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【ダイの大冒険】なぜなのかなんて、みんなわかってた。それでも、叫ばずにはいられなかった。

この間深夜に酔っぱらいながら、ダイ大の最終回をネットフリックスで見ました。

非常に酔っぱらっていたので、あり得ないほど感極まってめちゃくちゃに号泣し、その際に色々新たに思ったので書き散らします。

 

※ドラクエ11のネタバレを含みます。

 

ダイの大冒険の戦いの終わりはこんな感じです。

キルバーン人形に仕込まれた黒の核を地上で爆発させないため、ポップとダイが人形を抱えてはるか上空に飛び立ちます。

ダイと一緒に地上を守れるならとポップは覚悟を決めますが、そんなポップをダイは蹴り落としたった一人で黒の核の爆発に巻き込まれてしまいます。

 

このとき、ポップはダイに、

 

なんでなんだよーーー!!

 

と叫びます。

 

一緒に地上を守ろうとしていたのに、たった一人で全てを背負い行ってしまう親友に向けて放った言葉。どうして一人で抱え込むのか。どうして一緒に行かせてくれなかったのか。どうして、どうして……。ダイへの様々な思いが一言に詰められています。

このポップの叫び、よくわかります。これまで一緒に戦って来たのに、バーンとの戦いだって二人で立ち向かったのに、だから今回も二人で立ち向かえればと思っていたのに。どうして自分を置いて、一人で行ってしまうのか。

見ているだけの私も、なんでなんだよ!と思ってしまいます。

 

でもダイの気持ちだってわかります。

ポップを蹴り落とし、たった一人上へ上へと昇っていくダイの気持ちも。大好きな地上、大好きな人たち、そして大好きで大切な親友を守るためなら、自分一人が犠牲になることもいとわない、そんなダイの想い。

そりゃ私個人がそれをできるかって言われたらできませんよ。怖いですよ。

でもわかるんですよ、ダイがポップを蹴り落とした気持ち。そしてそれは私だけじゃないはずなんですよ。

だってそうじゃない。

私たちみんな、勇者だったんだもの。ドラクエをプレイしていたとき、勇者だったんだもの。世界を救うため、自らの危険を顧みず戦ってきたんですよ。

私はド深夜に酔っぱらいながら「だって勇者だもんな……!!」と大号泣していました。そしてなんとなくドラクエ11の勇者を思い出していました。たった一人過去を遡った勇者のことを。過去へと行く勇者を前に、思わず駆け出してしまったロウのことを。それでも戻らなければいけなかったのです。勇者は、私たちは。

ダイもまた、ポップが納得しないであろうことがわかっていても、それでも自分一人が犠牲になることを選んだのです。勇者として、その選択は痛いほどわかります。

 

だって勇者なんだもの……!!

 

何よりも大切な親友に、たとえ納得されなかったとしたって、守りたかったんだもの!一緒にいるよりも、自分が守った地上で生きて欲しいんだもの!それで自分の命が散るとしたって!

わかる、わかるよダイ!

 

なんでなんだよって、そんなの、わかってるんだよ!ポップだってわかってたんじゃないかな!認めたくないだけで!なんでって、だって勇者だもの!

でもだからこそ、彼のなんでなんだよが、響くんじゃない……!!わかってても、叫ばずにはいられないんだよ!勇者とはそういうものだという理屈じゃないんです。だって、ダイは勇者の前に、ポップの親友なんだもの。ずっとずっとそうだったんだもの!ロウが思わず駆け出したのだって、そういうことでしょう!?

あのポップの叫び一つに、勇者の在り方と、勇者とて一人の人間であることが、ものすごく詰まっています。

 

というようなことを酔っぱらった頭で考えたのち、寝ました。

ダイ大、最高です。

 

(文・やなぎアキ)

 

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