物言わぬ主人公を助ける「案内役」という存在。主人公が何を思い、何をしたいか……声にならない声を代弁し続ける。プレイヤーの強い味方でいてくれる、頼もしい存在だ。
もちろん、「案内役」のやってくれることは多岐に渡る。
時には、物語を進めるため街の人に話しかけてくれたり……
時には、衝撃の事実を一緒に驚いてくれたり……
時には、掴み取った勝利を共に喜んでくれたり……
アプリの性質上、細かい操作をプレイヤーに要求しないためにも、いつでも案内役は身を粉にして活躍してくれる。我々の心に、いつでも寄り添ってくれる存在だ。
上記の画像は、DQウォークの大先輩(?)である「星のドラゴンクエスト」の案内役、モガマル。たまに冷徹なことを口走りつつも、常にこちらを気遣ってくれる優しいキャラクターだ。
そしてもちろん、DQウォークにも魅力的な案内役がいる。
それが道案内に詳しいスライム、スラミチだ!
わぁ〜
コンパスを持ってて可愛い〜
スライムにコンパスを持たせるだけでこんなに個性が出るなんて!
頼りにしてますよ、スラミチさん!
DQウォーク生活は、キミに任せた!
さぁ、ともに冒険に出かけましょう!
そして、一緒に世界を救いましょう!!!
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……おや?
早速モンスターが登場です。
スライムベスだ!
いわゆる初心者向けモンスターとはいえ……
冒険が始まったばかりの今、どう対処していいかわからないよ……
ふ、不安だ……
スラミチ、どうしよう?どうすればいい?
スラミチ:
ひぇっ 真っ赤になって
ボクを にらんでる?
こ こわいなぁ……。
……ん?
「ボクたち」ではなく、「ボク」?
なに自分の心配ばかりしてるんですか!
どうすればいいか教えてくださいよ!
ねぇ、どうすれば良いんですか!!!
スラミチ:
それに比べて
キミは まったく動じてない。
ゆうきが あるんだね。
ぎゃああああ
丸投げされたぁぁぁぁ
丸投げというよりも、感情の押し付けぇぇぇ
動じてる!動じてるよ!?
むしろ動揺のカタマリなんですが?
なんなんだ……?
スラミチ:
すごいなぁ。
じゃあ いくよ。
※スラミチは戦いません。
なんか、冷たくない……?
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ハァハァ……
なんとか魔物を倒せたので、ちょっと休んでいいすか……?
スラミチ:
行く先の途中に
また まものがいるね。
スラミチ:
まものを倒せば
どんどん 強くなれるよ。
がんばろうね。
いや、だから……
自分の意志表示は出来ないんですかね……
あくまで他人事だなぁ……
自分がモンスターに睨まれたら怖がるくせに……
他人への共感はできないんだ……
まぁでも、魔物と人間という種族の壁があるわけだし、仕方ないことなのかな……?
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魔物と人間の壁を感じながらも、森へ。
おや?
どこからか悲鳴が聞こえるぞ?
村の女性:
きゃあああっ!
だれか 助けて!
ゴースト:
ひっひっひ
おばけだぞ〜!
ゴーストだ!わかりやすいように日本語で自己紹介している!
どうにかあの女性を助けなきゃ!!!
スラミチ:
ひぇぇ おばけだ。
キミは…… だ 大丈夫そうだね。
じゃあ おばけ退治だよ。
……なんだよ、この拒否権のない感じ!!!
もし上司が
「おや?
まだまだ仕事を割り振っても大丈夫そうな顔してるね。
じゃあバグ対応だよ」
って言ってきたらブラック企業ですよね?
ブラック企業ですよね?
なんだよ、スラミチ……
こんなに可愛いのに……
はいはい、戦いますよ。
戦えばいいんでしょ。
うーむ、強そうだなぁ……
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……なんとか倒せた!
強かった〜
初のボス戦だから、緊張しましたよぉ……
どう?
スラミチさん、見ててくれた?
ひとりぼっちで戦う私の姿を……!
悲壮感漂う、私の勇姿を……!!!
スラミチ:
ええと……
もう 終わったかい?
ああ こわかった……。
だーかーらー
なんでそんなに他人事なんだよ!!!
おっかしいと思うなぁ……
仕事を押し付けてきた上司がしばらくして
「ええと……
もうバグ直せたかい?
試験も終わった?
またバグ出ちゃってつらいなぁ……」
とか言ってきたら、ブラック企業ですよね?
お前さっきまで喫煙所でパズドラしてただろって殴りたくなりますよね?
スラミチはそのレベルの事をしてきているワケですよ。
感情論になりますが、なかなか許し難い行為ですよね?
村の女性:
そちらの スライムさん。
大丈夫ですか?
スラミチ:
あわわっ…… 助けに来たのに
心配されちゃった。
ちょっと 恥ずかしいなぁ。
そうだよ、お前は恥ずかしい存在なんだよ。
なーにが「あわわっ……」だよ。
今日イチの動揺じゃねぇか。
冒険者のくせに、その日マックスで感情動いたのが「女の子の前でかっこつけられなかったから」ってどうよ?
案内役だからって、なんでも許されると思うなよ!
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ふくびきをしてみろって言われたので引いてみることにする。
しかしこちらはスラミチに不信感いっぱいだ。
なんだろう、この違和感。
こう……作業っぽい感じ?
他人事なのも無茶振りしてくるのも、どことなく「作業でやってる」感がある気がする。
一緒に冒険をする仲間というよりは、同僚、もしくは上司。
指示を出してくる感じが仕事っぽさを増しているのかもしれない。
これは直談判だ。
もっと仲間らしさを出したい。
もっと、主人公に興味を持って欲しい!
今からふくびきを引くからね?
ちゃんと、仲間らしい新鮮なリアクションをしてね?
モガーーー!とか叫ぶ感じで。
さぁ!
引くよ!!!
スラミチ:
わあ はがねのつるぎを
もらえたんだね。
ハイ、棒読み〜
ハイ、興味無さげ〜
ハイ、客観的事実の読み上げ〜
スラミチ:
はがねのつるぎに へんこう。
……お前、本当はただのシステムの一部だろ。
※編集部注※
本当はスラミチさんは、主人公想いの最高の案内役です。
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