ホラーゲーム、そう、怖いゲームですね。
怖いのはあまり得意ではないですが、ごくまれに遊んでみたりします。
恐怖心をあおる音楽、演出、ストーリー……。そして大事なのは、どこを舞台にするかです。
というわけでおよそホラーとは縁がなさそうなドラクエでホラーゲームを作るなら、ナンバリング作品でどこをステージにしたら面白そうかを考えてみます。
レヌール城
ここは外せません。
先ほど「およそホラーとは縁がなさそう」と書きましたが、このレヌール城が当時の子供たちに植え付けていったトラウマの数々を忘れてはいけません。
廃墟となった城。その城には無念のうちになくなった城の住人たちが、夜な夜な嘆きと苦しみの悲鳴をあげながらダンスパーティーをしているのです……。
いやこわ。
この城を最上階から一階の入り口まで進んでなんとか脱出するゲームです。途中同行していた友達がいなくなったり、全く何も見えないエリアがあったり、墓に自分の名前が書いてあったり……。というか本編自体がそういう作りでしたよね。レヌール城だけほんとホラー演出に気合入りすぎなんですよね。
違いは、恐怖をあおるために主人公たちは一切戦えないという点でしょうか。ただただ怖い事象から逃げ回ります。
サントハイム城
ホラーのステージというと、それこそ廃墟みたいな廃れたところが浮かびますが、あえてきれいな場所もいいと思います。
誰も人がいない立派な城。一体どこに行ってしまったのか。つい先日まで人が住んでいたような気配を感じるのに、なぜか誰もいない。どうして彼らはいなくなってしまったのかを、断片的に手に入る情報を基に考察していきます。
普通に明るいのが逆に不気味さを誘うことってありますよね。暗いだけが恐怖ではないです。明るいからこそそこに浮かぶ不自然さが、妙に背筋をぞくりとさせます。
4をプレイしていても、サントハイムが急にもぬけの殻になっていた時、その理由はわかっているのにめちゃくちゃ怖かったじゃないですか。そういうことです。なので当然ホラーゲームになってもBGMは無音です。
旧修道院跡地
ホラーゲームの舞台になるからには背景情報も重要です。
ドラクエ8の旧修道院跡地は、かつてのマイエラ修道院。そこで僧侶たちが生活していたであろうことがうかがえる家具などが配置され、かつての暮らしぶりがうかがえる書物も。しかしある病が流行ってしまい、僧侶たちは次々死亡。その恐怖が修道院の荒れ方と書物から伝わってきます。
これは普通にプレイしていても怖かったです。それを全力でホラーゲームに落とし込んだら……。一人称視点のただのお化け屋敷形式にするだけでもいい味出そうです。断片的に散らばった情報を集めると、徐々にあらわになる真実……。
ボスであるなげきの亡霊をどのように効果的に使うかが鍵ですね。
てかドルマゲス襲撃を防ぐために急がなきゃ!と潜ったただの通り道ダンジョンに、バッググラウンド持たせすぎです。怖いよ。
エルシオン学院
ホラーゲームとは一種の肝試し、そして肝試しと言えば夜の学校。
そうだ、エルシオン学院だ。
今は亡き過激すぎる教育者エルシオン郷の設定だけで怖いストーリーが作れそうです。そもそも本編の素行の悪い生徒が一人また一人と行方不明になるというストーリーが普通に怖いです。
地下校舎も当然怖いですが、学校というのは夜になるだけで十分怖いです。なのでホラーゲームになったときは、前半パートが普通の校舎で、後半のパートが地下校舎になります。きれいな二部構成です。
過激な教育によって苦しめられた生徒たちの霊とか出てきたら本当にいやだな……。
ホラーゲームは苦手ですが、これらが舞台になるならやってみたい気がします。慣れしたしんだ景色がより一層怖くなる。いいですね、想像力が掻き立てられます。
個人的にはサントハイム城が舞台のやつをやってみたいです。じわじわと精神が削られそう。へへへ。
(文・やなぎアキ)
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