ドラクエ8に登場するキラーパンサー友の会。
会長はラパン。そして彼の助手としてカラッチがいる。
ベルガラックの近くに拠点を置き、彼らからバウムレンの鈴をもらうことで広大な西の大陸を冒険するのがぐっと楽になる。
なんなんだ。なんなんだこのキラーパンサー友の会というのは。
一体どんな活動をしているのだ。一体どれくらいの会員がいるのだ。ラパンはなんであんなに忙しそうなのだ。
キラーパンサー友の会の拠点はラパンハウスと呼ばれている。キラーパンサーを模した奇妙な建物に、檻の中で飼われているキラーパンサー。初めて訪れたとき、その異質さに恐怖を覚えるかもしれない。バトルロードの建物に比べればまだポップかもしれないが、それにしたって恐ろしい。
ラパンハウスを訪れた主人公たちは入口前のカラッチから、ラパンに会うための面接を受けることになる。ラパンが誰かもわからないのになぜか会いに来たという体で進む面接。謎。訪れる人みんなにそれをやっているのだろうか。こわ。そもそもラパンに会いに来る人って誰???
そしてカラッチから出される質問3つ。質問の答えとして出される選択肢も3つ。これらは正解があるのではなく、主人公の考えが一貫しているかを見られている。考えがブレるよりも一貫している方がいいのはわかるけど、それがなぜラパンに会うのに必要なのかがわからない。あと普段は「んなー!」とか言っているくせに、質問時だけ流暢に話すのも怖い。キラーパンサー友の会怖い。
無事カラッチの面接に合格すると、ラパンハウスの中に通されるのだが、ラパンはひたすら書類に何かを書いている。たしかにものすごく忙しそう。ものすごく忙しくその場を離れられないため、主人公たちにお使いを頼んでくる。が、一体彼は何をしているのか。あの書類はなんなのか。謎でしかない。一国の王だって椅子にふんぞり返っているだけなのに、彼に一体どれほどの仕事があるというのか。
そもそもキラーパンサー友の会の活動内容って何???
主人公たちが分かる範囲では、キラーパンサーを飼育、保護しているっぽいこと。キラーパンサーを貸し出しているっぽいこと。カラッチはモンスターチームのオーナーであること。これのみ。いやわからない。これだけでなぜラパンが忙しそうなのかが本当に分からない。キラーパンサーの飼育、保護ってなんだよそもそも。ベルガラック周辺では普通に野生のキラーパンサーと戦うんだが、あれらも保護の対象なのだろうか。友の会会員である主人公たちは普通に倒してしまっているがいいのだろうか。なんとなくキラーパンサーのことを好きであればそれでいいのだろうか。
あと、この会の会員とは果たしてどれくらいいるのだろうか。世界中を旅して、世界中の人と話をしてきたが、一人も出会っていない。
カラッチと主人公たちくらいしかいないのではなかろうかと思ってしまう。が、もしそうならラパンのあの仕事量の多さは異常。こじんまりとした組織であの仕事量て。あとラパンハウスも立派すぎる。ラパンが元々資産家である可能性は十分あるが、それにしたって他の仕事はしていなさそうだし、資金源はどこから?カラッチはモンスターチームのオーナーもやっているが、チームを持つには莫大な金が必要だ。カラッチも主人公同様モリーに実力を買われた可能性はあるが……。それらのお金を友の会は稼いでいるのだろうか。主人公たちはラパンの頼みを聞いたから特別会員費が免除されていただけで、年会費などを取っているのだろうか。いやでも会員って本当にいるのか?
これがドラクエ9のようなクエストを導入していれば、同じく友の会の会員からクエストがありそうなものだが、残念ながら8にはそういったものがまったくない。各地にいるのかいないのか、会員たち。
活動内容もいまいちわからない。
ラパンは何がそんなに忙しいのかわからない。
会員がいるのかもわからない。
わからないだらけ。
謎の組織すぎるキラーパンサー友の会。
とにかくラパンのあの膨大な書類仕事の内容が知りたいのだった……。
(文・やなぎアキ)
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