ひと昔前とは違い、今は転職というのは珍しくありません。
初めて入った会社にそのまま骨を埋めるというのも立派な働き方ですが、さらなるキャリアアップを目指して転職するのも同様に立派な働き方と言えます。
どちらの働き方も正解と言えましょう。
さぁ今日も職を求めてダーマ神殿は人で溢れかえっています。
転職を求める人たちというのは毎日たくさんいるのですね。わかります。常に誰かが転職を求めている時代なのですよね。
はい、では早速ですね、いろんな方の話を聞いていきたいと思います。
なんと、この方は武闘家をもうすぐ極めてしまうそうです。一つの職を極めてしまうとは、素晴らしいですね。そのような立派な方はなかなかいません。
ええ、戦士も極めたんですか!それはたしかにすごい!
一つだけではなく、二つの職業を極めるというのは、常人ではなかなかできません。
なるほど、もうこの職業ではやれることはないから転職すると……そういう生き方もあるのですね。ほとんどの人は、現職を極めることなく転職しているかと思うと、この武闘家さんは並外れた努力をしているのかもしれません。すげぇ。誰しもが彼のようであれば、素晴らしいことだと思います。
さて、今度はこちらの女性に話を聞いてみましょう。
スーパースターだったんですか?すごいですね!今からサインをもらっても間に合うのでしょうか。
しかしそんなすごい職業についていたのに、転職してしまったんですね?
ええ、スーパースターなのに誰も声をかけてくれなかったんですか?
それは辛いですねぇ。
なるほど、スーパースターゆえにみんな話しかけづらかったんですね。
職業的に恵まれていると思っていましたが、そういうわけでもないということですか。
そして転職することにしたと……。
希望通りの高給取り(?)になったとしても、思うようにはいかないものですね。今度はたくさんお声がかかるといいなと思います。
やむを得ずグレードを下げた転職を行う例もあるということですね。
お次はあそこにいる戦士さんに話を聞きにいきます。
ほぉなるほど!家庭を守るための転職!これは身に覚えがある方もいるのではないでしょうか。
今の職のままでは満足に家庭を守れない、意を決して転職しよう!と。もっと家族に楽させてやるんだと。一家の大黒柱ですねぇ。
ほうほう、ガナンだかギンナンだかショウナンだか砂まじりの茅ヶ崎だか……違いました。ガナンが滅びてしまったため、戦士の仕事がなくなってしまったのですね。
人手がいるだろうと思って転職したとたん、その仕事の需要がなくなるとは……考えただけでもぞっとします。
ううむたしかに。このまま続けていても特にキャリアアップもはかれないようであれば、慣れ親しんだ職に戻った方がいいかもしれませんね。
しかしその畑シゴトというやつは、出戻りは許されるのでしょうか。出戻りは過去の実績もある分優秀な面があると思うので、ぜひ好待遇で再雇用されることを願っています。
お次はあそこにいる神父さんに話を聞いてみましょう。なんだか悩んでいるようです。
どうやらこの方は、何に転職しようか悩んでいるようです。
現状に満足せず別の職業に就こうと決心したものの、次の職業がどうしても決まらないのですね。なんとなくわかる気がします。
今の職業はもうやめだ!それは揺るがないが、次がわからん!というわけです。
さすがに今以上の素晴らしい職業に就けるとは思わないけれども、では妥協をすべきか全くの異業種にすべきか……という面で悩んでいるようです。
悩むものなんですねぇ。
やはりここは一度立ち返って、なぜ今の職をやめるのかを考えてみることがいいかもしれませんね。そうするとおのずと、魔法使いになるべきか戦士になるべきか見えてくるような気もします。
でも最終的に賢者になりたいのであれば、まずは魔法使いで着実な経歴を身につけた方がいいかと思いますよ。
さて、では最後は、ダーマ神殿の警護をしている衛兵さんに話を聞いてみたいと思います。
そういえば少し前に、神殿の大神官様が行方不明になるという事件が起きましたね。その節は大変だったかと思います。
なるほど、あれ以来特に事件は起きていないと。なのでヒマなんですか。
ううむ、これはいわゆる、社内ニートというやつでしょうか。少々羨ましい気もしなくもないですが、ヒマすぎるのも考えものですよね。
さすが天下のダーマ神殿、やはりお給料はいいんですね。
しかしやりがいがないのは確かにいけません。やりがいもないヒマな毎日では、今後の自分の為にはなりませんよね。どうせ働くのであれば今後の為にスキルアップなどをはかりたいところです。
ヒマな時間を利用して資格を取るのはどうでしょうか?と思いましたが、警備をしながら勉強は難しいですね。やはり転職するべきなのでしょうか。
今回はダーマ神殿にいる様々な転職の事例を見てきました。
転職はとても大変ですね。しかし今後の自分の為にもしっかり考えて悔いのない選択をしていきましょう!
(文・やなぎアキ)
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