前回までのあらすじ
アレフガルドのゾーマの城で勇者オルテガと出会ったモガマルたち。
オルテガはゾーマの存在にいち早く気づいて、自らギアガの大穴に身を投じアレフガルドに辿り着いたのだ!
前回
第三十五話 ということはつまりオルテガは?
いや~そうか、オルテガは自分の力でゾーマの存在に気づいて、いち早くアレフガルドにやってきたんだなぁ。
いち早くやってきた割にはオレたちに追い付かれちゃってるけど。
でもさすが勇者の父親だな!な!モガマル!
お?どうしたモガマル、いつになく思いつき顔なんてしちゃって。ゾーマの城についたときはぶるぶる震えていたっていうのに、もう余裕の笑みを見せているんだから大したもんだ。
なんだいなんだいモガマル!!
ん?そうだぞ。オルテガは勇者の父親だ。アリアハンの王様が言っていたからな。オルテガ自身も勇者だけど、さらに勇者の父親でもあるんだよな。
そうだそうだ、今はルビス様特製の勇者追憶アトラクションを楽しんでいる最中だぞ。ものすごく精巧にできているアトラクションだ。思うにこれがVRってやつだろうな。仮想空間スゲー。しかもこのアトラクション、全然VR酔いしないの。
で、モガマル、それがどうしたんだい?
はっ!そこに、そこに気づいたかモガマル!
そうだ!そうなんだよ!モガマルの本当の父親はモガパパなんだけど、このアトラクションにおいてはモガマルは勇者で、オルテガは勇者の父親だから、オルテガはモガマルの父親なんだよ!見事な三段論法。
ただ、おいら「たち」っていうのはどうなのかな。もしかしてそこにオレも入ってる?オレ勇者じゃないよ。
まぁとにかくだ、つまり今、オルテガは息子と感動の再会を果たしていることになるんだな!
ど、どうしたモガマルゥ!フリーズを起こしたみたいな音出しやがってぇ!
そしてオレは理解できているからおいら「たち」は間違いだぞモガマルゥ!
ほらほら落ち着け!ショートしちゃうぞ!!
潔い~~~。
清々しいまでの笑顔~~~。
前を向いたら真顔のオルテガ~~。
多分、オレとモガマルがメタっぽい発言をしている間はオルテガの時間はアトラクション内では止まっているんだろうな。じゃないと目の前でピンクの生き物が、「この人がおいらの父ちゃん!?」ってなっていたら「え?いや、え?」ってリアクションになりそうなものだからな。
さすがルビスさま、よくできたアトラクションだ。
次回予告
オルテガは城にたどり着くまでに随分と傷ついていた。
正直もう限界なはず!
それでもオルテガは世界の平和のために戦い続けるのだ!
次回、「漢オルテガ!だぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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