前回までのあらすじ
ガイアスのじじいがローラ姫と話したくて話したくて仕方ないようだが、ペンダントから出てきたローラ姫はシステムチックなことしか話してくれないのであった。
モガマルはじじいを放っておいて、宿屋でさっさと寝ることにしたのだった。
前回
第五十九話 ゆうべはお楽しみしてないぞ!
昨夜はガイアスのじじいを放っておいて寝たけど、ずーーっと駄々をこねていたな、あのじじいは。
モガマルの言う通りだ。本の中からぎゃーすかぎゃーすかと。あんなにでかい声で主張できるのであれば、普段からもっと本から出てきてもいいと思うんだが……。なぜか前回の旅では途中から全く出てこなかったな。それほどまでにローラ姫にご執心なのか。
うわっ、なんだ宿屋の主人にからかわれたぞ!
なんだよお楽しみって!どこがお楽しみに見えたんだよ!お楽しみって言うのはもっと、あれだろ、オセロとかすごろくとか人生ゲームとか、そういうのを言うんだろ!
ほら!モガマルも怒っている!徹夜だよ徹夜!どんだけ体力あるんだあのじじい!睡眠時間は最低でも6時間、できれば8時間はほしいんだよ!それを下回ると圧倒的にパフォーマンスに影響が出るんだ!免疫力だって下がるぞ!みんな、睡眠時間はしっかり確保しような!(何の話だ)
なんだこのおっさん……。聞いてもいないのに虹のしずくについて話し始めたぞ。あれか?昨日オレたちが、「明日から虹のしずく探すぞー」って言っていたのを聞いていたのか?
だとしても!だとしてもよ!話の始め方が「虹のしずく、ですか?」は違うだろ!「そういえばお客さん、昨日虹のしずくについて話してましたよね?」とかだろ!それよりもなによりも「ゆうべはおたのしみでしたね」を優先する気概よ!アトラクション管理者のルビス様の采配ですか、これは!
ほう?まぁ色々文句は言ったが、本当に有益な情報をくれたな。雨と太陽が合わさるときに、虹の橋ができる、と。なるほど、雨のしずくを太陽光が反射し、光が屈折することによって虹が生まれるあれですな?
でも、その虹っていうのは人が渡れるものではないのでは?比喩では?謎は深まるばかりだ。
それにしても、このおじさんの話運びの下手さよ。
急に虹のしずくの話をしだしてからに。不自然だよ。これじゃあ本当にアトラクションに配置された情報提供の価値しかないおじさんじゃないか。
モガマルも不自然だと思うよなぁ?
全然気にしてなかった。
さすがモガマル、スムーズなアトラクション運行を妨げないアトラクションライダーの鏡。まぁ昨日はじじいにだいぶ旅の邪魔をされたからな、ここからはサクサクいこう!
次回予告
虹のしずくについての情報を得たモガマル一行。
さっそく探すかと思ったのもつかの間、なぜか町にモンスターが!
大変だぞ!
次回、「急に町がピンチだぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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