先日『ダンジョン飯』の最終巻が発売されました。
王道RPGのような世界観の中、モンスターを調理して食べる。食事というのは生きていく中で必要不可欠なものであることを教えてくれる名作です。
飯、いいですよね。
どんな作品でも食事シーンがあると、日常の一コマを見ているようで安心します。漫画だろうと映画だろうとゲームだろうと。
ドラクエでは明確な食事シーンというのはそこまで多くないですが、たまにあるとやっぱりうれしいですね。
というわけで、ドラクエに登場する食べ物を紹介したいと思います(強引な導入)。
ネネの愛妻弁当
4の3章でネネから毎朝もらえるおべんとうです。効果はやくそうと同じ。
中身はFC版やリメイク版の公式ガイドブックによって変わります。バスケットのようなものにパンと骨付き肉が入っていたり、フランスパンをサンドイッチにしていたり。なんとなくお米におかずのイメージだったのですが、ドラクエ世界ではパンが主食のようです。なんにせよ、ネネの作ったおべんとうなら美味しいこと間違いなし。
おべんとうを持ったままで翌朝を迎えると、まだ古いおべんとうを持っていたのかということで新しいおべんとうをくれるのですが、これ冷静に考えたらめちゃくちゃ申し訳ないんですよね。朝渡したお弁当が次の日そのままの状態で夫のカバンから発見しちゃうの、想像するだけで辛い。
なのでたとえ回復の必要がなくてもちゃんと完食していました。まさか売ったりなんてそんなことしないですよ。
食べながらでいいから聞いてくれる?朝食
5の山奥の村でビアンカが用意してくれた朝食です。
SFC版だと赤色のシチューのようなもので、PS2版だと大量のパンです。大量のパンの絵面が結構好きです。やっぱりあの世界はパンを食べるんですね。多分画面に映っていないだけで、ジャムとかバターとか色々置いてあると思います。あのあたりは自然豊かで他の町に行くのも大変なんで、手作りジャムでしょうね。
この朝食を食べながら、ビアンカが私も指輪探しを手伝いたい、と申し出てきます。久々に再会した幼馴染と、もう一度冒険が出来る。それを朝食の最中に話されるシチュエーションが好きです。改まっていない場という雰囲気がよく出ています。あくまで日常の延長感がありますね。
母の小魚の佃煮
7の主人公の母マーレが作ってくれるキーファの大好物。王子様であれば佃煮なぞ城のシェフにいくらでも美味しいものを作ってもらえそうですが、マーレの作る佃煮が良かったのでしょう。入手時期も限られているうえに、使ったところで特に何もないのですが、この1アイテムにキーファが気取らない王子様であり、主人公ととても仲がいいことが込められていて好きです。キーファが離脱したあとにも一度マーレに持たされそうになるのですが、それを断るシーンが好きです。キーファの大好物だったからこそ、キーファがいない今は意味がないんですね。
7には他にもアンチョビサンドやアミットせんべいなど、フィッシュベル発の食べ物アイテムがあって、平和な世界なんだなぁと暗に感じられて好きです。やはり食は日常。
ピュア・ギガンテス
8の三角谷の名物カクテルです。一杯9ゴールド。
三角谷が一人の人間とエルフ、そしてギガンテスが作った村である、というところからできたカクテルなんだと思います。
一体なんのお酒を使っているのか、どういう色なのか、そして味は……気になることだらけです。王族であるトロデが気に入っているくらいなのでかなり美味しいんだとは思いますが。
色がめちゃくちゃ気になるんですよね。銀製のコップに入っているので中身が全く見えず、想像力だけがかきたてられていきます。
トレジャーズにもあるそうですが、とてもおいしいということしかわからない!
ぺルラのシチュー
11の主人公の母ぺルラが作ってくれる温かいシチュー。主人公の大好物です。
あと道中のキャンプでもシチューを作っているので、11はシチューの印象が強いです。あのシチューもおそらくはぺルラのシチューを思い起こして主人公が作り始めたやつでしょう。それを仲間たちも踏襲しているのがいいなと思います。
旅をしている中でキャラクターたちは一体何を食べているんだろう?宿では宿のご飯が出るだろうけど、時間経過がある作品だと日をまたいでフィールド移動をしていることはあるわけで、そういうときの食事は?という疑問にある程度答えてくれたなと思います。シチューなんですねぇ。実際に食べるシーンはなくとも、シチューの鍋があるだけで、みんなでこれを食べるんだなぁと分かっていいです。
母の味を旅先でも再現しようとしている主人公、かわいいですね。
「Eat to live, not live to eat.」(生きるために食べよ、食べるために生きるのではない)という言葉がありますが、これは達成することを目的とせず、達成することで何を得られるかを考えろ、ということを表しているそうです。
旅を続ける彼らも、魔王を倒したいのではなく、魔王を倒して世界を平和にすることが目的です。
そのためにも、彼らは私たちがたとえ見ていなくても、戦って勝つためにちゃんと食べ続けるのでしょう。
1月からダンジョン飯のアニメが始まるので是非見たいですね。
(文・やなぎアキ)
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