前回までのあらすじ
魔王バラモスを倒したモガマル一行はアリアハンの王様に報告に行く。
兵士たちの歓迎を受け喜ぶモガマルたちだったが、突如兵士たちが何者かの攻撃によって倒れてしまう。
一体何が起きているんだ?
前回
第三十話 真の敵!大魔王ゾーマ登場だぞ!
なにか得体のしれないやつからの攻撃によって、城の兵士たちが皆ただの屍になってしまった!
おかしい、バラモスを倒したはずなのに、一体どうしたっていうんだ!!
ん?なんだ、何かがおかしいぞ。
モガマル!モガマル聞いてくれ!
お前ならきっと聞こえるはずだ!
ほら、どこからともなく…………。
そうだ!ぶきみな声がするんだ!
これは、何か嫌な予感がするぜ……。
魔王バラモスを倒したっていうのに、この禍々しくてぶきみな声は、一体どこから聞こえてくるんだ?
モガマルぅ!!なんだその緊張感のない顔は!
も、もしや、モガマルはこの禍々しい気を感じていないのか?いや、モガマルに限ってそんなことがあるはずがない。
恐らく……本当に余裕なんだ。バラモスを倒したモガマルにとって、こんな不気味な気はなんてことないんだ!!
さすがモガマル!それならオレも、怖がっていないで堂々とふるまってやらぁ!!
ギャ~~~~~~~~~~~~~ス!!!
怖い!顔、怖い!
なにこいつ!なにこいつ!
バラモスより圧倒的に怖い顔してる!手、すごくでかい!手、すごく青い!爪、伸びきってる!
少しじゃないよ!少しじゃないよ、あーた!!
少しで屍が出るのおかしいでしょ!
どうせならね、せめて明日とかね、そういう風にね、ちょっと気を利かせるとかできないもんかね!!
一瞬!喜びが一瞬でなくなったよ!
あ、ご丁寧に自己紹介どうも。
オレはスラッピ。
こいつはモガマル。
ブルリア星を冒険する者。
ええ~~~。
すごい自信!自分がいる限り、こうなるだろう、って言いきれるやつはものすごい自信家だ!
「私がいる限り、このプロジェクトは成功するだろう」って言われるとなんだかなぁってなる。なんとなく信頼できないんだなぁ。つまりいなくなったら失敗するってことか?
って、待って、世界が闇に閉ざされるってなに?ずっと夜?極夜?極夜なの?
くっそぉ、闇の閉ざすだなんて……苦しむに決まってらぁ!!
でも悩むってなんだ?
ん~、闇に閉ざされるのかぁ、悩ましいなぁってこと?闇に閉ざされるか否かの決定権はこちらにあるってこと?それだったら闇に閉ざされたくないので、悩む余地ないですけど?でも決定権ないんでしょ?
うわぁ。
サディストだサディスト。やばいよ。人の不幸は蜜の味とかいう比喩表現じゃなくて、直接「喜び」って言っちゃうのやばいよ。配慮のかけらもないよ。
大仰に言っているけど、フランクに言うと
「みんながしんどいと、私嬉しい!」
ってことだろ?ゾーマまじパネェ。
傲☆慢。
「全ての生き物をいけにえにして、絶望ばっかりの世界にしてあげるね」ってことだろう?
誰も頼んでいない!!善意の押し付け!!善意でもない!純粋な悪意の押し付け!
選択肢をくださぁい!
言いたい事だけいって去っていったよ……。
こっちを絶望に落とすために兵士を屍にしたのか。
とんでもねぇやろうだな!! バラモスなんかよりもよっぽどやばそうだぞ!!
次回予告
大魔王ゾーマの登場により、絶望するアリアハン王。世界にまだ平和は訪れていない。
それをほっとくモガマルではない!
世界の平和を取り戻すには、モガマルの力が必要だ!
次回、「おいらたちがゾーマを倒すぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!!
(文・やなぎアキ)
次回
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