人気ゲーム『いただきストリート』。
店での買い物や株の売り買い、増資などによってお金を稼ぎまくるボードゲームです。
そのゲームに、かの有名な盗賊の親分、カンダタが参加しています。
参加しているとは言っても、カンダタ親分は盗賊です。
ダイスをふって店を買って株を買って……なんて細かなこと 、ちまちまやっていられないはずです。イライラするに決まっています。
手っ取り早くプレイヤーから直接強奪してしまえばいいんだよ!となるに違いないのです。
でも残念ながらルールがあるので、仕方なくプレイしてもらいます。
……ということで、親分の番ですよ。
ボードゲームにおいて自分の番なんて、今か今かと待つものなのに
「なんだ オレの番か?」
なんて素知らぬ顔で言ってのけるカンダタ親分。
もう、全然このゲームに興味ないみたいです。 興味がないところ申し訳ないですが、ダイスを振ってもらいます。
ごめんなさいね、興味ないのにね。
そんなことないみたいです。
めっちゃ念じますやん。
と思ったら、やっぱり自分の番に無頓着な親分。
せかしたつもりはありませんが、なんだかお気に召さなかったご様子。だいぶイラついています。
やっぱりこんなゲームやっていられないのでしょうか。あっという間に飽きてしまったのでしょうか。それでも渋々ダイスをふってくれるカンダタ親分。飽きてしまっているなか、申し訳ないです。
そんなことないみたいです。
めっちゃめちゃ念じますやん。
おやおや、ここにきてダイスをふるのがめんどくさくなったようです。ゲームの行方を左右するダイスを他人にふらせようとする始末。いいんでしょうか?
よっぽどかったるいんでしょうね。
子分がいれば代わりにふってくれたかもしれませんが、ここは親分自らふってもらわないと困ります。
どうか、お願いしますよぉ。
そうですそうです。そんなに怒らないでください。
ダイスをふって、その数だけ進んでくれればいいんです。
こいつもう、ダイスふるの好きだろ。
あら、ここまでダイスをふってきて、こんなこと言い出しましたよ。
まぁたしかに運任せではあるのですが……博打とか好きそうなのに、意外とそういうのが嫌なんですね。
確実に利があることをしていくタイプなのでしょうか。
適当でいいやだなんて。めんどくさくなってしまったのであればしょうがないですけど……。
なんだかんだ全力。
そして、相手のお店で買い物をする羽目になっても動じないのが、カンダタ親分。
器がでかいぜ、カンダタ親分。
かっこいいぜ、カンダタ親分。
見てください。この余裕。
この風格。
決して、はした金ですら払いたくないとかそういうわけではなくてですね。
ええ、風格です。さすがです。
全然風格なかったわ。
盗賊なだけあって、とるのはいいけど、とられるのはいやなんですね。そりゃそうか。
かったるそうにゲームに参加していたカンダタ親分。さっさと終わらせて本来の盗賊業に精を出したいところでしょう。
別に勝とうが負けようが盗んでしまえばいいですもんねぇ。ちょいちょい~っと終わらせたいですよね、やっぱり。
めっちゃ必死。
喧嘩になってもおかしくないほどの暴言。
すっごい優勝したがる。
誰かが勝っているのが許せないくらい熱中。
というかもはやアリーナが気に食わない親分。
でも最終的には勝手に帰っちゃうお子様な親分でした。
(文・やなぎアキ)
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