異世界転生というジャンルがあります。現実世界でさえない生活を送っていた主人公が、ある日なぜか異世界に転生してしまい、なんやかんやで無双する、というのがセオリーです。
運よく人間に転生できれば万々歳でしょうが、そういうパターンばかりでもないと思います。もしかしたらモンスターになってしまうこともあるかもしれない……。
だがせめて、モンスターになるとしてもせめて、こいつにしてくれ!という思いがある!そう、あるんです!
異世界転生したときになりたいモンスター、そう、それは
スライム
間違えました。
デュランさん!
いえ、デュランさんそのものになるだなんておこがましいのですが、デュランさん系統のモンスターになりたいです。
サタンジェネラルとかデスエーギルとかエビルネプチューンとか。
ではここからはなぜデュランさん(系統)になりたいかを説明していきたいと思います。もうデュランさん以外の異世界ライフなんて考えられないよぅと言わしめます。
1. かっくいい
結局これが一番です。結局。
異世界転生への勝手なイメージですが、たいてい主人公はかわいいかかっこいいかで、モテている。モテているのだ。
モテるならば、容姿にそれ相応の説得力が必要でしょう。それ相応の!
デュランさん(系統)をごらんなさい!なんと端正な顔立ちでしょう!そしてあの恵まれた肉体!上背があるばかりか、発達した筋肉!堂々とした背中!
なよなよしたやつがモテるだなんていうのは笑止千万!争いが絶えない異世界(争いが絶えないは勝手に決めつけました、すいません)で、ぺらぺらしいやつがモテるわけがないでしょうが!
もしナスビーラなんかに転生してしまった日には、泣くしかありません。どうあがいたってナスビーラではモテません。焼きナスになるしかありません。というかモンスターに転生している時点でモテません。
しかしデュランさん(系統)ならば大丈夫!デュランさん(系統)だけは例外!刮目せよ!女性たちの甘いため息を!男性たちの羨望の眼差しを!
2. つよい
異世界転生ものにありがちなのは、主人公の無双です。しかも特に修行するわけでもなく無双します。もはや天性のスキル。転生したら天性のスキルが身に付いた天才。イエイイエイ。
そんな不条理がまかり通ってたまりますか!人間から人間に転生しただけで、天上天下唯我独尊な力が身についてたまりますか!地道な努力をしたうえで無双しなさい!
その点デュランさん(系統)ならば大丈夫。もうね、彼らめちゃくちゃ強い。ポテンシャルがすごい。魔王とか海神とか名乗っちゃうだけある。
その強さを裏付ける鍛え上げられた肉体。さすが。正直デュランさん(系統)だったら無双していても納得する。
あと、異世界という過酷な環境下に置かれると、最初は絶対体調を崩すと思います。急な環境の変化って大体体調を崩しますから。
でもデュランさん(系統)ならば大丈夫!デュランさん(系統)は風邪を引かない!風邪を引かないんだ!
これがナスビーラだったら、完全に病気になる。ナスが腐る。
3. 人型
これ、これが大事です。異世界でモンスターになって、ろくに意思疎通も取れないのでは困ります。たとえば、ベビーパンサーになれば可愛がられるかもしれませんが、にゃーにゃー言うだけで終わります。
例え異世界でモンスターになったとしても、私は人間と交流を図りたい!!あと綺麗なエルフとか。モテたいし。
そのためには言葉をしゃべられるだけの知能と、その舌を持ったモンスターにならなければいけないのです。そして人間として普通のコミュニケーション……握手とかハイタッチとか、ハグとかもしたいんです!
デュランさん(系統)ならば余裕のクリアです!人間と言葉を交わす知能もあり、人間たちと(見た目上は)ほぼ同じ構造!
異世界転生したばかりで右も左もわからない状態のころでも、デュランさん(系統)であれば問題ないわけです!すぐさま近くの村娘(あるいはエルフ)とコミュニケーションをとって、異世界になじんでいくことができるのです!
これがもうナスビーラだったら、ろくに意思を伝えることもできないまま味噌汁の具になるしかないのです。やれやれ。
しかし、上でハグしたいとか言いましたけど、デュランさん(系統)が普通のサイズの人間とハグをしたらちぐはぐなことになりそうですね。
「バカな息子を―――それでも愛そう…」とか言いそう。まぁいいや。
とにかく、こちらが私が異世界転生してモンスターになるならデュランさん(系統)がいい!と思う理由でした。
自分だったらこれがいい!というのはもちろんあると思うので、ぜひ考えてみてください!ちなみにスライムは、某作品が有名になりすぎてしまったのでもう枠はありません!
(文・やなぎアキ)
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