最後までけっしてあきらめないもののことです!
とはドラクエ11・セレンさんの名セリフ。ドラクエ史上屈指の名セリフと言っても過言ではありません。
勇者といえば?
「ドラゴンクエストの勇者といえば?」という問いにあなたはどのように答えますか?
伝説になったドラクエ3の勇者。
ダーマ神殿で転職すればなれるドラクエ6の勇者。
悪魔の子と呼ばれたドラクエ11の勇者。
私は「自分」と答えます。はい。
主人公にガンガン感情移入しようぜ!のタイプです。
そうではなくて、勇者と言えば?と問われれば、迷った末にドラクエ1の勇者と答えるでしょう。
ドラクエ1の勇者は孤高だ
ドラクエは基本的にパーティーを組んで冒険の旅にでかけます。自ら一人旅をしよう!と思わない限りは、自由にパーティー編成のできるドラクエ3でも4人パーティーで冒険に出るでしょう。
しかし初代勇者は違います。
たった一人で巨悪を打ちに行くのです。かっこいい~。
仲間に助けられることで、ピンチを乗り越えてきた勇者の皆さんも多いでしょう。仲間との楽しいひと時があるから、つらい旅を乗り越えられた勇者の皆さんも多いでしょう。
しかし彼は、望んでか望まずか、たった一人で過酷な旅に身を投じるわけです。
姫の愛をぎゅっと握りしめれば暖かい声は届くかもしれませんが、それでも一人でいることには変わりません。誰もいないなか、たとえ心が折れそうになっても諦めることをせず、たった一人戦い続けた彼は、まさしく勇者です。
そしてたった一人で王の中の王である竜王を倒します。王の中の王が他の魔王たちよりも劣っているとは思えないので、それを一人で倒すのは尋常ではないです。彼がその気になれば、一人でアレフガルドなんてあっという間に手中に収めてしまうのでしょう。お、なんか急に勇者が怖くなってきました。
しかし王の中の王・竜王をたった一人で倒すとは、勇者の中の勇者と言っても差し支えないのではないでしょうか。
ドラクエ1の勇者は大人だ
勇者たちは大体16~18歳くらいと推定されます(ドラクエ5のような例外もありますが)。まだまだ幼さが残るといいましょうか、こんな年端もいかぬ子に世界の命運を託すとは心が痛む……みたいな心持になります。
ドラクエ1の勇者は大人びた顔立ちなのでなんとなく18歳寄りかなと勝手に考えています。なんなら20歳でもいいと思っています。なぜかって?
「ゆうべは おたのしみでしたね」なんでしょう???
はい!これ以上は言うことないです!!この話はここで終わりっ!
ドラクエ1の勇者は既に勇者だ
勇者の皆さんは勇者という肩書を持ちつつも、最初のうちは何もわからないただの若者だったり、そもそもたくさんいる勇者のうちの一人だったりします。
旅を進める中で、様々な人と出会い、別れ、時に辛い経験を乗り越えることで、本当の勇者に成長していきます。
しかし彼は最初から既に勇者です。
歴代勇者たちは旅に出て初めて、生まれ故郷以外の土地を目にし、魔物と対峙するのです(またもやドラクエ5のような例外もありますが)。
しかし彼は冒険のスタートであるラダトーム城とはまた別の場所から来た存在です。一回魔物が闊歩する外の世界を通り抜けてラダトームに来ているのです。
ゲームシステム上最初はなーーーーぜか素っ裸だし、なーーーーぜかスライム如きにやられたりしますが。
彼は既に勇者たる実力を持ってラダトーム城に来たんだと思います。じゃないと王様さすがに信じすぎです。信じてくれたところで120Gしかくれないんですけどね!
ドラクエ1の勇者は最後まで勇者だ
冒険が終わると勇者たちはそれぞれの平穏な暮らしに戻っていきます。
過酷な戦いを終えた彼らは、やっぱり平和な世に身を置きたいと思うのでしょう。本来の自分の生活に、元の生活に戻っていく、それが一番いいと思います。
しかし彼は根っからの勇者ですから。挑んじゃう人ですから。王様が王位を譲ろうと言っているのにも関わらず、こんなことを言ってしまうのです。
「人の手垢がついた国じゃなくて、手前で見つけた国を支配したいんだよ!」
(違ったような気がします、が大体こんなニュアンスですよね)
世界に平和が戻り、平穏な生活を送れるばかりか、王様にまでなれるという破格の待遇にも関わらずこれを断るわけです。
勇者、どこまでも勇者であり続ける!
マイクをステージに剣をその場に置いて「勇者やめます」とか言っても誰も責めないと思いますが、さすがはドラクエ初代勇者。
関係ないですけど、いくら世界救ってくれたからといって、愛娘をひょいっとあげちゃう王様すごくないですか。
そんなこんなでドラクエの勇者といえば、私はドラクエ1の勇者が出てきます。
まあ明日になったらドラクエ3の勇者っしょ!とか言っているかもしれませんが。
(文・やなぎアキ)
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