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【キャラクター】超個人的キャラクター辞典 ロザリー

ドラクエのキャラクターについて、いくつかの観点から読み解いていく!

筆者の超個人的主観によるキャラクター辞典!

第十回目はロザリー!

 

 

※全て筆者の主観であり、筆者のプレイスタイルによるものであることをご了承ください。またリメイク版の内容を加味しています。

 

見た目

儚げな美少女で、種族はエルフなので、他のエルフと同じように耳がとがっている。

リメイク版からは固有のグラフィックが割り当てられ、ピンクの髪になった。ピンクの髪にピンクのワンピースというわかりやすさがある。装飾は質素で、肩からトゲを生やしたりふかふかのマントを羽織っている派手派手のピサロと並ぶとけっこうバランスがいい。か弱い薄幸の美少女と、彼女を守ろうと力の限り尽くす美男子である。

金色のカチューシャがワンポイントになっており、かわいい。

 

 

性格

魔族の王デスピサロの恋人だが、彼女自身は非常に優しい性格。人間にいじめられているというのに、その人間に怒りを露わにするでもなく、人間を滅ぼそうとするピサロを止めたいとすら思っている。争いは好まないようだ。憎しみの連鎖を自身で止めたいとでもいうように、人間を滅ぼすことはやめて欲しいと願っている。しかしそんな彼女の必死の声はピサロには届かない。聞く耳持たない彼の、一体どこを好きになったのだろうか。自身や動物には優しい一面もある、というところだろうか。

かなり控えめな性格だが、人の夢に入り込んできて助けを求める、という行為をイムルの宿屋の都合も考えずやってのけるあたり、割と大胆なのかもしれない。さらには、護衛としてついていたピサロナイトを、有無も言わさず倒して侵入してきた勇者たちに対して逃げも隠れもしないその肝の座りよう。仮にも自分をいじめてきたやつらと同じ種族なのだが。

愛する人のためならばできる限りのことはしたい、という強さを持った女性なのだろう。いじめられていたのにそれでもピサロを止めて欲しいと懇願する彼女の姿に、正義とは悪とは何かと考えさせられる。

 

 

ストーリー

ロザリーは森に住むエルフとして生まれた。そして彼女はルビーの涙を流す。彼女のその体質に目を付けた意地汚い人間は、彼女をいじめることで無理やりルビーの涙を流させた。幽遊白書の垂金かな?

彼女には力がなくただ逃げ隠れるだけだったが、そこを救ったのが魔族の若者ピサロだった。ピサロは人間を躊躇なくすが、彼女は自身をいじめていた相手だというのに哀れみの感情を抱いた。どんな相手であれ命を奪うことについて抵抗がある、そんな彼女をピサロは気に入り、まだ名前なかった彼女にロザリーと名付け自身が住んでいた村ロザリーヒルに匿うことにした。そう簡単には入れないよう仕掛けを施した高い塔に。

彼女はそこでピサロを逢瀬を重ねながらも、彼の人間への行いを止めて欲しいと願っていた。人間を滅ぼすことなんてやめて、自分と静かに穏やかに過ごしてほしいと。

しかしその夢は、人間の手によって破られる。ピサロがいよいよ人間を滅ぼそうと揺るがぬ決意をした、その引き金は人間自身であった。それでもロザリーは、ピサロにそのような愚行をやめるよう懇願する。

彼女は、ピサロさえいればそれでよかったのだ。それだけでよかったのだ。

やるせない死に、ピサロと因縁がある勇者も何か思わずにはいられない。

 

 

性能

彼女が戦闘に参加するような機会はなく、シンシアのように何か呪文を使うわけでもないので性能のほどは定かではない。

だが、エルフであること、夢に介入することなどを考えると魔法を使ったりはできるかもしれない。

が、いじめてくる人間にやり返そうともしない優しい性格なので、たとえ攻撃呪文などが使えたとしてもお披露目する機会はなさそうだ。癒しの力くらいならありそうだが、人間に襲われたときにそのまま死んでしまっていることからそういうのもないのかもしれない。森に住むものとして、自然に生きて自然に死ぬという信条などがありそう。

 

 

その他の活躍

プレイアブルキャラクターではないので、外伝作品などの露出は特にはない。ライバルズでカードして登場したり、ドラクエウォークでロザリーの杖という武器が登場するなどは一応ある。

あとは、ドラクエヒーローズでピサロが死ぬときに「ロザリィイイイイイイ!」と言うくらいだろうか。何その断末魔、と思ってしまうくらいにはシュール。

 

総評

ドラクエ4は、それまでのドラクエの悪は悪、正義は正義という図式を崩し、相手にも何か事情があるということに踏み込んだ作品だった。

それを描くために最も重要なキャラクターがロザリーだろう。

彼女がいることで、ピサロが人間を滅ぼそうとするのも仕方ないと思わせ、そして人間にも悪いところがあると考えさせてくれる。

不可避の死が約束された彼女。あまりにも悲劇的な最期を迎えた彼女のために、リメイク版の6章があるのかもしれない。

 

(文・やなぎアキ)

 

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