前回までのあらすじ
ブルリア星に突如現れた邪悪な城と、賢者ホーロー。
彼によると城の持ち主は冥王ネルゲル。
一体なぜブルリア星に?
前回
第四話 ネルゲルの好きにはさせないぞ!
ホーローのじいさんによると、空の城はアストルティアから来た冥王ネルゲルってやつのものらしいな。
悪の権化っていうのは穏やかじゃないなぁ。悪を権化しているんだろ?権化て。しかも冥王だし。ろくなやつじゃないことはぷんぷん匂ってくるな。
そうだそうだ!アストルティアから出てくんな!ブルリア星は平和な星だ!帰れー!帰れー!我々の星から出ていけー!
ほう、一体なんだって言うんだ!別の世界からわざわざ来て、一体なんなんだ!
というかあれだな、その口ぶりだとついうっかり来ちゃったとかじゃなくて明確な意思を持ってきたってことだな、ネルゲルってやつは。この間のウルノーガってやつは多分ついうっかり来ちゃったドジっ子だったわけだが。
ブルリア星を手中におさめ?邪悪の染める?
ぽっと出のペーペーが?そんなことを?考えているのか?このブルリア星で?
邪悪の染めるって大体なんだよ!どういうことだよ!ブルリア星を悪いやつでいっぱいにするってことか!?そんなことして何が楽しいんだ!何のメリットがあってそんなことするんだよ!意味わかんねぇぞ!
そうだそうだ!いつもは影が薄いモガマルの3人のしもべたちも、これにはご立腹だぞ!別の世界からひょこっと現れたよくわかんないやつに、オレたちのブルリア星を好きにさせるわけにはいかない!
いやそこまでは言っていない。
たしかにのちのちそうしたほうがいいんだろうなとは思っているけど、そこまでは言っていないぞ。
いやだからそれも言っていないって。たしかにね、ブルリア星を守ることはオレたちの一つの使命でもあるからね。でもさ、それはまずモガマルが言うまで待とうよ。モガマルが言ってから、じいさんが「なにぃ!?」って言う。そういう流れじゃない。普通。
先回りしないでくれよ。
ああそういうことね。自分が早くアストルティアに戻りたいから、話運びを急いでいるのね。
じゃあわかった。とりあえずサクッとネルゲルを倒してくるぜ。
いやなんなんだよ。一人でどんどん話を進めないでくれよ。
オレたちの実力も知らないで、無謀とは大きく出たなぁ?
失礼なじいさんだなぁ。モガマルが何度魔王を倒してきたと思っているんだ?ブルリア星や、他の世界を何度救ってきたと思っているんだ?
勝てるわけがないってそんな断言するなよ。
だから言ってねぇって。
だめだこのじいさん。こっちの話を聞いていない。自分の好みのストーリーラインしか許してくれない。
言ってないんだよなぁ……。
はぁ。もういいか。じいさんの好きなようにさせるか。ネルゲルを倒したいという気持ちは多分同じだしな。
やかましいわ!!!!!!
その台詞言いたかっただけだろ!!!
次回予告
ネルゲルを倒すには、空に浮かぶ城に行かなければいけない。
それを知るには賢者ホーローに認められなければ!
次回、「キーエンブレムを集めるぞ!」!
モガいてばかりじゃ、大陸制覇できないぜ!
(文・やなぎアキ)
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