「私は見てのとおり○○です」って、なんだかよくあるセリフな気がしますけど、実際使う機会ってなかなかないと思います。
見てのとおり私は医者です。
よくあるシチュエーションに、飛行機に乗っている時にCAさんが
「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか?」
というのがあります。
※いやいや、よくあるとは言うが実際そんな場面ほとんど遭遇しないぞ。という苦情は今は聞きません。
このときに急に座席から立ち上がって
「見てのとおり私は医者です」
なんて言う人いないですよね。知らんがな、ですよね。
見てのとおりなんて言うくらいだから、白衣とか着て、聴診器をつけているんでしょうか。
飛行機の隣の席の人が
「なんだか見るからに医者の人が隣に座ってきたんだけど」
とSNSに投稿すること間違いなしであれば「見てのとおり医者」なのでしょうが。現実問題そんな人はいません。
他にも自己紹介の場面で
「私見てのとおり○○なんですよ~」
などと言われても正直知らんがな、です。「見てのとおりとか知らんがな」レベルによってはこの自己紹介時点で今後の付き合い方が決まると言っても過言ではないでしょう。「こいつめんどくさそう」と思われてしまうものです。
そう、「見てのとおり」という言葉を使う機会というのはそうそうないのです。使っても知らんがなと思われてしまうのです。
これは確かに「見てのとおり」だ
たしかに見るからに神父だ、この人。
こんなかっこうしている人、神父しかいない。
散々さっきまで「見てのとおり」を批判していましたが、これはもう反論のしようがないです。だって神父だもん、この人。
RPGだとキャラの見た目に特徴を持たせるので違和感なく「見てのとおり」が発揮されるんですね。
ただやっぱり言わせてほしい。
「旅の」神父かどうかは見た目じゃわかんないよ!それはもう知らんがなだよ!
町の教会勤めの神父がちょっと足をのばしてお買い物しにいくだけかもしれないじゃないですか!それともそういうお出かけのことも旅っていうんですか!
もしくはこの関所のような場所で寝泊まりしている神父なのかもしれないじゃないですか!
まあ、「見てのとおり私は関所の神父です」とか言われてもそれはそれで違和感ですが。関所の神父ってなんだよ!とか思ってしまうのでしょうが。
やっぱり「見てのとおり」は使うものではないなと思います。うっかり「知らんがな発言」になってしまうリスクが高すぎます。
と、めちゃくちゃ色々言っていますが、実はこういう言い回し好きです。
RPG特有のこういった説明口調って、なんだか癖になります。
(文・やなぎアキ)