ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!
筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!
第三十四回目はプサン!
※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください。
見た目
グラフィック上ではバーテンダーのため、イラストでもそのように描かれている。
SFC版とリメイク版で大きくデザインが変わることはなく、飄々とした胡散臭いという言葉があまりにも似合う軽そうなおっさんになっている。
なぜこのような姿になろうとしたのか理解に苦しむ。リメイク版の仲間会話では若くてかっこいいナイスガイだと自分で思っているらしい。
なぜ開発者はプサンのグラフィックをバーテンダーにしようとしたのだろう。なんだこいつ本当に信じてもいいのか?胡散臭いなという演出のためだろうか。たしかに奴隷グラフィックだと妙な納得感が出てしまう。
映画版ではなんだか渋めのおじいさんの姿になっている。これはそこそこ説得力がある。
性格
見た目の通り軽い言動の多い、胡散臭い男。
さらには戦えもしないくせに主人公たちに同行してくる図々しい性格でもある。
が、天空城についたときにはもう少し思慮が深い面も見せてくる。ますますプサンがどういう人物なのかよくわからなくなってくる。
仲間会話ではクルリンクルリンとか言いながらくるくる回っているような言動が見て取れたり、天空城を見てウソ泣きをしたりとますます意味の分からなさに拍車がかかっている。
彼が本来の姿を取り戻した際にはこのような言動は一切見て取れないが、どっちが本来の性格なのだろうか。
ストーリー
人間もいいものなのかもしれないと考え、人間となり人間界に下りてみることにした天空人プサン。
そこからなんやかんやあり、トロッコ洞窟の奥でトロッコに乗りぐるぐると回り続けることとなった。恐らくは天空から落ちてしまった天空城を確認しにいく道中だったのだろう。
そしてぐるぐると回り続けること20年。
その20年の間に人間界では様々なことが起きていたが、そんなことはつゆしらずぐるぐる回り続けた。
そしてとうとうそのトロッコの呪縛から解き放たれる時が来た。
トロッコから逃れ、その旅人と共に目にしたのは水浸しになった天空城。そこでプサンは待つ。天空城を再び浮かび上がらせるためのオーブを。
そして自身の姿を元に戻してくれるオーブを。
性能
戦えないという言葉の通り、戦闘には一切参加しない。
が、彼の正体を考えれば本当にそんな力はないのか疑問に思う。下手したらその時点での主人公一行より強いのではなかろうか。だが、それならば一切手出ししないのも不思議だ。
もしかしたらドラゴンオーブがない状態では本当に戦う力はないのかもしれない。完全に一般人と同レベルの戦闘能力しかない、のであれば戦えないというのもうなづける。
が、だとしたら一人でトロッコ洞窟に行くのはなかなかの度胸だ。あそこのモンスターは強い。旅慣れた主人公一行でもそこそこ苦戦する。
いくらプサンがアンディなみの隠密(アンディのキャラクター辞典参照)ができたとしても、無理がある。
モンスターを退けさせる技かアイテムを持っていたのではないか?そんなものがあるなら主人公たちと合流してからも使えと言いたいが、あの性格だ、隠していたとしても驚かない。
プサン、なんなんだほんと。
その他の活躍
プサンとしてのその他の活躍ということなら特にない。
ドラゴンオーブを持って行くと、目覚めた天空人たちがプサンを取り囲んでおり「プサンなんて天空人は知らない!」というのだが、天空人てみんな名前をお互い把握しているんだぁと思った記憶がある。
天空人は一体何人いるのだろうか。天空城にいる以外にもどこかで生きていたりするのだろうか。
というか天空人って一体なんだ……?
総評
ドラクエ4以前の時代では人間に対して良い印象を持っていなかったマスタードラゴンが、4のエンディングにて考えを改め人間に興味を持ち下界に下りてくる。その際に選んだ見た目と性格があれだったのが本当に謎だ。だがそこにマスタードラゴンの茶目っ気を感じて微妙に憎めなかったりする。
マスタードラゴン自体は、4でも5でも神である割には何もしないし何もできないという点で微妙な評価を下されることが多いが、神なのに考えを改めて自分の目で世界を見ようとするのはまぁ殊勝な心掛けではないだろうか。多分……。
(文・やなぎアキ)
アンディ
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