前回までのあらすじ
本当に勇者なのかと疑われているモガマル。
証明するために、金の冠を盗んだ盗賊・カンダタを倒すことになった。カンダタのアジトはどこだ?
前回
第七話 カンダタ、いざ尋常に勝負!
疑り深い王様ってのはいるもんなんだな。だがようやく冒険に出られたんだからよしとしよう。
とりあえずオレたちが倒さなければいけない、そのカンダタってやつはどこにいるんだろうな。
お、塔が見えてきた!もしかしたらここにいるかもしれないぞ!
な、なんだって!ここが悪名高いシャンパーニの塔か!……初めて聞いたな。
悪名高いということは、悪いやつがたくさんいるのか、悪いことがたくさん起こるのか……。お姉さんは善人ですが、悪人ですか?
するどい目つきで「~だぜ!」なんて言ってくるところをみると、悪名を嬉しがっているようにも見えるから悪人だろうか。さてはお姉さんがカンダタだな?
違うっぽい。
「いるらしいぜ!」ってことはお姉さんは盗賊じゃないってことだしな。ただの女戦士か。
しかしこの人こんなところで何をやっているんだ。「ここは〇〇の町だよ」の塔バージョンか。屈強な、それこそ戦士にしか務まらなさそうな役割だ。時給いくらなんだろうか。
なるほど、鋭いぞモガマル。きっとそうに違いない。カンダタがこの塔にいるんだな!
さっさと見つけ出してちょちょいっとやっつけて、金の冠返してもらって城に帰ろうぜ!
でもこの塔は広そうだから、カンダタを探すのも一苦労だろうなぁ。
うわぁ!変な奴が来たぞ!なんだその恰好!恥ずかしくないのか!なんだその胸の中心の輪っかは!なんのための輪っかだ!体操か!
しかもその変な奴に変な奴ら呼ばわりされるとは!もうこちとらプライドボロボロですよこんなの。
カンダタのお頭だって!?!?こいつ、カンダタの子分なのか!?わざわざ自己紹介ありがとう。
なんなら一緒についていってあげよう。知らせに行こう!……と友好的に行こうかと思ったが。
モガマルが許してはくれなかった。さすが正義の塊。悪いやつとは慣れあわない、かっこいいぜ!
そうだー!金の冠返せーっ!
しかし、カンダタとはどういうやつなのだろうか。王様から金の冠というなかなか大それたものを盗むあたり、腕前はたしかなようだが。
どうしよう、スタイリッシュな怪盗みたいな出で立ちだったら。
全然違ったわ。めちゃくちゃ覆面。わかってたけど。
さぁモガマルのしもべたちよ!こんな覆面野郎はコテンパンに叩きのめしちゃいな!
次回予告
さっさとカンダタを倒してしまうモガマルたち。これでようやくアリアハンの王様に勇者と認めてもらえることだろう。
ずいぶん長い道のりだったが、実はまだプロローグにすぎないのだ!冒険の道のりはまだまだ長いぞ、モガマル!
次回、「正直王様にはなってみたいぞ!」!!
モガいてばかりじゃ、冒険王にはなれないぜ!!
(文・やなぎアキ)
次回
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