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【モンスター】ムンババくんと鬼〜勇気を振り絞れ!節分に込めた想い〜

ムンババにとっての鬼

今日は節分です!

豆まきに関する最古の記録は、室町時代の文献まで遡る……らしいです。歴史が長いんですねえ。

 

何故「まめ」を撒くかといえば、理由はふたつ、とのこと。そのふたつというと……

①穀物信仰により、魔除けの効果が期待されていた

②まめ=魔目(摩滅)という語呂合わせで、鬼の目に当てることで邪気が払えると期待されていた

……だそうです。

※良い子のみんなは目を狙って投げるのはやめましょうね!

 

最近は恵方巻などの文化が全国的に広まりましたが、それは豆まきの存在感を薄れさせるものではありません。

豆まきのあとには、年齢の数だけ豆を食べることで、無病息災を願います。

これがまた、美味しいんですよね。

 

恵方巻と相まって「美味しいものが食べられる行事」とも呼べるでしょう。

 

 

 

さて!

それでは、今日はムンババくん御一家の節分を見ていきましょう。

 

ムンババくんの節分

 

ムンババくんにっこり

 

おやおや、ムンババくん、早速の笑顔です。どうしたのでしょうか?

 

 

ムンババ「パパ、パパー!今日は豆まきだね!鬼の役はパパがするの?」

 

パパババ「ムフォフォ、そうだよ。どうしたんだいムンババ。豆まきが楽しみなのかい?」

 

ムンババ「ムフォ!たーのしみだなぁ!豆って年の数だけ食べていいんでしょ!?」

 

ママババ「そうよ!ムンババは本当に豆が好きねぇ。でも良いことよ。たくさん食べる子は大きくなるもの!それに、縁起物だしね」

 

おやおや、ムンババくん、どうやら豆まきの豆がお目当ての様子。食いしん坊さんですね。

なんと、興奮のあまりドラミングを始めたようです。

 

ムンババ「いえーい!お豆!お豆!たくさん食べるんだーい!」

 

ドラミングムンババ

 

ドドドドド……雪原に、重厚な音が鳴り響きます。

ムフォフォフォフォ〜!!!

 

なんとムンババくん、そのまま走り去っていきました。よっぽど嬉しかったんでしょう。

 

ムンババ家、鬼のお面をどうするかで悩む。

 

パパババ「……ところで母さん。今年の鬼役は、どんなお面をつけようか?オーガキング?それとも、レッドオーガかな?」

 

ムンババくんが去ったところで、パパババさんからご相談。たしかにビジュアルは大事です。さっすが一家の大黒柱。頼りになります。

 

ママババ「うーん、そうねぇ。それだとどの鬼も、顔が怖いわねぇ。ムンババが怖がっちゃうわ。もっとこう、見た目は怖くないけど鬼……みたいなモンスターはいないかしら?お義母さん、なにかアイディアあります?」

 

ババババ「そうじゃのぅ……オコボルトとか、おにこぞうとかじゃろうか……ううむ。それも定番すぎるかのぅ。ジイさんはどう思いますかぇ?」

 

ジジババ「……今年はグレイグで決まりじゃろうて」

 

一同「それだ!」

 

今年はグレイグのお面で豆まきに決まったようです。

ちゃんと決まって良かったね、パパババさん!

ムンババくんが喜ぶといいのですが。

皆さん、ムンババくんの喜ぶ顔を想像して、既にニッコリしています。これぞ見本とすべき大人像、とでも言いましょうか。

 

ムンババくん、パパを呼びに行く。

 

……そうこう準備を進めるうちに、すっかり日も暮れて、豆まきのお時間に。ムンババくん、豆が楽しみ過ぎて恵方巻きもハーフサイズにしたようですよ。

ウフフ、可愛いです。

さーてーは、欲張りさんですね!

 

ママババ「ねぇ、ムンババ。パパ……じゃなかった、鬼さんを呼んできたら?」

 

ムンババ「うん!そうだね!じゃあ行ってくるよ!鬼さーん!鬼さーん!鬼さんこちら!」

 

パパババ後ろ向きで待機

 

あれれ、ムンババくん!鬼を呼び込んじゃダメですよ!ちゃんと豆をぶつけなきゃ!

ムンババくんはやっぱり今日も、ちょっとだけおっちょこちょいです。

※関係ないですけど、パパババの髪の毛がなんか人の顔っぽいですね。

 

パパババ「ムフォフォ……ガォー!」

 

グレイグのお面をつけたパパババ

 

おっと!早速グレイグお面の登場です。

 

ムンババくん、喜んでくれるかな〜?

 

無言のムンババ
思わず目をそらすムンババ

 

おっと!

ムンババくん、思わず目を逸らしちゃいました。

 

やっぱり、敵の策略によって誤解したまま先代のムンババを一方的に抹殺した男の顔は、まだちょっとトラウマなようです。

 

うーん、パパババさん、これは気まずいです。

 

 

「鬼」の解釈が、ちょっと攻めすぎてましたね。

 

ムンババくん、決意する。

 

過呼吸になるムンババ

 

ムンババ「……コヒューッ、コヒューッ」

 

なんとムンババくん、過呼吸に。

無理もありませんね。大人たちからのあまりにも酷な仕打ちに、心はズタズタです。正直、節分どころではございません。

所詮はモンスター。繊細な気遣いを求める事自体が難しかったのでしょうか。

 

そう言っている間も、ムンババくんの過呼吸はとまりそうにありません。

 

……ところがパパババさん、助けてあげるところか、あえてムンババくんに威嚇的に近寄っていくではありませんか。

 

パパババ「ムンババ!いつまでも逃げていちゃ駄目だ!たしかに先代のムンババはグレイグに勘違いで虐殺された!あれは理不尽だったし、許されることではない!とは言っても、その事件とお前とは(ある程度)無関係だっ!来いっ、ムンババ!豆を投げつけるんだ。種族の過去に打ち勝つんだ!」

 

ムンババ「コヒューッ、コヒューッ(無理だ……僕なんて……)」

 

ムンババ「コヒューッ、コヒューッ(大体グレイグのヤツ、ちゃんと調べもせずに誤解で色々動き過ぎなんだよ……36歳にもなって……)」

 

ムンババ「コヒューッ、コヒューッ(でも……もし、パパババが倒されちゃったりしたら、家族は僕が守るんだ!あの理不尽な暴力から!)」

 

おもむろにムンババくんが、豆を掴みます。

なにか、決意をしたかのように。

もしや……!

 

ムンババ「う、うおおおお!鬼は!鬼はぁぁぁ外ぉぉぉ!!!」


豆を思い切りぶつけるムンババ

 

パシーン!!!

 

一同「ム、ムンババ!!!」

 

よくやりました、ムンババくん!

なんと、種族の宿敵・グレイグ(のお面を被った父親)に、一撃当てて見せたのです!

これにはジジババさんもババババさんもニッコリです。

 

ママババ「えらいわ、ムンババ!さぁさぁ、豆まきはこれでおしまいよ。みんなで年の数だけ豆を食べましょう!」

 

ムンババ「ママ!僕、頑張ったよ!頑張ったんだ!」

 

うふふ、頑張ったね、ムンババ!

 

 

さぁ、ジジババさんが「ムンババは今年生まれ変わったばかりじゃろ?実質0歳じゃから、今年食べられる豆は(数え年で)1個じゃよ」という地獄の決定をくだす3分前というタイミングですが、スミマセン……尺が足りないようですので、今日はこの辺で。

 

またお会いしましょう。

さようなら〜!!!

 

(文・OGTキシン) 

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