前回までのあらすじ
勇者を探し続けたモガマルたちは、とうとう魔王ウルノーガを倒した。
が、肝心の勇者は見つからない。
そこになんと、紫の渦ができた!?
前回
第三十五話 お別れの時は近いぞ!
ウルノーガを倒した途端、なんだかよく分からない紫のもやもやが出てきたぞ!
これは?新たな脅威か!?
いや、でもなんだかそんな邪悪な気配はしないな……。一体これはなんなんだ?
せっかく魔王を倒したっていうのに不可解なことが起きやがる。
ほ、星と星をつなぐ結界!?そ、それが急に現れたって言うのか!?ロウ、よくわかったなぁ、これがそうだって。
はっ!もしかしてカミュたちはこの結界を通ってブルリア星にやってきたのか……?
やっぱりそういうことかー!
じゃあこの結界の先が、カミュ達の世界につながっているんだな!
そうかぁ。
でも本当に?別の星の可能性もない?一回ちゃんと検証したほうがいいと思うぞ。
飛び込んで別の星でした~ってなったら最悪だぞ。言っとくがオレたちは行かないからな。
なるほどなぁ。あいつがトリガーになっていたのか。え?じゃあカミュ達がこの星に来たのもウルノーガがトリガーになっていたのか?仕組みがよくわからないなぁ。本当にその考えで合っているのか?検証しなくて大丈夫か?
いいのか?ロウのあの憶測のまま話を進めて……。
うん、ウルノーガを倒した感触は紛れもなくあるからそれはそれでいいんだけどさ。そんな簡単に、これで元の星に戻れるな!ってよく思えるな。こんな怪しいもやもやを前にして。
ロウはこのパーティーの中で一番賢いからみんな流されるんだろうか。いや、ここらでベロニカあたりが、「本当に大丈夫かしら?」とか言ったらどうだ?
ダメだ、信じ切ってるわ。
このままこの結界に飛び込む勢いだ。もっと冷静な奴はいないのか!?
シルビアーーー!信じてたぜー!!!
そうだそうだ!肝心の勇者が見つかっていないぞ!ブルリア星はまだまだ広い!きっとどこかに勇者はいるはずだし、勇者を見つけてからでもいいんじゃないか?それまでこの結界に飛び込むのは後回しでも……。
いや自信満々~~~。
いや根拠どこ~~~~。
そういえばこの人たち、虹色の枝のときも冒険王が使えば勇者の元に導いてくれる!とかいうソースどこ?な情報を自信満々に言ってきたもんなぁ。
でも不安だぞ。正直不安だぞ。帰ってから勇者いなかったらどうするんだ?
セーニャ!セーニャは思慮深くあってくれ!絶対そんなことないだろうけど、思慮深くあってくれ!
まぁそうだよな。
でもその自信が、「命の大樹に選ばれた勇者だから」っていうふわっとしたものから来ているのがなぁ……。大体命の大樹って何?ここもそうらしいけど、そっちの世界にもあるの?
なんか。もうお別れ感出してるけど、分からないこと結構多かったぞ。なんでベロニカの方がお姉ちゃんなのかとか、マルティナが姫なこととか……。
次回予告
星をつなぐ結界が現れ、とうとう元の星へ帰るカミュ達。
一緒に旅をしてきた仲間との思い出は絶対に消えない。
次回、「ずっと忘れないぞ!」!
モガいてばかりじゃ、真の勇者にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
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