前回までのあらすじ
ある星にいた伝説のまもの使い。モガマルにはもしかしたらそのまもの使いの素質があるのかもしれない。
仲間にできそうなモンスターを探しつつ、気になる笛の音を追ってみることしたモガマルたち。
前回
第四話 あやしいふとっちょのおじさんだぞ!
モンスターを仲間にするのも大事だけど、笛の音ってやつも気になるんだよな。オレたちに害をなすものってわけではなさそうだし、そっちも追ってみようぜ。
こっちのほうからなんだか聞こえる気がするんだけど……。
音が近づいてきた!
なんだ?音楽を奏でているとかじゃなくて……これは。
そ、そうだよなぁ?少なくとも楽器の音ではないな。
もしかして、誰か人間がいたりするんじゃないのか?おーい、誰かいるのかー!
ああ!やっぱり泣き声だ!はっきりとした言葉も聞こえる!
ぼっちゃん……だんなさま……?なんだ?召使か何かか?
こっちだモガマル!
うおーーー!本当に人間がいたーーー!なんでこんなところにふとっちょのおじさんが!
しかも重装備!一体どういうことだ!なんで泣いているんだ!
腹か?腹が減っているのか?パンを食え、パンを!
どうした?パン食うか?それとも水を先に飲むか?オレたちは冒険慣れしているから、パンも水も十分に常備しているぞ?
でもおじさん、その大きな荷物の中に食べ物も飲み物も入っていそうだよな。じゃあ空腹ってわけじゃないのか?
どうした?
うおおおおおお!?!?!
な、なんだ!?ぼ、ぼっちゃん?ぼっちゃんって言ったのか、こいつ今。
い、いくらモガマルが強くても、おじさんのその重量級の体でいきなり抱き着かれたらたまったものじゃないと思うぞ!は、はやく離れるんだ!
というか、ぼっちゃんってどいうことだ!?
オルテガの息子とか言われたことはあったが、あれはアトラクションの設定上のものだし、ぼっちゃんになった覚えはないぞ!
全然話を聞いていないぞ。感極まって泣いちゃってるよ。ずっと泣いているな、この人。
そうだそうだ!モガマルはガイアスの孫であり、モガパパの息子だ!それ以上でもそれ以下でもないぞ!
一体誰と勘違いしているんだ!
そのぼっちゃんってやつはあれか、やっぱりモガマルみたいにハンサムなのか!
ようやく離してくれたようだな。本当にな、モガマルが優しいから不問にしてやるけど、急に抱き着いてくるなんて下手したら通報されても文句は言えないからな?次から抱き着くときはちゃんと相手を見てから抱き着くんだぞ?
次回予告
急に抱き着いてきたおじさん、サンチョは大事な人を探しているらしい。
人が困っているのを見過ごすことのできないやさしいモガマルは、当然真摯に話を聞いてあげることにした。
次回、「サンチョは人探し中だぞ!」!
モガいてばかりじゃ、花嫁に愛想つかされちゃうぜ!
(文・やなぎアキ)
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