ドラクエの名NPCといえば、あらくれ。星のドラゴンクエストの舞台、ブルリア星にもあらくれはいます。あらくれはその名の通り荒くれているわけですが、先日お会いしたあらくれは少々、いや、かなり個性的なあらくれでした。
そのあらくれとの出会いは突然
場所はエルフの住む森がほど近いペンション。遠出をしてちょっと疲れたので、休もうかなとそのペンションを訪ねると、「彼」はさっそうと現れたのでした。
「彼」じゃない、「彼女」だこれ!!
いや、驚くべきところはそこではないですね。
こいつ、マスクそのものに化粧をしていやがる……。
チークだ!チーク!血色をよく見せたり小顔効果を得ることができるチークだ!マスクを付けているから血色も小顔効果もなんの意味もないけど。
この人はずいぶんがっつりチークを入れていますね。マスクが主張強めのピンクであるにも関わらずこのチーク。こういう広範囲にしっかりめでチークを入れる化粧の方法ってなにか固有の名前がついていたりするんですかね。
そうですか。見た目に反しているのかいないのか、結構メルヘンチックで素敵な思考の持ち主のようです。
しかしそうは言ってもあらくれ。よく見ると体中に傷跡があります。その傷跡の一つ一つに、死闘の記憶が刻まれているのでしょう。というかマッチョがすぎる。
彼女も昔は名のあるあらくれだったのでしょうか。「東雲色のリンダ」(適当)という二つ名で、その界隈(どの界隈だ)のあらくれたちを片っ端から子分にしていた、そんな姿が浮かびます。
そしてそんなあらくれたちに囲まれた、力にまみれた毎日に嫌気が差したある日、彼女はチークブラシを手にとったのでしょう。それが彼女の転機だったのは言うまでもありません。
などと勝手な妄想を走らせているとリンダあらくれはペンション自慢のメニューをおすすめしてきました。
森のくまさん風パスタ……妖精のキッス……。ずいぶん個性的なメニュー名です。
まず、森のくまさん風ってなんですか。ボンゴレ……ボンゴレか?!
そうに違いありません。詳細は省きますが、森のくまさん風と言われれば貝が入っていることは間違いないはずです。
妖精のキッス、は具体的には想像がつきません。なんとなくイメージするに、シュワシュワキラキラパステル~な飲み物なんだと思います。写真映え間違いなし。
妖精にキッスされているような、そんな感覚を覚える飲み物なんでしょうね。きゃっ、はずかしい。
と、おすすめされたわけですが、残念ながら今はお腹も減っていないければ喉も乾いていません。決してビビっているわけではないです。なので丁重にお断りしなければ。
うーん、ここはいつも通りモガマルに任せてしまおう!ほら、モガマルはおしゃべりだし。大げさなリアクションをとるくらいに、いつもでしゃばってくるし。
さすがのモガマルも目を合わせられない。目も合わせずに、コミュニケーションを肩に乗っているスライムに任せています。さすがスライム、彼女に臆したりしませんね。
モガマルぅ!お前が話さなきゃ話は先に進められないだろう!
今回はビビって喉が乾いていなかったので頼みませんでしたが、次回は妖精のキッスにチャレンジしてみたいと思います。パスタは大丈夫です、どうせボンゴレなんで。
(文・やなぎアキ)
関連記事