ウマ娘がリリースされたときにこの記事を書くべきだった。
しかし思いついたのが今なのだからしょうがない。
ドラクエに馬のグラフィックが登場したのは3から。
それから、ドラクエには何頭もの個性的な馬が登場した。それらを紹介しよう。
エド
スーの村にいる馬。
「わたしはしゃべるうまのエド」といきなり言い出して、かわきのつぼの場所を教えてくれる。急になんなのか。なぜ喋るのか、それを考えたら負けなのだろうか。なぜかわきのつぼの場所を知っているのか、そしてなぜそれをいきなり教えてくれるのか。それを考えたら負けなのだろうか。飼い主に仕込まれたのだろうか。
ドラクエ3には他に、「にゃーん？」という質問（？）の返答次第で喋る猫が存在するが、こいつは何の前触れもなく「わたしはしゃべるうまのエド」とか言い出すから怖い。
名前が「エド」なのもなんかじわじわ来る。何者なんだこいつ。
他には、ポルトガにカルロスがいる。昼は馬！夜は人間！というこいつもなかなかインパクトが強い馬だが、エドには劣る。
パトリシア
ドラクエ4の馬車を引っ張ってくれる素晴らしい馬。牝馬である。
元々はホフマンの馬であり、砂漠越えをするには馬車が必須ということで勇者たちが譲り受けることになる。
裏切りの洞窟で重傷を負ったホフマンを背に乗せて帰ってくるところから、かなり賢い馬だと思われる。それだけホフマンもパトリシアに愛情をもって接していたからかもしれない。
気球に乗ったりルーラで飛んだり笛で呼ばれたら瞬時に現れたり、とてもアグレッシブ。
ドラクエで馬と言えば彼女を真っ先に思い浮かべる人が多いのではなかろうか。多分すごい気品がある。
パトリシア
ドラクエ5の馬車の馬の名前も4と同じでパトリシアである。SFC版だとパルプンテを使ったときにしか名前が出てこないが、リメイク版ではフィールド上で仲間会話をすると彼女がいななくことがあるのですぐわかる。ヒヒーン！
オラクルベリーで夜しか開いていない店、オラクル屋で馬車を買うことで彼女がついてくる。馬車を購入しなければ魔物を仲間にすることはできないため青年期に入ったらすぐさま購入する人がほとんどだろう。
仲間が加入したり離脱したりし、モンスターも仲間になったりならなかったりする本作において、もっとも主人公と冒険した期間が長い仲間と言えるかもしれない。主人公が石になっていた8年間を経てなお力強く馬車をひくのだから、身体の鍛え方も尋常ではない。結構な年齢になるだろうにえらいもんだ。
作品の性質上多くのモンスターを乗せることになる彼女は、多分歴代ドラクエの馬たちの中でも一番の力持ちではなかろうか。
ファルシオン
ドラクエ6の馬車をひく馬。牝馬牝馬ときたが、ファルシオンは牡馬である。
暴れ馬としてレイドックの悩みの種になっていたが、主人公にはとてもよくなついているらしい。主人公が農村の少年だから？それとも馬の扱いに長けている王族だから？
名前がめちゃくちゃかっこよくてよい。名づけはハッサン。なんでファルシオンという名にしたのだろう。すごく気になる。絶対譲らないし。
実は伝説の天馬。主人公たちと同じように夢と現実が分離していた存在である。設定が胸アツすぎる。天馬だった！と判明するイベントはいつも「な、なんだってー！ファルシオン、お前そうだったのか―！」と思いがち。
ミーティア
ドラクエ8の馬車をひく馬。といっても、パトリシアとファルシオンとは性質が違う。正体はトロデーンの姫。サブタイトルにもなっている非常に重要なキャラクター。
見事な白馬で、馬の姿であってもその気品は隠し切れない。年ごろの女の子が馬に変えられて、お姫様だというのに馬車をひかされて……それでも健気に主人公たちの旅に同行する姿は本当に涙なしでは語れない。
彼女の存在のためにアイテム「うまのふん」は「うしのふん」に変わった。うまのふんを手に入れたときに、「これはもしや……？」とかどうしても思ってしまうだろうから英断である。
中身は人間だが、馬なのでもちろん喋ることはできない。そう考えるとエド本当に何者なんだ。
リタリフォン
ドラクエ11のグレイグの愛馬。真っ黒なその馬体が美しく、名前がめちゃくちゃカッコいい。牡馬なのか牝馬なのかはわからないが、でかいしなんとなく牡馬かな～と思っている。でも牝馬でもいいな～。
ユニコーンのような角を模した馬具を付けて走るその姿は非常に勇ましいが、それらを外した姿はちょっとかわいい。勇ましさと愛らしさ、馬の良さがリタリフォンには詰まっている。最高。
グレイグ一筋でグレイグしか背に乗せないその一途さもいい。と言っても、物語中マルティナのことも背に乗せることがあるし、グレイグがお願いすれば他の人も乗れる。めちゃくちゃに賢い馬。
グレイグはリタリフォンのことを一生大事にしてくれ。言われなくてもするだろうけど。血統的にすごく優秀だと思うので、そのあたりも期待。サマディーあたりで良き伴侶を見つけてくれ。
他にもドラクエには色々と馬が登場するが、今回は以上をピックアップしてみた。
天馬だったり姫だったりと設定が凝っている馬もいるなか、やはり「わたしはしゃべるうまのエド」といきなりぶっこんでくるエドのインパクトはなかなか超えられるものではない。エド、本当になんなんだお前は。
（文・やなぎアキ）
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