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【ドラクエ6】モンスターズ3がいけるならば、ドラクエ6のifもありじゃないか

※モンスターズ3のストーリーのネタバレがあります。

 

モンスターズ3は、ピサロが魔界の王になるべくモンスターマスターとして旅をする話である。

 

 

若かりし頃のピサロの物語で、ドラクエ4の前日譚なのかと最初は思っていた。

 

しかし実際プレイしてみると、どうやらドラクエ4のもしかしたらあったかもしれないもう一つの話であることが判明した。可能性の物語、パラレルワールドのようなものである。

ピサロはロザリーを失わず、結果暴走して進化の秘法を使うことはなかった。ピサロはピサロのまま、ロザリーと一緒に旅を続けることができるのだ。

 

そう、これはドラクエ4のifストーリー。悲恋で終わってしまったピサロとロザリーを救う物語。

 

いや4はリメイクで6章が追加されて、そこでちゃんと二人は救済されてるだろ!

 

もっと救済されていいキャラクターいるだろ!

 

なぁバーバラ!

そう思うよなぁ!

 

いやもうただただバーバラに消えて欲しくないって話なんだけど。

こういった形でifストーリーを作ることが可能なのであれば、他作品でも出来ちゃうなぁと考えたわけだ。

あったかもしれない世界、ありえたかもしれない世界、を描きたいのであれば、元となるストーリーは悲しい結末を迎えていた方が都合がいい。何もかもALLOK!な世界にパラレルワールドがあったとして、その世界を結果どうしたいかがいまいち思いつかない。たしかに、ドラクエ5においてラインハットに行ってしまうパパスを止めて死なせないようにするというifもありっちゃありだが、5の主人公は悲惨な人生を送りながらも最終的には愛する家族との未来を手に入れている。その幸せな結末への道筋に今更何か手を加えようとは思わない。

が、幸せ一辺倒の結末を迎えていない作品だってあるじゃないか。確かに世界は平和になってみんな幸せそうだけど、胸にちくりと切なさが残ったエンディングがあったじゃないか。

 

なぁバーバラ!

なぁ!!

 

ドラクエ6のリメイクがDSにてようやく出たとき、こう思ったプレイヤーはたしかにいたはずだ。バーバラとこれからも一緒にいられるエンディングが追加されていてくれ!と。

しかし残念ながら追加されていない。というかドラクエ6のリメイクはそういった追加エピソードや追加要素が正直乏しい。アモスと仲間会話できるから全然いいけど。

バーバラは結局仲間たちと離れ離れになってしまうのだ。

それはもう致し方ないことだと片付けた。そんな後付けのハッピーエンド、許しちゃダメか、そうだよな、その気持ちもわかる、ドラクエ6のエンディングっていうのはこういうちょっとだけ切ないなみたいなのがいいもんな。早口で自分にそう言い聞かせた。

 

でもちょっと待ったぁ!

 

モンスターズ3がOKなら、バーバラだって救済されてもいいでしょうが!

ifエンドくれよ!

私はバーバラが寂しいのを隠しながら各地を巡って、いざ別れの時にたった一人で悲しそうな顔をしている、そんな姿を見たくないんだよ!ゼニスの城で卵がかえっているところを見ても、でもバーバラとはもう会えないんだな……とか思っちゃうんだよ!

救済を!救済を求む!

ピサロとロザリーにしたような救済を!

 

しかしここで困ったことが一つ。

バーバラがこれからも仲間たちといるにはどうすればいいかが全く思いつかない。

ピサロとロザリーを救ったのは、ベネットという本編では登場しなかった新しい要素である。ベネットという新しいピースである。第三者且つピサロとロザリーの仲間であるベネットが訴えかけたからこそあの悲劇は回避できた。時間が巻き戻ることについては一旦置いておこう。ドラゴンボールだって神と神でそういうことやってるんだから、巻き戻しは大した問題ではない。

ではバーバラは?

第三者の介入くらいではどうしようもないのでは?ロザリーは、本編よりも早くピサロが駆け付ければそれで済んだが、バーバラの場合そういう問題ではない。時を巻き戻すとかいうチートを使ったところでどうしようもない。

世界の理がそうさせるのである。

漫画版のように主人公とバーバラの強い想いで実現させてもいいのだが、それでは今更ifストーリーとして新しく作る意義がない。というか漫画を読めば済む。漫画を読もう。

そうではない説得力が必要なのである。マスタードラゴンの不思議パワーを使うわけにもいかない。あの時代まだマスタードラゴンいないけど。ベネットのような新しいピースがあって、それに説得力があって、そうして初めてifは成立する(ベネットとピサロの間にそんなに信頼関係できてたか?は置いておいて)。

 

くそ!

バーバラを救おうにも、世界の理がそれを阻んでくる!

そう考えるとピサロとロザリーを救うのは存外簡単だったわけだ。ピサロがさっさと現場に駆け付ければそれで済んだのだから。

さすが目の付け所がクレバーである。ナンバリング作品のifを作ろう、どうせなら悲劇を回避しよう、無理なく悲劇を回避できるストーリーはどれだ?ピサロとロザリーだ!はは~んなるほど、納得である。

バーバラを救うにはあまりにも世界のハードルが高すぎる。なんでカルベローナ滅びてしまったん?

 

モンスターズ3いけるんならドラクエ6もいけるだろ!と思い勢いで書いてきたが、結局無理かもという結論に至ってしまった。

もう無理、漫画読も……。

 

私は結局世界の理という袋小路にとらわれてしまったけれど、バーバラがこれからもみんなと過ごせるエンディングはずっと待ってるのでよろしくお願いします。

 

(文・やなぎアキ)

 

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