前回までのあらすじ
とうとう虹のしずくを使って魔の島に虹の橋をかけたモガマル一行。
竜王の城はすぐそこだ!
魔を討ち、平和を取り戻すのだ!
前回
第七十話 りゅうおう登場!だぞ!
よぉし、虹の橋を渡って、りゅうおうの城にたどり着いたぞ!
しかしでかい城だなぁ。これはりゅうおうがどこにいるのか探すのは一苦労だぞ。
そうだな、とりあえずオレの予想だと、空っぽの玉座があるだろうな。そしてその玉座の裏を調べると地下に降りる階段が見つかると思うんだよ。そこを下って、さらにどんどん迷宮を進んでいくと、ようやくそこにりゅうおうが……。それくらいの長い道のりがまだまだあると思うんだよな。
いや、城入ってすぐそこにりゅうおういたーーーーーーーー!!
橋を渡って城に入ってすぐそこにりゅうおういたーーーーーー!!
なんなら入り口で待ち構えてくれていたーーーーー!!
いや、ここは城に入ったオレたちが
なんて禍々しい空気が漂っている城なんだ……
とか
広すぎる、しかもなんだこのモンスターの数は!
みたいな感想を言うところでしょ。
早い早い早い。
それでここからさらにもう一話くらい使って、城探索回が始まるところでしょ。
なんでもう現れてるの?
急な登場にまだあんまり心の準備が整っていないんですけど……。あなたの自己紹介とか正直あんまり頭に入ってこないんですけど。
えーと、えー……どうすればいいんだ?やばい、勇者の仲間としてなにかかっこよく決めたいのに、何も思いつかない。
さ、さすがモガマル!臨機応変だ!!
急な登場にさすがにちょっとどもっているし、邪悪だ!邪悪すぎるぞ!という単調な反応しかできていないが、さすがだ!
よーし、オレも!
よし。
言いたいことは言えたぞ。ちょっと声震えちゃったけど、問題ないな!
……ん?まって、その台詞、どっかで聞いたな?どっかでっていうか、もう何回も聞いているな?
あ、賢者のじいさんたちだ。杖とか石とかしずくをくれた。え?りゅうおうも同じこと言うの?え?こいつらもしかしてマブダチ?あのじいさんたちとりゅうおう、ネットワークでつながっていたの?
あ、そうか、実は何か特殊な方法で連絡を取り合っていたなこいつら。ずっと待っていた割には冷静な対応だったしな。杖を手に入れたら杖じじいが石じじいに「もうそろ勇者そっちいくよ」って伝えて、石を手に入れたら石じじいがしずくじじいに「もうそろ勇者そっちいくよ」って伝えて、しずくを手に入れたらしずくじじいがりゅうおうに「もうそろ勇者そっちいくよ」って伝えていたんだ。
だからりゅうおうはこんな玄関で待ち構えていたのか!普段は城の奥で過ごしているんだけど、しずくじじいから連絡が来て、「勇者くるんだ!」って嬉しくなって玄関まで来ちゃってたのか!
なーんだかわいいやつらめ!
次回
とうとう現れたりゅうおう!
りゅうおうは甘い言葉でモガマルを惑わそうとするが、そんなことで動揺するモガマルではない!
さぁ、戦いの火ぶたが切って落とされる!
次回、「決戦!りゅうおうを倒すぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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