ドラゴンクエストのモンスターたちは1の時点ですでに完成されているし、2になるとその完成度はとんでもないほどだ。
それほどまでに初期作品のモンスターたちの造形は完璧。
ということで、ドラクエ2が初登場のモンスターでお気に入りのモンスターを紹介する。
ちなみにキラーマシンやサイクロプスは当然のことのように好きで何の目新しさもないなと思ったので、せっかくなのでもうちょっとひねりの効いたモンスターをあげてみる。
ゆうれい
ド直球の名前により、前作に登場したゴーストよりもより不気味さが増しているところが好き。
ゴーストだとモンスター感があるのに、ゆうれいだとモンスターというよりも幽霊だ!と思ってしまうから面白い。
あとは、ドット絵の不明瞭さによって、なんだか得体のしれない見た目になっているところが子供心に非常に恐怖心をあおられた。
のちにドラクエ9やビルダーズ2などグラフィックが向上した状態でゆうれいが再登場したときは驚いた。意外と可愛い顔していたのかこいつ……!という。
しかし本当の姿が分かった今でも、ドットで見ると怖く思えてしまう。そんなつかみどころのないところが好き。
くびかりぞく
今にも襲い掛かってきそうな躍動感のあるポーズ、そして顔面に張り付いた笑顔!くびかりぞくというストレートにして恐ろしい名前!
斧という敵意満々の武器を装備しているところから、なぜか知性を感じるような感じないような。族というからにはこいつらがいる集落があるのかと思わせるような。
名前から見た目からもう何から何まで素晴らしいモンスター。
上位種にはバーサーカーがいるが、圧倒的にくびかりぞくの方が怖い。首狩るんだもの。
ドラクエ8でンピョーンンピョーンと飛んでいるさまを見たとき、おったまげた。こ、この身のこなしのやつが首を狩ろうとしてくる、勝てるわけがない!
ドラクエ2からずっと感じていた恐怖が、動きによってさらに増す、これがゲームの進化だ。
アンデッドマン
この!この腕と体の角度!これがあまりにもよい!あまりにも鳥山明ワールドが全開!これがドラクエのモンスターである、という代表選手団に入れたい。
がいこつという不気味な本体、武具に身を包んだ強固さ、それなのにこのポーズから漂うそこはかとないコミカルさ。人間の敵という恐ろしい存在なのに、どこか親しみやすいドラクエのモンスターをこいつ一匹で体現している。
あまりにも至高。
しかし長らくナンバリングでは出番がなかった不遇の存在!
しかしドラクエ11にて満を持して登場……!色違いモンスターとして黄金兵という超目立つ役割を与えられ、やはりそのコミカルなポーズでもってイベントを盛り上げた立役者!
ビルダーズ2での大活躍ぶりもまたよかった……。
アンデッドマン、最高だ……。
バピラス
ドラクエ2で登場して以来、ナンバリングでまったく出番がないバピラス。
こんなにもかわいいのに!
体を開いてこちらに向けるというあまりにも無防備なポーズ!しかしそれは空を飛んでいる余裕ゆえ!笑みまで浮かべて、完全に挑発している!
翼竜というめちゃくちゃいいポジションについたにもかかわらずずっとリストラされている存在!
しかも何が悲しいって、ドラクエ2のモンスターをふんだんに登場させてくれたビルダーズ2にも登場させてもらえなかったところ。
あまりにも不憫。
そんなところが大好きすぎる。
他にもドラクエ2が初登場のモンスターは、くさったしたいやミイラおとこなどの化け物タイプ、ぐんたいアリやよろいムカデなどの虫タイプ、ホイミスライムやバブルスライムなどのスライムタイプなど、かなり多くのおなじみのモンスターがいる。
今一度見返してみると、「へー、こいつ2からだったんだ!」と発見があるかもしれないので、ぜひ調べてみてほしい。
(文・やなぎアキ)
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