船長との楽しい船旅からずいぶんと時が経った。そして今、誰もが望んだ船長との再会を語るときが来たのだ！！
船長！ずっとずっと会いたかった！！
船長シリーズ第一話
あの日船長と海で別れ別れになり、それから幾日も過ぎた。その間にビルダーである自分は、多くの出会いと、そして別れを経験してきた。本当に色々なことがあった。
しかし、そんな目まぐるしい日の中でも、船長のことを思い出さない日はなかったっす。
そして、船長と別れてから出会った少年・シドーという自分の相棒が、なんだかわからないが破壊神になってしまい……。すべてを破壊しようとするシドーから逃れるためにモンスターたちと協力し、箱舟を作ることにしたんだ。箱舟、船、そうだ、船には船長が必要だ！
船長を探してこよう！なんだかすごく、いい予感がする！きっと、素晴らしい船長に巡り合える気がするっす！！
その予感は的中した！！
朽ち果てた船が遠めから見えた時に、思わず駆け寄ってしまった。この船は、見覚えが……もしや、あの人影、いや骨影は……！！
ああああ、やっぱり、この人は、いや、このモンスターは……！！
あああああああ、覚えていて下さった！！あんな一介のビルダーでしかない自分を！覚えててくれたんすね、船長！さすが、船員を守るために命をかけた船長の中の船長！！
もちろんもちろん、忘れたことはないですとも！あれが全ての始まりでした。船長が自分の始まりなんすよ！！
ああ、そうだ、実はですね、船長……。
ドガシャーーン
あれは、破壊神シドーのウデじゃないっすか！こんなところにまでくるとは。
たしかにつもる話はありますが、ウデをなんとかする方が先決っすね！さすが船長、どれだけの時が経っても自分のことを先導してくれるんすね。やっぱり船長は船長だぁ。
船を大事にする心まであの頃のままとは。これだけぼろっちい船になったとしても、船長にとっては大事な船なんすね。わかりました、広い場所で戦いましょう！
ええ、この広い場所で、思う存分に戦ってやりましょう！！！
え、自分の大好物ですか？そ、それってもしかして、まさか、あれですか？
あああああああ、こんぶぅぅぅぅぅぅ
船長から初めてもらったあのこんぶの味、今も覚えているっす！船長も、あのときのこと覚えていてくれたんすね……！自分、もう泣きそう……。
確かに、泣いてる場合じゃないっすね！このウデをなとかしたあとに、しっかりと味わって食べますよ！
うぉぉぉおおおお！！
やりましたね！さすが船長だ！あれだけ大きなウデもイチコロですね！海の男は陸でも強いんだ！
船長うううううううう！！！
船長もよくぞ生きていてくれました！！！船長のおかげで自分の成長があります！絶対に、絶対にまた会えると思っていましたよ！
そうだ船長！自分、船長にぜひお願いがあるんすよ！！
続く
（文・やなぎアキ）
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