攻撃・回復・補助、色々な効果をもたらす呪文や特技がたくさんあるが、中には「これいつ使うの?」「使わなくない?」というものもある。
特に単純な戦法に頼っていた子供のころの私には、覚えても一回も使わなかった技がたくさんある。
今回はそういった「子供のころ有難さがわからなかった呪文・特技」を紹介する。
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ザメハ
眠っている仲間の目を覚まさせる呪文だ。
今はもちろん使う。ボス戦で眠り攻撃を使ってくるものは少なくないため、結構重宝する。
しかし子供のころは使わなかった。
なぜか?
ほっとけば勝手に起きるからだ。
それならば攻撃の手を止めないことの方が大事だ。勝手に起きるのであればほうっておけという感じだ。
子どもの頃の私は攻めの一手しか知らなかったため、眠りはもちろんのこと混乱も放っておいていた。
う~ん単純でよろしい。
アストロン
体を鋼のように固くし、一定時間あらゆる攻撃を受け付けなくする呪文だ。勇者が使うという印象がある。ダイの大冒険でもアバン先生が使っていた。
まぁ当然子供のころの私には有用性がわからなかった。
そう、
固まっている暇があるなら攻撃をすべきだからだ。
実直。むしろ清々しいほどの実直さ。
1ターンもしくは数ターン固まっていれば、その分戦闘が長引くのだ。何が嬉しいのだそれの。戦いなどさっさと終わらせるのがいいに決まっているだろう。そういう思考だった。
今ならまだ使い勝手はわかる。特にドラクエ6などは効果が1ターンで切れるため、ローテーションで行動するボスには有用だ。どうしても避けたい攻撃がくるときにアストロンをすればいいのだ。他にも厄介な補助呪文を使われたときに、効果切れを狙う目的で使うことができる作品もある。
攻撃をくらってでもこちらも攻撃したい!と思っていた子供時代から非常に成長したと思う今日この頃である。
しっぷう突き
素早さに関係なくターンの最初に攻撃することができる特技だ。ただし威力は通常よりも弱くなってしまう。
これに関しては、有難さがわからないとか言っていた私があまりにもお馬鹿さんだと思う。
いや仕方ない。なんせあの頃は素早さの重要さもわかっていなかったのだ。攻撃することしか頭になかった。いかに強い攻撃をするか、それこそが重要だった。
強い攻撃をすることこそが大事だった私にとって、威力が下がるしっぷう突きは弱さの象徴だった(盛りました、でも弱い特技だとは思ってました)。
AI戦闘にまかせて仲間がしっぷう突きなんて使った日には
なぜそのような弱弱しい特技をわざわざ使うのか!
と思っていたほどだった。過激派。
今は、あと一撃で倒せる敵がいて、でも仲間の素早さや相手の素早さを加味するとなるべく最初に行動したいなぁという場面、マジであるので非常に便利だと思う。
この「あと一撃で倒せる」という判断も昔はあまりできなかったのだろう。人は成長する。
さそうおどり系
他にもなめまわしやあしばらいなどの、いわゆる1ターン休み系の特技だ。
ここまで来たらわかると思うが、子供のころの私は、
踊っている暇があるなら攻撃をすべき!!
と思っていた。
他にも特にこういった特技を使わなかった理由がある。それは、必ず効くわけではないということ。この必ず効くわけではないというのが非常にネックだった。1ターン無駄にしてしかも失敗する可能性があるというのがたまらなく嫌で、それなら絶対にダメージが入る攻撃をする方が有意義だったのだ。なのでラリホーやメダパニもそんなに好きではなかった。それでも子供ながらに、この敵にはラリホーが効くんだ!と使うときもあった。しかし、どうしても1ターン休み系は使えなかった。それはなぜか。
眠りや混乱はうまくいけば数ターン相手を行動不能にできるが、1ターン休み系は成功しても1ターンしか休んでくれないから。
こっちがわざわざ1ターン使って得られる報酬、1ターン休みは割に合わねぇよ!と思っていた。
これに関しては今でも思うが、仲間の中に対してやることがない暇なやつがいたら踊ってみようかな~、それでうまくいけばラッキーだし、くらいの心の余裕さはできた。
大人になることで、戦略を立てられるようになっただけではなく、心の余裕も生まれたのはでかい。
正直他にも子供のころ有難さがわからず使わなかった技はある。なんなら今でもあまり使い勝手がわからない技はある。
しかし、今でもわからないということは、まだまだ成長の余地があるということだろう。
きっとどの呪文・特技にもつかいどころというのはあるはずなのだ。うん、多分、きっと。
(文・やなぎアキ)
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