前回までのあらすじ
町を凍らせた魔女は王女シャールに化けていた!
正体を現した魔女リーズレット!
こいつを倒して、氷を溶かすんだ!
前回
第三十一話 町の氷が溶けていくぞ!
魔女リーズレット。
はちゃめちゃに美人だけど、惑わされちゃだめだ!
行くぞモガマル!
早い!
相変わらず早い!
モガマルにかかれば魔女だろうがなんだろうが瞬殺だな!
おお!魔女を倒したからか!
別にあったかくなってる感じはしないが、それでも溶けていくとは。魔法の氷っていうのは不思議だなぁ。
これ、溶けた氷でびっしゃびしゃになってあとで大変だろうなぁ。
寒いことには変わりないから、溶けた氷が流れていてって急速に凍って、ものすごい路面凍結を起こしそうだな。
おお!町の人も無事か!
でも、何事もなかったようにって……。自分たちが凍らせられたことも気づいていなかったのか?知らぬが仏とは言うが、急に数か月も時間が過ぎていたらそれに気づいた瞬間パニックになりそうだなぁ。
まぁいいか。気づくまでは黙っとけ。
お!エッケハルトのおっさん!
そうか!シャール王女も元に戻ったのか!で、どこにいるんだシャール王女は!ぜひお会いしたいぞ!
いや会えないんかい。そりゃ一国の主に簡単に会えるとは思っていないけどさ、でも一国を救ってるからなこっちは。せめて本物が袖なしの服を着ているかどうかだけでも確認させてくれよ。
で?なに?あ、そうそう、勇者を探しているんだよオレたちは。すっかり忘れていた。
ここに来てようやく進展があるのか!?
思えばここまでながかったからなぁ。カミュと出会って、ベロニカとセーニャと出会って、シルビア、マルティナ、ロウ……。肝心の勇者だけが見つからない。
虹色の枝を冒険王が使うと勇者の元へ導いてくれるって言うからよ。でも正直何の根拠もないことだから、ここに勇者がいなくても不思議ではないんだけどな。
でもここでエッケハルトのおっさんが勇者について話してくるとはな!
ハッ!もしかしてあれか!?おっさんが勇者なのか!?勇者は若いと勝手に思っていたけど、そうとも限らないもんな……。おっさん、あんた!
いやわからないんかい。
なんでオレたちはここに来たんだ?
お?まぁそうだな。ゾーマも、光あるところに闇もあるって言っていたからな。それってつまり勇者がいるから魔王も生まれるってことなのかなとか思ったり。いや、これ以上はやめとくか。
えー!おっさん、魔王の居場所を知っているのか!?
なんかちょっとそれはそれで怪しいけど、まぁそういうもんなんだな!
とにかく情報が亡くなってしまった今は、魔王の居場所だったとしても知りたい!そもそも魔王を放っておくこともできないしな!なんなら勇者より先に魔王を倒してしまうのもありだな!
で、どこにいるんだ!?
もったいぶらずに教えてくれよ!お前そういうところあるぞ!
命の大樹か!なるほど!
なんだそれ!
冒険王と一緒に旅をしてきたオレでも知らない場所がまだあるんだな!
その命の大樹ってところに行けば、魔王ウルノーガがいて、魔王がいるなら勇者がいるはずってことだな!またなんか根拠のない話だけど、行くっきゃねぇ!
待ってろウルノーガ!
次回予告
勇者を探してきたモガマルたちは、とうとう命の大樹にたどり着く。
そこで待っていたのは、勇者ではなく。
次回、「魔王ウルノーガあらわるぞ!」!
モガいてばかりじゃ、真の勇者にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
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