前回までのあらすじ
ハーゴンの元に向かうための準備を整えるためベラヌールにやってきたモガマルたちだったが、町に入ったとたんサマルトリアの王子の様子がおかしい!
体を動かすことができなくなった王子に、一体何が起きているのか!
前回
第九十二話 これが恐ろしきハーゴンの呪いだぞ!
サマルトリアの王子がなぜか全く動かなくなってしまった!
これは一体何なんだ!
さっさとハーゴンを倒しに行きたいというのに、こんなところで道草食ってらんないよぉ。当然王子のことは心配なんだけどね?
でもこれ、一体何が原因なんだ?
あ!さっきのいけ好かない神父!
何が「ああ!」だよ、ちょっと嬉しそうにしてんじゃねーよ!
何?呪い?呪いだって!?
おい神父!何か訳知り顔だな!どうしたらいいか教えてくれ!
いや、おそろしいのはわかったから!何をちょっと引いてんだよお前は!
むしろ町に入ってすぐいちゃもんつけてきたお前の態度にこっちはドン引きだったからな!
そうだ!どうにかしてくれ!
お前神父だろ!呪い解いてくれよ!寄付金なら払うから解いてくれよ!
いやこっちの話を聞いてくれ。
まぁ、倒すつもりなのは合ってるけどさ。ハーゴンはこの世を恐怖に陥れる存在だ。そりゃあ当然倒すに決まっているじゃないか。
なんだ?こいつ。
こっちがせっかく倒してやろうって言っているのに。さては邪教徒か?お前あくましんかんか何かか?
いや魔物の匂いはしないからやっぱりただの人間か。だとしたら心外だなぁ???
何!?
これがハーゴンの呪いなのか!?ムーンブルクの王女を犬にするだけでは飽き足らず、サマルトリアの王子まで!?
モガマルは呪い耐性がMAXだから平気だけど、やはり貧弱な王子王女には耐えられなかったか……。
でもな、今知りたいのはそれじゃなくてな?
ほら、モガマルが怒った。
サマルトリアの王子も、体が動かない!しか言わなかったし、こいつもこいつだし、会話のテンポが悪いぞ!おい!
ほら神父、神父なんだから呪いを解いてくれ!たのんだぞ!
え?
無謀呼ばわりしたあとで、「勇気ある」って言われるとこの上もなくバカにされたような気分になるぞ?なんだこの神父。
祈ってどうにかなるのか?祈って呪いが解けるならかまわんが、そうなのか?
…………。
クソーーー!!
なんだよこいつ!なんなんだよ!
死相が見えてる!ハーゴンを倒そうなんて無謀!祈っとくわ!て。
外野からやいやい言ってそれで終わりか!
くそー!どうしたらいいんだ!
次回予告
サマルトリアの王子を救う手立てはないのか!?
本人は完全にもうあきらめてしまっているが、そんなわけにはいかない。
誰か知恵を貸してくれー!
次回、「なんとかして救う手立てはないのか!?」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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