前回までのあらすじ
訪れた町で怪盗ポイックリンとダストンと出会ったモガマルたち。
ダストンが言うには、なんと彼らは異世界からワープしてきたのだ!
前回
第二十七話 娘がいるんだぞ!
まさかダストンたちがワープしてきたとはなぁ。
どおりで見たことない種族なわけだ。てことはホーローのじいさんが言っていたやつだよな?
う~ん、オレたちは異世界に行くのも慣れているけど、そうじゃない人は大変だよなぁ。大事にしていた石板(ガラクタだけど)を奪われるのも、知らない星に飛ばされるのも片方だけで嫌なのに。心中お察しします。
チリ……?なんだ?ほかの星にあるという国の名前か?
それとも辛いやつだろうか。チリビーンズか?
この口ぶりだとそんなわけはないか。おいダストンのおっさん、チリっていうのは誰なんだ?
な、なんだよ。おっさんが言い出したんだろ、チリって。
もしかして出しちゃいけない名前だったのか?言ってはいけない例のあの人って呼んだ方がよかったんだろうか。
あーんなやつ?
なんだ嫌いなやつなのか?その割にはこんなときいてくれれば、みたいなニュアンスだったが。一体誰なんだろうな、チリっていうのは。
あ、娘さんなのか。
ほ~ん…………むすめぇ!?
こ、こいつに娘がぁ?!それがチリって名前なのか!?
てことはお前、既婚者か!?こ、こんなガラクタばっかり集めるようなやつでも、結婚が!?そして子供が!?
ん?そ、そうなのか?ということは、必ずしも結婚しているわけではないということか。でも、血がつながっていない娘というのは……?
ち、地下遺跡に赤ん坊が!?おいおい、ひでぇ野郎がいたもんだなそりゃ。で、ガストンが拾って育てたってわけか。案外いいところあるじゃねぇか。
……こいつのことだから、捨ててあったからガラクタ認定して拾ってきちゃったってとこかもしれんが……。それでも赤ん坊から育てたんだからたいしたもんだよ。
でもそれがなんで話もしないほどに?
ええ!?親子の縁を切ったぁ!?おいおい、一体どんな喧嘩を、いやまぁこんな父親じゃ喧嘩も絶えなさそうではあるが。そうか……。
ううむ。まぁオレたちはそのチリって子を知らないから口出しはできないな。安易に仲直りしろともいえんし、そもそもその子はブルリア星には来てないかもしれないしな。
お、おお、そうだな。石板を奪われたことの方が大事……なのかぁ?違う星にいることの方が重要な気はするが。
ああ、また怒りがふつふつとわいてきたみたいだ……。
こりゃ今すぐにでも追いかけていきそうな勢いだな。
オレたちはキーエンブレムが欲しいだけなんだが。
次回予告
緑の石板をポイックリンに盗まれてしまったダストン。
取り返すべく追いかけていくが、モガマルたちはさてどうする!?
次回、「ダストンを追いかけるぞ!」!
モガいてばかりじゃ、大陸制覇できないぜ!
(文・やなぎアキ)
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