ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!
筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!
第二十六回目はキラーパンサー(ドラクエ5で仲間になる個体です)!
※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください。
※基本仲間モンスターには言及しませんが、キラーパンサーは特別な仲間モンスターなので紹介します。
見た目
豹のような見た目に、立派な赤いたてがみが特徴的なモンスター。牙がめちゃくちゃでかく、噛みつかれたら一たまりもないだろうことは容易にわかる。ベビーパンサーの時点で立派な牙を持っている。
SFC版グラフィックではベビーパンサーは子猫みたいにかわいい。これが大人になると、急に鋭い眼光を持ち始める。背中を丸めている様子で、いつでも飛び掛かれる体勢に見える。カイトの元へ飛ぼうとしたネフェルピトー並。あとPS2版のベビーパンサーのグラフィックがとても可愛い。
主人公になつく個体は彼一匹だけだが、見た目の違いは野良キラーパンサーと全く同じ。
そのため、この項目で書くことはもう何もない。
強いて言うなら、イラストで見るといつも「でっけぇな」と思うことくらいだろうか。そりゃドラクエ8からは乗り物としての活躍も見られるようになったのだからでかくて当然なのだが……。でかくてふさふさで暖かそうなので、冬とかそばにいて欲しい。
性格
魔物なので性格が見えるようなわかりやすいイベントはないが、恐らくはとても忠義心の強い性格。
主人公と離れ離れになって長い月日が流れた後も、パパスの剣を守り続けるなど泣かせてくれる。また、カボチ村を襲いつつも人間のことは決して襲わないなど、いじめられていたところを人間である主人公に助けてもらったという恩義も決して忘れていない。そんな優しいところに気づいたカボチ村の住人は少なかったわけだが。
リメイク版では仲間会話が追加され、当然彼とも会話ができる。ベビーにしろキラーにしろ、街中にいるときは「ゴロゴロ」と喉を鳴らしリラックスしている様子で、フィールドなどにいるときは「がうがう」「グルルルル」と臨戦態勢に入っている。可愛らしさをのぞかせながらも、戦闘となれば頼もしい一面を見せてくれる彼らしい。
キラーパンサー自体は「地獄の殺し屋」と呼ばれており、人間になつくことは絶対にないそうなので獰猛な性格なのだろう。昨今の作品だと可愛らしい姿がかなり目立つが。
ストーリー
出会いはまだベビーパンサーだったころ。うっかり迷い込んでしまったのかなんなのか、アルカパという町に流れ着いた彼は男の子たちからいじめられていた。子猫と勘違いされ、変な鳴き声だと面白がられいじめられている中、少年と少女は止めに入る。
意地悪な男の子たちの無理難題を見事クリアし、彼は少年に引き取られる。
少年との小さな冒険の日々。しかしそれは唐突に終わりを告げる。突如一人ぼっちになってしまい、行くあてがなくなった。
その場に残った剣を置いていくことはできず、彼はそれを背負い単身海を渡る。それがなぜかは分からない。いなくなった主人を探すためか、あのリボンの残り香を追うためか。
月日は流れ、地獄の殺し屋にふさわしい立派な体躯となった。人里に下り作物を奪うことはしたが、人間を襲うことはしない。洞窟の奥で、じっと待ち続けている。あの人が来ることを。懐かしい匂いをさせたあの人が来ることを。
能力
ベビーパンサーのときは特技は覚えないが、攻撃力はまぁまぁ。アタッカーとして頑張ってくれる。
が、加入時は賢さが20未満のためなかなか言うことを聞いてくれないのが困りもの。そっちじゃなくてこっち攻撃してぇ!と思いがち。攻撃してくれるだけ儲けものと思っておいた方が精神衛生上いい。回復も主人公自身が行った方が安心。
キラーパンサーになってからもアタッカーとして戦ってくれる。西の大陸に渡ってからすぐ、ヘンリーも抜けてなんだかパーティーのメンツ的に不安が残るなぁというときに仲間になってくれるため、即戦力になる。特技もいくつか覚えてくれる上に、なかなかの素早さなので先手を取っておたけびをするなど補助の面でも役に立つ。いてつくはどうを覚える数少ないキャラクター。
フローラ(もしくはデボラ)と結婚していると、グランバニアへの山道で水の羽衣が手に入るが、大体キラーパンサーに装備させがち。ルドマンはきっと娘に装備してほしかったと思うぞ。
個人的にはデモンズタワー前後でモンスターじいさん行きにしがち。そうでなくても馬車入りである。
その他の活躍
キラーパンサーといえば名づけ問題だ。ビアンカが出してくれる候補の中から何を選ぶかというのは、花嫁論争に次ぐ問題である。以下がビアンカが列挙する名前。
ボロンゴ・プックル・チロル・ゲレゲレ
以下リメイク版のみ
アンドレ・リンクス・モモ・ソロ・ビビンバ・ギコギコ
公式ではゲレゲレが使われる場合が多い。プレイヤーそれぞれの思い入れのある名前があるのは良いことだ。
その他作品ではヒーローズに登場したのが印象的。ビアンカの必殺技で、想い出のリボンによって呼び出される。リボンがあればどこにでも来てくれるということなのだろうか。ちなみにこの時の名前もゲレゲレ。
総評
まもの使いである主人公が初めて仲間にしたモンスターがキラーパンサー。それだけに思い入れのあるプレイヤーも多いだろう。
青年期で彼を仲間にするのは実は必須ではないのだが、ずっとパパスの剣を守り続けていたこと、ビアンカのリボンで主人公のことを思い出してくれることなど、再会を喜ばずにはいられないので是非仲間にしたいところ。
まぁそもそもポートセルミでカボチ村の住人に助けを求められて、そのまま無視してルラフェンに行く初見プレイヤーはいないだろうが……。
(文・やなぎアキ)
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