DQフリ ドラクエファンサイト

『ドラゴンクエスト』が好きだという全ての人へ送る、「ドラクエファンによるドラクエファンのための」フリーコンテンツです。毎日更新!

【ダイの大冒険】『三条陸 HERO WORKS』を読みました!

2023年5月19日に発売された書籍、『三条陸 HERO WORKS』!

購入して読みました!

これ、とても、良い、書籍です!

ぜひ購入して読んでいただきたいので、私の感激っぷりをお伝えします。

 

www.shueisha.co.jp

 

 

ダイの大冒険の原作担当である三条先生のこれまでのお仕事について見事にまとめられている一冊です。

三条先生は現在連載中の、『勇者アバンと獄炎の魔王』の原作も担当しています。また、表紙に描かれている『冒険王ビィト』は、ダイ大作画担当である稲田浩司先生と三条先生の作品でもあります。

そんな、ダイの大冒険を語る上で切っても切れない存在である三条先生が、どのようにダイ大を作っていったのか、ダイ大以外の多くの作品もどのように生まれたのかなどを思う存分語ってくださっています。

 

お恥ずかしながら全然知らなかったのですが、三条先生はライターとしての活躍、また特撮での活躍も数多くされているんですね。私いわゆるニチアサはほとんど触れてこなかったのですが(朝全然起きられなかった)、仮面ライダーWと仮面ライダーフォーゼはたまたま見ていました。Wはメインライターとして、フォーゼもサブライターとして製作に関わっており、数年ごしに驚いています。まさか、ダイ大よりも先に仮面ライダーで三条先生の作品に触れていたとは!Wは現在『風都探偵』という漫画が連載中ですが、そちらの原作も三条先生が担当しています。

こんな風に、何にも知らなかった私からするとこの一冊だけで三条先生の仕事っぷりのすごさがめちゃくちゃわかります。

 

そしてそれはもちろん、ダイ大についても!というかダイ大についてはめちゃくちゃボリューミーに語っています!一冊のうちの三分の一くらいがダイです。

どのようにしてダイ大という作品が生まれ、そしてどうして連載作品になったのかというところから語られ、ただのゲームのコミカライズという枠には留まらない、ジャンプ漫画としての地位の確立を得るに至った経緯などがしっかりと書かれています。

私は2020年のアニメからダイ大に入ったので、当時のダイがどのような扱いを受けていたのかは知らなかったのですが、これを読むだけでダイ大のすごさがめちゃくちゃに伝わってきます。多分連載当時からのファンだった人が読めば、うんうんそうだよねと深く頷くのではないでしょうか。

 

これはもうお願いだから買って読んでくれ、という気持ちでしかないのですが、これだけだとあまりにも抽象的すぎて、本当に買うに値するか微妙かもしれないので、一点だけ具体的な感想を述べます。

三条先生のインタビュー記事を読んでいて興味深かった点はそりゃもうほぼ全部なんですけど、特にそうだったのか!と驚いたのは、漫画なのに特撮要素を入れたこと。例えば、物語のかなり最初の方に魔王軍の構成、六つの軍団に分かれてそれぞれ強力な軍団長がいると明かされますが、これは当時の漫画ではかなり珍しい手法らしく、どちらかというと特撮的な作りなんだそうです。たしかにいつまで連載が続くか分からない漫画において、最初から敵の全容を明かすのはリスキーで、次から次へと新しい敵を出す方が安全ですよね。これは特撮畑だった三条先生ならではのアイデアといえるのではないえでしょうか。そして、今もなかなか難しい手法だと思います。シルエットとかで、これからの敵を匂わせる展開はよく見ますが、ダイ大は組織図を全部見せちゃってますからね。しかも六って決まっちゃってるし。ちなみにこれが明かされたのは連載開始から10週目。ここが非常に重要な節目であることは、本書に書いてあります。これ以上のことはもう買って読んでください!

いや本当はめっちゃ細かく語りたいんですけど、そんなことをせずとも読めばいいんですよ。読んでくださいよ。

 

他にも当時の資料なども載っていて、三条先生が書かれたダイのシナリオの原稿用紙があって、ここから稲田先生が漫画にしていったのか!とか、キャラデザってこういう風に決まったのか!とか、もうたまんないです。

基本的にはインタビュー形式で書かれています。中には、ファンの中ではもう既に知っていることとかも書かれているかもしれませんが、それが改めてご本人の言葉でまとめられているということがとてもうれしいことじゃないかなと思います。

 

購入を迷っている方の助けに少しでもなればと思います。

 

(文・やなぎアキ)

 

関連記事

www.dq-free.com

www.dq-free.com