超竜軍団長バランの直属の部下である竜騎衆。
直属の部下なため、魔王軍に属しているわけではなくあくまでバランに忠誠を使った戦士たちだ。
それぞれが陸・空・海を司るドラゴンライダーであり、バランは彼らに絶対の信頼を置いている。
いやぁでも、
ぶっちゃけその座にふさわしいのラーハルトだけじゃね?
強さについても、バランへの忠誠心の強さも、ラーハルトだけ頭一つ、いやもっと抜けている。
なぜガルダンディーとボラホーンはバランのお眼鏡にかなったのかが謎。忠義心の面でも強さの面でも性格の面でも謎。
たとえば、死んでしまった彼らにバランは自身の血を分け与えたが、そこで生き返ることができたのはラーハルトのみ。
竜の血で生き返ることができるのは強い意思を持ったもののみであり、それゆえにポップとラーハルトは生き返ることができた。しかし、バランへの忠義があるのなら他二人だって生き返ってもよさそうなもの。だがバラン自身も、まぁ二人は無理だろうなぁ~と思っていた模様。いくらラーハルトのことを息子同然に大事に思っていたとしても、同じ竜騎衆なのにいいのかそれは。結局二人の忠義心というのはその程度のものなのである。バランのことを慕っていたのは間違いないとは思うが、それとは別で竜騎衆である自分はすごいんだぞ~みたいな慢心も絶対にあったと思う。ラーハルトは竜騎衆として純粋にバランのためになりたいと考えている。が、少なくともガルダンディーは竜騎衆の立場を利用してやりたい放題やってやるぜ~と思っているに違いない。ボラホーンはガルダンディーほとではなくても、他種族を蹂躙するのに多分喜びは感じているはず。そこに純粋な忠義心なぞない。
竜騎衆と言えば、バランの直属の部下にして、他の軍団長にも匹敵するその強さ。
ガルダンディーは、他の軍団長なんて竜騎衆には及ばないと思っている。
ラーハルトに関して言えばたしかにそうだろう。圧巻のスピードとパワーで、元不死騎団長ヒュンケルを圧倒しあと一歩というところまで追いつめた。ヒュンケルの命をかけたグラングクルスがなければ確実にラーハルトが勝っていただろう。ヒュンケルは軍団長だった頃に比べてさらに強くなっていたはずなので、「軍団長も竜騎衆には及ばない」というのはあながち間違いではない。竜の血でのパワーアップを経た後は、バーン様と直々に戦う権利まで得ている。
が、他の二人はどうだ。たしかに強かった。ベタンを習得したポップを一方的にいたぶるガルダンディーは確かに恐ろしかった。だが、結果的にはポップに負けている。ヒュンケルにも「きさまはポップには絶対に勝てん」とまで言われている。あの時点でのポップはまだまだ実力も発展途上だったため、「軍団長なんて竜騎衆には及ばない」なんて言っている場合ではない。恥ずかしくないのか。
ボラホーンは怪力が自慢のようだが、完全に獣王クロコダインとかぶってしまっている。かぶってしまっている上、ヒュンケルに「クロコダインの方が倍は上」と言われてしまっている。倍て。ヒュンケルはリップサービスをするような人間ではないと思われるので、恐らくこれはガチ。何が軍団長なんて竜騎衆には及ばんだ。ボラホーンにいたっては、卑怯な手まで使ったのにほとんど活躍の場面がなく死んでしまった。
ラーハルトと二人の間に実力差がありすぎる。
別にあの二人程度の強さでも十分だとバランが判断したのかもしれない。が、だとしてもガルダンディーの軽率な性格はいかがなものか。
そう、性格の面でも竜騎衆はちょっと……なところがある。
ラーハルトはバランのことを心底尊敬しているが、ガルダンディーは陰でバランのことを「相変わらず細心な方」といいボラホーンとラーハルトに怒られている。そう、ボラホーンはまだしも、ガルダンディーがまじで性格が悪い。独断専行もなんのそので、バランの心が広いから許されているだけで、なにが忠誠心ぞ?と疑問である。
ガルダンディーは人間の年齢でいうと20歳くらいらしいため、精神が未熟なのかな?と一瞬思いそうになるが、普通に20歳くらいは立派な成人だ。ラーハルトのヒュンケルも同じくらいの年なのに、どうしてお前はそう精神年齢が幼いのだ。
ではボラホーンはというと、自分勝手なガルダンディーに比べれば仲間意識も強く、ガルダンディーがやられたときには怒りをあらわにしたりと幾分かましなご様子。が、満身創痍のポップを人質にヒュンケルを倒そうという卑劣な手段をとってしまった。バランが見たら怒るぞそれは。よくもまぁそんなことができるな。バランはクロコダインやハドラーのような武人が好きなのだから、ボラホーンの取った手段など地雷である。お前欲もそれで竜騎衆名乗れたなぁ?最も忠義に厚いラーハルトに倒されてしまうのも当然である。
バランの懐刀である竜騎衆。
しかし蓋を開けてみれば、ラーハルト以外はぶっちゃけ「なんでお前選ばれた?」というメンツである。
特にガルダンディー、お前はだめだ。
多分あのままバランが生きていて竜騎衆システムもあったとしても、近々入れ替えが行われいたに違いない。
竜騎衆選びも大変だ。適性検査と面接を取り入れたほうがいい。
(文・やなぎアキ)
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