前回までのあらすじ
猫の赤ん坊、ジュニアを海に流したのはキャット・リベリオの策略だった!
モガマルにこらしめられたリベリオはジュニアを道連れにしようとするが、ヒューザがそれを阻止した。
前回
第二十一話 赤ん坊を返すぞ!
キャット・リベリオも懲らしめたし、あとは猫を返せばこの事件は解決だな!
いやぁ簡単な事件だったけど、リベリオのせいでややこしかったぜ~。
ちょいちょいちょい~!オレたちはぁ!オレたちの功績についても言及してくれぇ!そもそもオレたちがあのブタネコを弱らしていたから、ヒューザの方が素早く行動できて、結果ジュニアが助かったという、そういう見方できんか~?
そうそう、お前だけの手柄じゃないよな、そう、しょうじょ……。
少女?
だ、誰?
し、知らない人~。え、そんな子がいたの?このジュニアのことを大事にしていた少女が?
ど、どういうこと?
オレたちがジュニアにあったときには近くにはお前しかいなかったが?
まったく話が見えない。オレたち置いてけぼりだ。
つまりあれか?海岸に流れ着いたこのジュニアのことを拾った少女がいて、その少女はジュニアのことを可愛がっていたけど、町の周りに猫の魔物が絶えないから泣く泣く手放したって、そういうことか?そしてそのジュニアを猫島に返すのをヒューザが頼まれて、そのタイミングでオレたちが現れたってことか?
オレたちが見ていないところで、そんな物語が展開されていたのか?なぁ。置いていかないでくれよ、オレたちを。
いや待て待て待てぃ!!
少女に礼を言うのは全然かまわないけど、その前に目の前にいるオレたちにも礼を言えぃ!!
ヒューザもそれを促せぃ!
ま、まぁお礼をこんなに強要するのも違うか……。
でも存在すら知らない少女がここでいきなり話に出されるとは思わないじゃないか。
いやいいんだが。
何はともあれ、ようやくジュニアを返せるな。
うんうん。これからは家臣にするやつはもっと忠誠心が高いやつにするんだな。リベリオなんて見た目どう見ても忠誠心のかけらもなかったからな。
ジュニアも大きく育てよ。
さすがモガマル。お礼を言われなくて騒ぎ立てたオレと違って、ひたすら安堵しているぜ。オレもモガマルのことを見習わなきゃなぁ。
い、言ってくれたぁ!嬉しいぃ~!
やっぱり自然と口をついて出たお礼の方がうれしいな。オレもちゃんと考えを改めよう。あんなふうに心が汚いと、ルビス様からお仕置きを喰らうかもしれないもんな、久々に。
いやぁほんとほんと。ヒューザは猫を殺しちゃいけないからって戦いに消極的だったからな。オレたちがいなかったらどうなっていたことか。
……いやそれはそれでやむを得ずヒューザは戦いそうだな……。
オレたち別にいらなかったのでは……。
そ、そうだな!余計なことを考えるのはやめよう!
よかったよかった!
次回予告
無事ジュニアをキャット・マンマーに返せたモガマルたち。
ウェディと猫たちの間のわだかまりもこれで少しは解けるといいのだが。
次回、「ウェディと猫だぞ!」!
モガいてばかりじゃ、大陸制覇できないぜ!
(文・やなぎアキ)
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