前回までのあらすじ
キーエンブレムを持っているという賢者エイドスに、グロリスのしずくを取って来てくれと頼まれたモガマルたち。
突然魔物が現れたりもしたが、なんとかグロリスの木を見つけることができた!
前回
第十話 グロリスのしずくだぞ!
まったくあのじいさん、魔物が出てくるなら出てくるって言っておいてくれよな。賢者なんだからそれくらいわかるだろ!
まったく、モガマルだったからよかったものの、他のやつだったら死んでたかもしれないんだぞ!
この木から垂れてくるしずくを、渡された聖杯で受け止めればいいんだよな。
でもこの聖杯もこの木も一体なんなんだろうなぁ。なんでじいさんがこんなことをオレたちに頼んだのか、一切の説明がなかったからな。
モガマル、よく聖杯の名前覚えていたなぁ。オレなんて全く覚えていなかったぜ。
よーし、この落ちてくるしずくを受け止めるんだな。
あ!モガマル!その位置に聖杯をセットしていたら、受け止め損ねるぞ!もう少し右だーーーー!!
ふぅー危なかったぜ!無事受け止めることができたな!
こういうのはオレ得意なんだよ、任せておいてくれよな!
なんか久しぶりにモガマルの役に立った気がするぜ。
いやぁ、オレもモガマルの相棒だからな。これくらいのことはお茶の子さいさいなわけよ。オレがいなかったらこのしずくを全部こぼしちまっていただろうな。
よーし、サクっと終わったな!
じゃあとはこぼさないようにして帰ろう!うっかり転んだりするなよ、モガマル!てかこれ、普通に瓶とか持って行ってそれに入れて、帰ってから聖杯に入れるんじゃだめだったのか?持ち帰るの結構大変だぞ、蓋とかないし。
ふぅー、なんとか一滴もこぼさずに帰ってこれたぜ。
おい、じいさん!魔物がいるなんて聞いてなかったぞ!別に大した魔物ではなかったが!
ほら、しずくだよ!
ど、どうした。匂うのか?あんまり匂いとかしないけどな、これ。どっちかというとじいさんの方が臭いぞ。この洞窟、風呂とかついてないもんな。銭湯とか行った方がいいぞじいさん。
おう、そうだぞ。ちゃんと取って来てやったぞ。何に使うのかも聞いていないがな。
なんだ?しずくを取りに行くだけのお使いに対して、「さすがは冒険王」だと?しずくを取りに行くだけだぞ?
お前、やっぱり魔物が出てくること知っていたんだろ!魔物が出てくることを知ってなきゃ、「さすが冒険王」なんて言葉出てこないはずだ!だってお前がオレたちに頼んだのはあくまでも、しずくを持ち帰ってくることだけで、魔物のことなんて一言も言わなかったからな!
ほんと、食えねぇじいさんだぜ。
次回予告
グロリスのしずくを見事持ち帰ったモガマルたち。
エイドスは、そのしずくを何に使うのか教えてくれる。
そして……
次回、「キーエンブレムゲットだぞ!」!
モガいてばかりじゃ、大陸制覇できないぜ!
(文・やなぎアキ)
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