ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!
筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!
第四十五回目はランド!
※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください。
見た目
グラフィック、また公式ガイドブックのイラストを見るに、金髪のイケメン風。このグラフィックはフォーン王にも使われている。彼は上の世界と下の世界で性格に違いが見られるため、それぞれの容姿もなんとなく雰囲気が違うのかもしれない。
上の世界は軽そうだし、下の世界はもっときりっとしていそうだ。
父が狩人ということもあり、そこそこに鍛えているものと思われる。
性格
上の世界のランドはかなり軽い性格で、村長の娘ジュディに言い寄られながらも自身はターニアに首ったけという状態。同い年なのに主人公のことを「アニキ」と呼ぶのは、ターニアと結婚する気満々だからだろう。こんな軽いやつにターニアはやれるか、と思うが、彼なりに真剣に先のことを考えている様子。酒場の外壁に「ランドのバカ」という落書きがあるが、それを見て「バカなんだなぁ」と先入観を植え付けられがち。
下の世界のランドの性格はだいぶ違う。ターニアのことは大事に思っているようだが、主人公へのあたりがきつい。よそ者である上、意気地がなくターニアのお世話になりっぱなしの主人公を執拗に責め立てるちょっと嫌な奴。実際下の世界にいた主人公は、妹を失った悲しいから何事にも消極的になっているので、その様子を見てランドのようにイライラしてしまうのも仕方ないかもしれない。
が、上の世界での大事な妹にナンパに言い寄る姿と、下の世界での嫌な奴っぷりを見て、ランドが苦手なプレイヤーも少なくないだろう。
上の世界は、下の世界の願望、夢が現れていることが多い。ターニアを想う点は変わらないが、上の世界では主人公に親し気に接していることから、本当は仲良くなりたかったのかもしれない。なんだかんだターニアの寂しさを埋めているのが主人公であることは認めていたのではなかろうか。
ストーリー
ライフコッドの青年ランドは、狩人である父の仕事を継ぐ気はまったくなく、毎日気ままに過ごしていた。
同じ村の少女ターニアに思いを寄せ、その兄主人公と仲良く(?)過ごす日々。
こんな平和な日々がずっと続くかと思われたが、あることをきっかけに主人公が旅立ってから少しずつ彼の人生にも変化が訪れる。魔王が倒されたのを機に山道のガイドをやってみたりして彼なりに生きかたを模索していく。
ふと思う。自分の好きな人の唯一の家族である彼は、本当に彼女の兄なのだろうか。
そんな疑念を抱いたとき、彼の夢も終わりを告げるのかもしれない。
性能
彼はただのNPCなので、戦闘に加わるようなことはない。
ただの一般村民である。
が、そこはやはりライフコッドの住民。
下の世界では、村が襲われたときには、他の住民と同じようになんと単身で強すぎる雑魚モンスターずしおうまるとオークキングと渡り合っている。そりゃ主人公のことも意気地なしって言いますわ。
グラフィックからうかがえる恵まれた肉体からして、前衛タイプだろうことが予想される。父が狩人であることから、自身もそれ相応の身のこなしが出来るだろう。
もし職業に就けるなら、生まれを活かしてレンジャーになるのもいいかもしれない。レンジャーはあんまり戦闘面で出番ないけど。
上の世界のランドも、ふもとまでの山道で寝っ転がって休息を取っている様子から、あのあたりの魔物相手であれば楽勝なのだろう。最初のダンジョンにしては結構手ごわいと思うんすけどね!
その他の活躍
特にこれと言って他作品での活躍はない。割とインパクトのあるキャラだとは思うが、しょせんはただのNPCか。
ちなみにランドという名前はドラクエ2のサマルトリアの王子の名前候補の一つだ。
これには果たして何か意味があるのだろうか、それともなんとなくの語感だろうか。
仮にランドの名前がすけさんだったりしたらだいぶ面白かったなと思う。
総評
ドラクエ6の非戦闘員であるNPCの中では存在感を放っているランド。
大事な妹を狙っていたり、嫌味を言って来たりとあまりいい印象は受けない可哀そうな立ち回りを任されているが、村襲撃後の彼の様子を見るに実際は真面目な好青年なのだろう。「ランドのバカ」とか書かれるけど。
ところで彼はエンディング後結局ターニアと結婚したのだろうか。ターニアもランドが嫌いなわけではなかっただろうし、主人公のことはあくまでも兄として慕っているのだから。めちゃくちゃ気になる。
(文・やなぎアキ)
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