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【キャラクター】超個人的キャラクター辞典 ピピン

ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!

筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!

第二十五回目はピピン!

 

 

※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください。

 

見た目

ゲーム上のグラフィックは、SFC版でもリメイク版でもモブ兵士とまったく同じ。個性も何もあったものではない。

公式ガイドブックでは固有のイラストが与えられている。SFC版では長い紫髪を後ろにまとめた体格のいい青年。なんだかやたら顎が長い。やたら顎が長いのも気になるし、やたら色白なのも気になる。グランバニアは町全体がマルっと城の中に入っているから日焼けをしないってこと?そして、年齢は明らかにされていないが作中の時間経過などを考えると20歳は超えていないのではないかと思われる。のに、到底そうは見えない。先ほど青年と書いたが、中年でもいけそうなデザインである。

リメイク版では大幅にデザインが変わった。着ているものはグラフィックと同じ一般兵のものだが、ぼさぼさっとした茶髪を後ろでまとめ、顔も随分と幼くなり、年相応に見えるようになった。やや軽薄そうな印象を与える見た目だが、言動にもしっかりと現れていて良い(後述)。

 

性格

真面目で実直なグランバニアの兵士。王のため平和のために戦う正義感の強い青年。

というくらいしかSFC版では設定がなかったが、リメイク版では見た目同様大幅な改変が。

相変わらずイベントでは出番がないが、仲間会話でこれでもかと個性を発揮してくる。

簡単に言えば、おちゃらけたお調子者で、女の人に目がない。行く先々でお嫁さん候補を探し、美人や可愛い子を見つければ黙ってはいられない。守備範囲も広く、FF6の某王様レベル。なんなら主君の奥さん、つまり王妃すらも狙っているレベル(本気ではないだろうけど)。山奥の村で暮らすビアンカにすら手を出そうとするが、それは主君のものすごい殺気によって阻まれた。デボラと結婚している場合は、完全に忠実な下僕になっている。

女性関係以外にも、王に仕える兵士として色々と問題のある発言が多いが、国と王への忠誠心は本物。そんなギャップもたまらない。

ちなみに、最終決戦までちゃんと連れて行くと、これらの発言は実はわざとだったことがわかる。主人公にとって長く苦しい旅であったことを、成長の段階で城の人から聞いていたりしたのだろう。彼なりに旅を楽しく盛り上げるための言動だったということだ。行き過ぎた言動はたしかにあるのだが、彼と密に会話をしていたプレイヤーにとっては、確かに彼のおかげで旅は明るいものになっていたはずだ。

 

とはいえ、すべてがわざとではないだろう。彼の本来の性格もあってのはず。女性好きな部分とか絶対そう。

 

ストーリー

子供の頃に兵士になりたいという夢を語っており、その夢をしっかり叶えているあたりからも真面目さがうかがえる。そして王である主人公が戻ってきた際には、平和のために王と戦いたいと志願する。

ただの一介の兵士に過ぎない彼だが、その熱い思いが王に届けば、魔王を倒し世界に平和を取り戻すという大それた偉業も成すことができるだろう。

が、もしも王が彼を必要としなければ、彼はずっと実家の宿屋で座り続けている。

せめて城内の見回りをしろ。

それとも、いつ旅に呼ばれてもいいようにシフトに組み込まれないようにしているのか……?リメイク版の彼の性格だったらそれもあり得るかもしれない。

 

性能

城の兵士だけあって装備できる武器防具は豊富で、力は高めのアタッカータイプ。

が、物理アタッカーなら仲間モンスターで十分である。特に、彼が加入できる青年期後半は、スタートしてからかなりすぐにゴーレムが仲間になる確率が高い。そうなると、彼を使う意義は全くもってない。正直ゼロ。

しかも覚える呪文や特技は皆無。よく考えたらただの宿屋の息子である何の特長もない人間が呪文などを覚える方が不思議か。これがいわゆるドラクエ世界の住人のスタンダードなのかもしれない。ただの人間であるヘンリーやサンチョはなんだかんだ選ばれたものなのか。

この覚える呪文・特技が何もない点はリメイク版も同じ。有用な特技が追加されたサンチョはそれだけに出番が増えたが、やっぱりピピンは酒場の住人。

強いて言えば、人間縛りをしているプレイヤーのためのキャラではなかろうか。

ただ、リメイク版は彼の仲間会話が本当に愉快なので、そのために連れ回したプレイヤーは多いはず。私はそう。

 

その他の活躍

彼自身の活躍ではないが、同名のキャラがドラクエ4にも登場する。

第4章のバハリアに姉のルナと共にいる。アッテムトで働く父に会いに来たということだが、ご存知の通りアッテムトはこの時点でひどいありさまになっており、その父も既に他界している。父に会うのを楽しみにしていた幼い弟に、ルナは真実を告げることなく、彼らはバハリアをあとにする。というとても印象的なキャラクター。

ちなみにルナという名前はドラクエ5のに登場する妖精にもつけられている。

 

総評

SFC版の頃は特に目立つこともなく、公式ガイドブックのイラストの強烈さがなければ忘れられてしまう存在になっていた可能性があるピピン。

しかしリメイク版の仲間会話により、存在感がかなり増した。

能力は非常に残念なところがあるが、旅に色どりを加えるにはいいかもしれない。

あと、書いていて正直楽しかった。これもリメイク版での改変のおかげだろう。

 

(文・やなぎアキ)

 

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