前回までのあらすじ
ロウとマルティナと合流し、勇者以外の6人の仲間がそろった。
しかし肝心の勇者は見つからない。
するとロウが、ある情報をつかんでいたようで。
前回
第十八話 虹色の枝だぞ!
勇者を見つけないことには何も始まらないと思うだけど、一体どこにいるんだ?
オレたちはもう何の情報もないんだけど……。
待て。待て待て待て。
姫?マルティナって姫なの?この綺麗なお姉さんが?何さらっと言ってるの?
全然お姫さまって感じじゃないけど、何か事情がある感じ?というか、じゃあじいさんは何者?従者?従者ってことでいい?
う~ん。多分ちゃんと説明はしてくれないんだろうな……。流しておくか……。
で、何?虹色の枝?
待て待て。こっちが姫に動揺している間に、さらに新しいワードを出してくるな。
さもみんな知っているじゃろう?みたいなノリで新ワードを出すな。
やっぱりみんな知ってるのかよ!こっちは置いてけぼりだよ!
虹色の枝って何?虹色なの?虹のしずく的なやつ?橋がかかる?橋がかかるのか?
教えてくれ!
だめだ。この会話が終わるまでは割り込むことは許されないみたいだ……。虹色の枝ってなんなんだろうなぁ~。
疎外感がすごいなぁ~。
この人数がいて自分だけ置いてけぼりを喰らうと、さすがのオレもちょっと心にくるものがあるぞ。
ん~と。勇者とか魔王がこの星に来た反動で、虹色の枝ってやつもこの星に来た、ってこと?名前からしてたしかに貴重なものっぽい感じはあるけど、要はロウたちの星にしかないようなものなんだろうか。で、それは勇者を見つけることよりも重要なことなのか?
モガマル~~~!!
よく切り込んだ!よく切り込んでくれた!これ以上話題に入れないのはきつかった!
ほ、ほう?神木、命の大樹か。なるほど。たしか世界樹というのが異世界にはあったが、それと同じようなものか?
で、命の大樹の枝が、虹色の枝って呼ばれているわけだな。世界樹と同じようなものだとしたら、たしかに枝であってもすごい力を秘めていそうだな。
で、それがどうかしたのか?
なるほど……。
虹色の枝を冒険王が使えば、勇者の場所がわかるってことか。
何を根拠に……?????
虹色の枝の使い方自体がそうなのか?「冒険王が使用すると勇者の元に導いてくれる」って?ほ、ほんとか~?なんかしっくりこないんだが。そもそも虹色の枝っていうのはそういう、勇者の場所がわかるビブルカードみたいな用途で合っているのか?ロウたちの星のことはよくわからないけど、そうとは思えないんだが……。
モガマルぅ。素直~~。
まぁでも、今はそれを信じるしかないもんな。きっと虹色の枝はそういうもんなんだよな。
じゃあ、冒険王であるモガマルが使うために、虹の枝を手に入れよう!
で、その枝はもう手に入れたのか?
あ、まだ持っていないのね。って、ええ!?姫が自ら町の人に頼んだんですか!?
姫は一体何者なんですか!?
……多分身分を隠しているだろうから、あんまり突っ込んじゃいけないだろうな。
で、頼んでみたのに、まだ持っていないってことは……なんだか嫌な予感が。
次回予告
虹色の枝を手に入れるため、町の人に頼んだマルティナたち。
しかし、それを手に入れるには、ある困ったことを解決しなければならないようで?
次回、「人さらいの魔物を倒すぞ!」!
モガいてばかりじゃ、真の勇者にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
関連記事