前回までのあらすじ
不死鳥ラーミアをよみがえらせたモガマル一行。
ラーミアの背に乗って、今こそ魔王バラモスを倒すとき!そしてモガマルが真の勇者になるときだ!
前回
第二十八話 決戦!バラモスだぞ!
ラーミアに乗って、とうとうバラモス城までやってきたぞ。ラーミアは速いな!まだ心の準備ができていないんだが……バ、バラモスはどこにいるんだ?
うわぁ、いた~~~~~~!!!
こいつが魔王バラモスか!で、でかい!なんてでかい首飾りなんだ!
オレはスライムだから首なんてないし、首飾りなんてものは羨ましくもなんともないが、さすがにあれだけの存在感だと、ちょっと心にくるものがあるぜ!
おおお、なんだか恐ろしいことを言っている……。
再び生き返らぬようにって……生き物は一度死んだら生き返ることはできないんだぞ、何を言っているんだこいつは。
え?勇者たちは死んでも教会で復活できるのか?じゃあ死んでも大丈夫なの?
いやでもモガマルは、実際は勇者ではないからどうなんだ?
あ、そもそもこれは勇者追憶のアトラクションだから、死ぬなんてことはないか!ゲームの中の死が現実の死になるだなんて、そんなことがあるわけないもんな!
ベロなっっっっっが!!!
え、なんでベロのばしたんだ!?あ!!もしかしてハエが飛んでたのか?目の前をハエが飛んでいて、お腹が減っていたからついついベロで捕まえちゃったのかな?
お、ハエだ、食べちゃおってか!!緊張感ない魔王だなぁ。
絶対今ハエ咀嚼してるでしょ。
まぁいい、ようやく最終決戦だ!いくぞ!モガマルと3人のしもべたち!
……え?四人いないかって?はっはっは、やだなぁ、そんなことないぞ!えーと、ほら、右から二番目のやつがモガマルだ!文字で頭が見えなくなっているが、ちゃーんとモガマルのながーい耳が生えているからな!
~死闘中~
やった!とうとう魔王バラモスを倒したぞ!やったなモガマルと三人のしもべたち!
ちなみにとどめを刺したのは当然モガマルだ。
それにしてもすっごい舌出すな、この子。
うわぁ、醜い。
必死。必死だよこれ。魔王と呼ばれたのなら塵際くらいカッコよく締めてはもらえないもんかね!
力尽きたか……。
よし、再び生き返らぬようみんなでバラモスのはらわたを喰らいつくそう。
冗談だ。
やったなモガマル!さすがだ!モガマルの手にかかればバラモスなんてなんてことなかったな!
これで世界に平和が戻るぞ!
じいさんはもうボケてきているからモガマルのことを孫だと思い込んでいるんだよな……。
でも今日はそんな指摘は野暮ってもんだ!
いいぞいいぞ勇者モガマル!これで勇者追憶アトラクションもいよいよ大詰めだ!
次回予告
ついに魔王バラモスを倒したモガマル。
さっそくアリアハンの王様に報告しに行く。
これで世界に平和が戻る!!と思っていたが……。
次回、「バラモスを倒して平和が……こないぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
次回
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