ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!
筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!
第三十九回目はテリー!
※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください。
見た目
白髪に鋭い眼光のイケメン。青い帽子に青い衣服。そしてその強さゆえについた異名が青い閃光。
背は他のキャラクターに比べるとやや低め。
イラストではすかした笑みを浮かべがち。
だがモンスターズなどで描かれる幼少期の姿では、年相応の活発な笑みを見せてくれる。やはり過去にあった経験がゆえにあんなすかした態度ばかり取るようになったのだろうか。
ドラクエのイケメンキャラを代表すると言っても過言ではない。それまでの1~5は明確にイケメンと意識されているデザインのキャラクターはいなかったのもあって、当時からなかなかの人気。
白髪っていいよなぁ。
性格
見た目通りのクールな性格。人を寄せ付けない一匹オオカミ。
ひたすらに強くなることを求めており、それ以外のことにはおおよそ興味がないように思える。取扱い説明書にも「力こそが正義と信じ、他人を信じようとしません」と書かれている。
旅の途中で人助けなんかもしているようだが(サンマリーノの酒場の女性談)、多分それも魔物と戦いたいだけ。他人のことなんてどうでもいいと思われる。それゆえに大切な人の存在に全然気づけなかったわけだが。
ただし口数が少ないかと言われるとそうではなく、さびた剣を横取りしようとした際には結構饒舌だ、ただしめちゃくちゃ失礼だが。まぁ彼に手を差し伸べてくれる人がいなかったのであろうことを考えると仕方ないか。
ただ幼少期のモンスターマスターの経験によるものか、リメイク版の仲間会話ではスライム格闘場などではしゃぐ姿も見られる。ただしリメイク版には職業の魔物使いが削除されているので悲しい。
漫画版ではけっこうお茶目なところもあって好き。
ストーリー
悪政の国ガンディーノで生まれたテリーは、姉のミレーユと共に養父母の元で育てられた。ある日、ミレーユはギンドロ組に連れ去られ王へと献上されてしまう。
テリーは姉を取り戻そうとギンドロ組に乗り込むが、幼かった彼にできることなどなく返り討ちにあってしまった。姉が連れていかれたのは自分が弱かったからだ。その後悔の念を胸に、そしていつか必ず姉を助け出すために、彼は力を求めガンディーノを出る。
こうしてテリーの、強さと姉を求める旅が始まった。
最初はただ姉を取り戻したかっただけのはずなのに、気づけば強さに固執し、最強の剣を手に入れるためにただひたすら旅を続けた。その強すぎる思いは眼を曇らせ、とっくに出会っているはずの姉にも気づかず、彼の心は闇に飲まれて行った。
気づいたときには、テリーは魔王デュランの下僕となっていた。強くあればいい、そんな当初の思いがゆがめられたがゆえに、人間と敵対してしまったのだ。
そんな彼の凍り切った心を溶かせるのは、やはり姉ミレーユだけだ。目の前にある幸せに気づいたとき、彼の本当の旅が始まるのかもしれない。
性能
最強の剣を求め青い閃光と呼ばれ、ただひたすらに力を求めて旅を続けたテリー。だが、実際のその強さは少々、いやけっこう肩透かしである。
彼が仲間になるタイミングは後半も後半、かなり終わりが近い頃なのだが、まさかの加入レベルが23。なんで……。リメイク版では5上がって28で仲間になったが、それでも周りに比べると低い。なんで……。
加えて、このタイミングだと仲間たちはものによっては上級職を一つマスターしようかどうかというところなのだが、彼はバトルマスターになったばかり。熟練度稼ぎがものを言うドラクエ6でこれは痛い。しかもバトルマスターのくせにSFC版では戦士しかマスターしていない。まわしげりやせいけんづきが使えないのは痛い。リメイク版では武闘家をマスターしていたり、なんと魔法使いと僧侶をマスターしていたりするのだが、SFC版は本当にこいつの育成をどうしたものかと悩むのも無理はない。
ステータスも、何かがすごく劣っているわけではないが、何かがすごく突出しているわけでもない。要は、使いやすいっちゃ使いやすい感じだ。ただ加入タイミングが遅いがゆえに、使いづらいというところだろう。他のメインキャラがダーマ神殿解放前に全員仲間になってしまうので、テリーにあまりにも不利な状況だ。
使い方としては、素早さが高めなので行動順を予測して回復や攻撃を上手くしていくという感じだろうか。ステータスが突出していないだけで、馬車要員としては十分戦えるレベルなので、うまく入れ替えながら使いたい。
別にそこまで弱いわけではないと思うのだが、どうしても同じタイミングで仲間にできるドランゴがなぁ……。かといって彼のことを引換券と呼ぶのは、それを嫌う人がいるので注意すべし。ちなみに私は初プレイ時普通にテリーをスタメンにした。
その他の活躍
6本編では活躍の機会が作りづらいテリーだが、ご存知のように外伝作品への登場は目覚ましいものがある。
言わずもがな、モンスターズシリーズの初代主人公である。そこを皮切りに、いたストにも登場。ヒーローズには2作品ともに登場。ライバルズではリーダーにもなっている。もはや複数のナンバリング作品のキャラクターが登場する外伝作品で、テリーがいない方が心配になるレベルである。
どの作品でも最強の剣士になりたがっている。ヒーローズではその使い勝手と特技の汎用性の高さにより申し分ない強さを誇った。
30周年のライブスペクタクルツアーでもメインキャラとして選ばれており、風間俊介氏が演じた。
総評
登場から現在まで、根強い人気を誇るテリー。
外伝作品での露出が多いため、6をプレイしていない人にも多く知られているだろう。
そして、6をプレイしているかどうかで彼への印象はかなり変わるかもしれない。
いや、6をプレイしていても、SFC版DS版スマホ版で彼の強さへの印象が変わるだろう。
そういえばテリーのブリングアーツだけ買っていないんだった……。
(文・やなぎアキ)
関連記事