ドラクエに出てくる魔王というのは細かい主張は違えども、人間どもを滅ぼすなどして世界を手中に収めたいと思っているものだと思います。いわゆる世界征服というやつ。全然そんなこと考えてないやつもいるけど。
これがFFだと「無に帰す」みたいな動機が目立ちがちです。しかし、無とは一体…うごごご！
では彼ら魔王が実際に世界の王として君臨したとき、一体どれほどの手腕を発揮してくれることでしょうか。今回はそんな魔王の統治力ランキングを考えてみました。
ちなみにここで言う「魔王」はドラクエで俗にラスボスと言われている方たちのことです。「魔王じゃなくて暗黒神ですよ」などと言われてしまうと困っちゃいますのでご了承ください。そもそも純粋に魔王って名乗っている方、少ないんですよね。
ドラクエ2に関してはハーゴンとシドー迷っちゃいました。シドーの統治力を考えるよりもハーゴンの統治力を考えた方が楽しそうなので結果的にハーゴンを採用しました。
以下、今回取り上げる魔王たちです。
- 竜王
- ハーゴン
- ゾーマ
- デスピサロ
- ミルドラース
- デスタムーア
- オルゴデミーラ
- ラプソーン
- エルギオス
- ネルゲル
- ウルノーガ
ドラクエ10は何を持ってラスボスとすればいいかよくわからなかったので、恐らく一番有名なネルゲルさんを採用しました。
あとドラクエ11もウルノーガでいいのかな？と思いましたが、表面のラスボスと考えれば間違いではないだろうという判断です。
ちなみに「統治」とは下記のような意味です。
とうち【統治】
治めるということは、秩序を保つことだと思います。秩序、魔王にはあまり縁がない言葉です。とりあえず、国土・人民を支配していて、魔王的には秩序ってるな～という感じであれば統治ということにします。世界支配していればOKです。
では早速11位から発表していきましょう！
11位 エルギオス
彼の場合はそもそも世界征服したい欲がありません。単純に「人間が嫌い～」という気持ちの元行動しているのみです。人間嫌いだから無に帰す感じです。なので、その人間嫌いの元凶であるラテーナと再会して誤解が解けたとたん、気持ちよく昇天していきます。
それならまだガナン帝国のガナサダイの方が統治力がありそうです。
10位 ミルドラース
魔界の王・ミルドラースさんがまさかの10位です。「魔界の王」とまで言われているのになぜなのかというと、ミルドラース自身は別にそこまで世界を支配できそうな感じがしないからです。
表の世界では、光の教団というのがそれなりに勢力があり、大神殿まで作っているなどなかなかの影響力があります。でもそれって、ゲマやイブールのおかげですよね？彼らにそこまでさせたカリスマ性がすごい！のかもしれませんが、なんとなく説得力に欠けます。ミルドラースが何か具体的にやっていたかと言われると、あまり思いつきません。教祖として偽りではあっても崇拝されていたイブールの方が統治量がありそうです。
9位 ネルゲル
冥界の王ネルゲルが9位です。
死を司っており、生きとし生けるすべてのものが逃れることのできない死を統べているネルゲルは、かなりの統治力を持っているといえるでしょう。
しかし9位です。これはなぜか？
単純にほかの魔王の統治力が彼を上回っていたからというのもありますが、これはオンラインゲームの性質上仕方ないことです。
なんせネルゲルよりもさらに上位の存在である大魔王マデサゴーラがいるわけですから。
あと死を統べるというのが概念的過ぎてよくわかりませんでした！
8位 デスピサロ
8位は魔族の王として名高いデスピサロです。自らの居城を堂々と構え、魔物たちを統べるその姿、これを統治力と言わずしてなんというのでしょうか？「デスピサロ様～」と皆に慕われている彼は、まさしく王と呼べるでしょう。
しかし悲しいかな、彼は内部でとんでもない裏切り者を出してしまいます……（リメイク版）。支配下においている者たちの管理がちゃんとできていなかったのですね。
さらに彼の大きな欠点として挙げられるのが、恋人ロザリーの存在です。恋人がいることは別に構わないのですが、そのロザリーに何か起きれば魔族の王がどうとかもうどうでもよくなっちゃうところがあります。恋は盲目です。統治をするときには障害になるのですね。
7位 ラプソーン
続いて7位に入りましたのは暗黒神・ラプソーン。彼の場合は、闇の世界に君臨している神である点から、かつては闇の世界を統治していたという事実があります。そして封印されてしまってから長い月日が経ってもなおラプソーンの復活を望む声があったことから、大変慕われていたことが解ります。
十分統治力が高いと言えるでしょう。しかししかし、この後に控えている面々が強すぎて、半分より下の順位になってしまいました。
余談ですが、マルチェロも結構統治力が高いと思います。聖地ゴルドでの演説はしびれますね。
6位 ハーゴン
さて、ちょうど中間あたりに来たのがハーゴンです。彼の場合は、ドラクエ2の視点だけだとそこまでの統治力を感じません。しかし特筆すべきはドラクエビルダーズ2のハーゴンでしょう。
偽りの世界を創造し、その世界においてハーゴン教を全人類・モンスターに布教させるその徹底ぶり。みながハーゴンの教えに準ずる世界を創り上げたのです。すごい、すごいぞハーゴン。とはいえ、やっぱり偽りの世界ですから、これ以上の順位はのぞめないでしょう。
5位 竜王
ベスト5になんとか食い込んだのは記念すべき最初のラスボス、竜王です！これは言わずもがな、光の玉とローラ姫を奪ってアレフガルドをほぼほぼ手中に収めたあげく、勇者に世界の半分を与えようとささやきかけるその手腕からです。
勇者が世界の半分という条件に乗ってしまったあとの世界は、ドラクエビルダーズで語られていたました。その世界はまさしく竜王の配下！人々は絶えることもなく、ただなんとか生きることに必死です。しかし生きることができてしまうが故に、誰もわざわざ竜王に歯向かおうとはしないのです。理想の世界だー！
とはいえ、竜王の甘言に「はい」と答える勇者はそんなにいないでしょう。ということで5位。
4位 ウルノーガ
4位はウルノーガです。正直もう少し下の順位かな？とも思いましたが、しかし彼の統治力を考えるとそれはもう無視できないほどの統治力だったので4位になりました。なぜ4位なのか？
彼、16年もの間、デルカダールという大国の王様務めてるんですよ！！
しかも国民にバレることもなく！魔物が国王に化けていたパターンだと、大抵ぼろが出ちゃうじゃないですか。「最近の王様は変だ」「税金が高くなった」「すぐ処刑をする」などなど。そういうのがないのです。ウルノーガが憑依したデルカダール王は完璧に国の統治をやってのけたのです。
安心と信頼の実績を持つウルノーガでした。しかしそのウルノーガすら凌駕する魔王が、まだ3人もいるのですね……。
3位 ゾーマ
いよいよTOP3。まず第3位は、みんな大好き大魔王ゾーマです。
彼のその統治っぷりは周知の事実でしょう。アレフガルドを闇で閉ざし、完全に人々を絶望の淵に立たせそれを自らの糧にしています。さらにはアリアハンなども支配するために上の世界にまで自分の部下を派遣するその徹底ぶり。
アレフガルドの人たちを生かさず殺さずで支配するゾーマは、まさしく魔王の鑑。これこそが全魔王が目指すべき世界征服だと思います。勇者たちが阻止するとかそういう前にすでに（一部とはいえ）世界を支配しているゾーマ様本当に半端ないです。
2位 デスタムーア
2位はデスタムーアです！惜しくも1位は逃しましたが、かなりの接戦でした。彼もミルドラース同様そこそこ影が薄い気がしますが、その功績を考えると歴代ラスボスたちのなかでもトップクラスの統治力が伺えます。
まず世界征服をするために自身にとって脅威となる施設（ダーマ神殿など）を壊滅させます。これにより「現実世界」を掌握することが可能になります。
さらに人々の希望ともいえる夢をも支配しようとわざわざ「夢の世界」を具現化し、その世界をも支配します。二つの世界をほぼほぼ支配しています。すっごい。
さらにさらに、「はざまの世界」という自分の世界を作り出して、そこに現実世界の人々を取り込み完璧な支配下に置くのです。
すすすすすごい～～～～。3つの世界ですよ！とはいえ人の夢の力というのは侮れませんから、結局主人公たちに倒されてしまうんですよね。でも本当にすごい！
1位 オルゴデミーラ
栄えある1位に輝いたのは、魔王オルゴ・デミーラ！！これは多くの方が想像ついていたかもしれません。
そう、オルゴ・デミーラは、ほぼほぼ世界征服に成功しているのです。しかもゲーム開始の時点で！
冒険のスタート地点であるエスタード島を除いてすべての島・大陸がオルゴ・デミーラの手中にあると言っても過言ではありません。すごいいいいいいいい。
さらに主人公たちに各島の封印を解かれてしまっても慌てず騒がず、神に成り代わって世界を統治するその周到っぷり！！みんなオルゴ・デミーラが神さまだって信じちゃうし。そのままなんとなく一旦世界が上手くいくような感じもするし。
世界を統べる神をも倒すオルゴ・デミーラは、統治力も神を凌駕していたのかもしれません。
以上、全11魔王の統治力ランキングでした。正直どの魔王もさすが魔王というだけあってなかなかの統治っぷりを見せてくれて（一部を除く）非常に悩ましかったです。下位の魔王も十分統治しているといえるでしょう。
この魔王にはこういう面もあるからもっと順位が上だと思う、こいつよりアイツの方が世界をものにしているからここは違うと思う！そんな感じで、このランキングを元に今一度歴代魔王について語り合ってほしいです。
とりあえず、配下に就くならデスタムーアかウルノーガかな……。
（文・やなぎアキ）
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