前回までのあらすじ
ウルベア地下遺跡の封印を解き、古代兵器を復活させてしまったモガマルたち。
危ないところではあったが、なんとか兵器を倒すことに成功したモガマルたち。
ところでポイックリンがダストンの娘だというのは……?
前回
第三十四話 命よりガラクタだぞ!
いやぁ図体ばっかりでかくて、いかにも強そうに見せていたけど、魔神兵なんていってもたいしたやつじゃなかったな!
モガマルがちょっと小突いたらすぐ動かなくなったぜ!やっぱりモガマルナンバーワン!
こ、こいつは……。
まさかこの動かなくなった魔神兵を持って帰るつもりじゃないだろうな?
さすがにもう動かないとは思うが、万が一ってこともあるぞ。というかお前、さっき死にかかってたのをポイックリン、じゃなくてチリが助けてくれたこと忘れたのか?
ほら怒ったぁ。
ちゃんとありがとうって言っておきなよダストン~。
あんな怖い目にあってもガラクタだ~って喜ぶ胆力は素直にすごいと思うけど。
ほらぁ、怒ってるじゃん~。
命より大事なものなんてあるか?ほら、ちゃんと助けてくれたありがとうと、危険なことしてごめんなさいをして、二度とこんなことがないようにするんだぞ。
な、なんだ、何をびっくりしてるんだこいつは。
そうか、娘のチリが自分のために本気で叱ってくれていることに感動したのか!?
えぇ……。そ、そんな心配のためにて。
いやでもチリも盗むとか以外に他に方法なかったのか。……そうか、ダストンには口で言っても通じないから盗むとかいう手段に出るしかなかったのか。納得しかない。さてはチリが家出したのもその辺が原因か。
なんだよ泣かせるじゃねぇか。こんなへんちきりんな父親で血もつながっていないっていうのに、死んでほしくないから自らが怪盗になるなんてよ。
ダストン、お前の娘、めちゃくちゃいい子じゃねぇか!
こ、こいつマジか~~~!!!
自分の命よりガラクタの方が大事!?ブルリア星にもいろんなやつがいるし、他にも異世界のやつらとか色々見てきたけど、ここまでの変人はなかなかいないぞ!?
こ、こいつすごいな……。でもたしかに、命が何より大事なんて当たり前だと思っていたけど、そうじゃない人だっているよな。ダストンにとってはそれがガラクタだったってだけで。でもガラクタなんだよなぁ。そんなこと言ってるからチリも家出するんだよ。
なぁチリ、こんだけ頑張ったのにこの言い草はちょっとひどいよなぁ!
ほら、チリも黙っちゃったぞ。
え?
笑ってる~~~?
この親子、わからねぇ~!命張って守った父親から、ガラクタの方が大事なんだが!って言われて、その反応?あんたも立派なダストンの娘だよ!
まさかのチリが謝るのか……。でもこういう性格だから、ダストンと一緒に暮らせていたのかな。
そうか、大げんかの末家出って聞いていたけど、関係は別に良好だったんだな。
さらっと年月の深さをアピールして来たよ。
でもそうだよなぁ、チリが赤ん坊のころから一緒に暮らしていて、しかもこんな立派な女性に成長してるんだもんな。親子関係なんていいに決まってるよな。
なんだよお前ら仲良しかよ!
良かったな!
でさ、和やかなところ悪いんだけど、オレたちキーエンブレムがほしいんだけど、どうしたらいいんだ!?
次回予告
ウルベア魔神兵を倒し、ダストンとチリの親子喧嘩も一件落着した。
しかしモガマルたちの目的は別にそこにはない!
次回、「キーエンブレムを持ってるぞ!」!
モガいてばかりじゃ、大陸制覇できないぜ!
(文・やなぎアキ)
関連記事