前回までのあらすじ
サマンオサに到着したモガマル一行。
なんとサマンオサでは毎日王様が死刑を行っているというのだ!あまりに悲惨なこの国を、モガマルが放っておくわけがなく……。
前回
第17話 王様に直談判すべきだ!
毎日毎日気にくわないことがあれば処刑をする王様め!かなりの悪党に違いない!昔は優しかったというが、一体何があってそんな非道な王様になってしまったんだ!
モガマルが憤慨していると、青年が内緒話をしてきたぞ。王様に聞かれてはまずい話ということだろうか。
いいのか……?王様の悪口を言ったブレナンも、おそらく内緒話のような形で言っていたと思うのだが。王様にバレて処刑されてしまったのだろう?この青年がいくら小声で話しても嗅ぎつけられてしまうのではないだろうか。きっと国民全員にバイオ盗聴器が仕掛けられているに違いない。
変化のつえ?なんだろうそれは。変化ができるつえだろうか、まんまだ。
しかしもしそれが本当に原因なんだとしたら王様にとってはトップシークレットではないか。こんな何の取り柄もなさそうな一介の青年が王様の重要な秘密の手掛かりを知っているとは……。もしかしたらこの青年はすごいやつなのかもしれない。ブレナンという友人を亡くした彼が、危険を顧みず王様の情報を得るために暗躍していたのだろう。そして、一矢報いる機会をうかがっていたのだ。強い旅人が国を訪れるのを待っていたのかもしれないな。なんだこいつ、かっこいいな。
とかなんとか思いを巡らせている間、モガマルはただ一言「変化のつえ か……。」と言うのみであった。
ここは一つオレっちが話を動かしてやるぜ!
ああそうだ!このまま「変化のつえ……?それって一体」と首をかしげていては何の解決にもならない!そもそもその変化のつえとやらのせいかもわからないからな!こういうときは直接会いに行った方がいいのさ!ヒミコのときと一緒だ!
王様のいないところで悪口を言うやつは処刑できないかもしれないが、そういうやつは案外正面切って意見してくるやつには大きく出られないところがあるはずだ!この青年のさきほどの勇気を無駄にしないためにも、オレたちが体を張るべきだと思うぜ!
うおっ、久しぶりにガイアスのじいさんが出てきてびっくりしたぜ。しかもいきなりオレのことを孫呼びしてきた。なんだボケたのか?オレのじいさんはガイアスじゃないぞ?長いこと本の中にいると色々なことがわからなくなるんだろうか……。
でも言っていることは正しいな。かわいそうな人々という言い方から若干の見下しを感じられるが、だがそもそもかわいそうにはそこまでの意図は含まれていないような気もするしな!言葉って難しい。
何はともあれ、とにかく悪い王様はなんとかしないといけないからな!オレとモガマルがいればどんな事件も解決だ!
次回予告
さっそくサマンオサの王様に会いに行ったモガマルたち。しかし当然歓迎されるわけもなく……。
ある意味ヒミコのときよりも理不尽な目にあってしまう!?!?
次回、「兵士に取り囲まれてしまったぞ!」!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!!
(文・やなぎアキ)
次回
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