なんか巷ではマスタードラゴンって嫌われているイメージ。あと手塚治虫の火の鳥も嫌われているイメージ。
なんでかな~。やっぱり神の立場なのにちょいちょいやらかしてるからかな~。火の鳥の場合はめちゃくちゃえらそうなのが原因なんだろうけど。
じゃあマスタードラゴンさんはなんで嫌われているのか。
多分これだろうなというのを列挙していく。
なお、後半モンスターズ3のネタバレがあるため注意。
勇者の父親を殺す
ドラクエ4の勇者は天空人の女性と木こりの青年の間に生まれた子供である。これは天空の掟的にはご法度らしく、木こりは雷を落とされ死亡してしまう。
これをやったのがマスタードラゴンであるという説が非常に有力。直に落としていないにしても命じてはいるに違いない。
これは割と許しがたい。
神ならば人の命をも自由にしていいのか。傲慢、傲慢である。ある意味神らしいと言えば神らしい。それゆえに腹立たしく思うのもわかる。人間とは決して分かり合えないのか。
巨悪を放置
世界のすべてを知っているのがマスタードラゴンである。かつて地獄の帝王エスタークを封印したのもマスタードラゴンである。さすが神。すごい!
つまり4の世界ではデスピサロが人間を滅亡させようとしてることも彼は知っているわけだ。ならばデスピサロのこともマスタードラゴンがなんとかできるのでは!?
しかし勇者がたちが天空城に着いた時点で、私にはもうデスピサロのこと止めるのは無理なんで~勇者たちお願いします~とか言ってくる。その勇者の父親を殺したのは誰だよ。人間のこと嫌いなくせに頼ってくるな!
いや頼られること自体はそんなにいやではないのだが、デスピサロがもっと弱い頃ならいくらでもマスタードラゴンがどうにでもできたと思うのだが。結局は下界で起きることには不干渉なのだろうか。
手の平クルー
天空人と人間との関りを時には行き過ぎた手段をとってでも禁じてきたマスタードラゴンだが、彼ですらかなわなかったデスピサロに勝利した勇者と導かれし者たちのことを見て、考えを改めた。人間もいいもんなんだね~と。そして勇者に、天空城で住まないかと提案する。
ちょっとこれは勝手かもしれない。自分では手を出さず人間に任せて、フーン人間もいいものじゃんと。
神であったとしても考えを改めてくれることもある、と思えば別にいいと個人的には思う。バランも言っていたが、いまさら生き方を変えるのは難しいのである。どれほどの時を過ごしてきたのか想像もつかないマスタードラゴンの場合、自身の価値観を変えるのは並大抵のことではないと思う。
それはいいとして、勇者を天空城にスカウトする神経はたしかにわからない。いいとこどりしようとしているように思われても仕方ない。
人間界満喫中に天空城落下
ここからはドラクエ5の話である。4での出来事を経て人間に憧れたマスタードラゴンは自らの力を封じて人間になる。そして人間界に下りてきたわけだが、その隙にゴールドオーブが落下し天空城は地に落ちてしまった。いやまぁ休暇中にシステム障害が発生してしまったと思えば仕方ないのかもしれないが……。問題は、ゴールドオーブが落ちた穴である。これはデスピサロが開けた穴なわけだが……直しておけよ!直してから下界行け!とは思う。4と5の間には相当の年月が流れているはずだが、なぜ穴をふさぐ程度のこともしなかったのか。ゴールドオーブの近くの穴はふさげよ。
あと20年トロッコに乗っていたってなんだ。
やっぱり手出しできない
デスピサロをどうすることもできなかったマスタードラゴンだが、もちろんミルドラースに対してもどうすることもできない。
一応本来の姿を手に入れた後は、エルヘブンの長老いわく地上におだやかな光が満ちていたらしいが、あんまり違いがわからない。わからないし、放っておけばどうせミルドラースは人間界に進出していたに違いない。
マスタードラゴンって結局大して強くないのでは。
でもドラゴンボールだって神様はマジュニア時代のピッコロにすら勝てなかったんだから、神に期待などするほうが無駄である。
結果大して力を持っていない
こいつが実際にしたことって、4勇者の父親を殺しただけでは……?
エスタークとデスピサロを倒したのも人間。ゴールドオーブとドラゴンオーブを見つけてきたのも人間。魔界でミルドラースを倒したのも人間。せいぜいセントベレス山に送り届けてくれたくらい。
実際に行動しているのは全部人間。天空城にいながらにして全部を知ることができるそうだが、知っているだけで特に何もしない。
あとは4のときに、天空の剣の本来の力を戻したことと、勇者に経験値を与えたことくらいか。ただ剣の件はともかく、経験値はバトランドの王もライアンに与えているので。神の力とかじゃないんで。神って言ってもたいしたことできないんですねぇ!!
なんか勝手に決めつけてくる(モンスターズ3)
最近追加された、ここがだめだよマスタードラゴンである。これは実際に私が思った。
マスタードラゴンはピサロに対して、魔族の血を捨て人間として生きろ、と言ってくる。これだけでも勝手だなぁとイラっとする。が、プレイヤーである私もピサロに人間と敵対してほしくはないので、それを承諾しようと「はい」を選んだ。
が、マスタードラゴンは「嘘つけ、お前もう魔族の王になる気満々だろ」と言ってくる。
決めつけるな!押し付けるな!ストーリーの都合上仕方ないとわかっていても、神の傲慢さが溢れ出ていてさすがにむかついちゃったよ!
このマスタードラゴンの謎の押し付けのせいで、ベネットと喧嘩別れしてしまったのだ。神はそうやってすぐ決めつけてくる!
あと、「それならお前のことを見過ごすことはできない」とか言っておきながら黙って帰すのなんなんだよ。そんなだから城に穴開けられちゃうんだよ。
最後に、私は火の鳥はけっこう好きだしマスタードラゴンは普通。ネットで嫌われていることを知って、マスタードラゴンに何か思ったことがむしろないよ、と思った。
だが確かに列挙してみるとなかなかだな。これは怒りもわいてくる。さすが神。
(文・やなぎアキ)
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