前回までのあらすじ
他の仲間は揃ったのに勇者だけが見つからない。
勇者を見つけるためには、虹色の枝が必要であり、それはこの町にあるようだが……?
前回
第十九話 人さらいの魔物を倒すぞ!
命の大樹の枝である、虹色の枝というのを冒険王が使えば勇者の場所がわかる、という何の根拠もない情報!今はそれでもこれにすがるしかないんだよな。
で、その枝はこの町にあるんだろ?
いいぞいいぞ。マルティナはどうやら姫みたいだからな。王族が頼めば一発ってもんよぉ!
ええ!?姫なのに!?それともやっぱり身分を隠しておられるのか……?
それにしても、、まぁた問題を解決しろ、かよ~。砂漠の殺し屋のときといい、なんか足元見られているんだよなぁ。勇者を探して魔王を倒すっていう大事な使命があるんだから、それを教えてあげたほうがいいんじゃないのか?ブルリア星にとっても重要なことなのに。で、何に困っているって言うんだ?
地下に潜む人さらいの魔物……?町の地下にいるのか?それなら場所もわかっているだしさっさと退治しにいけばいいのに。よほど強いのか?でもモガマルにかかれば一発だよな!
砂漠の殺し屋の時はニセ情報をつかまされたちまったが、今回は虹色の枝っていう実体のあるご褒美だもんな。それならまぁいいか。
で、まものだけなの?他にその人さらいの関係者はいない?バンダナを巻いた細目の大男とかいない?怪しげな薬を飲むような格闘家がさぁ。
あ、いないの?そう。
オレたちがこなければ、ロウとマルティナ二人で行っていたってことか?それは心配だな。でもオレたちがいれば大丈夫!一緒に行くどころか、一発でその魔物を倒してやるよ!
わかってるじゃねーかじいさん!そうさ、オレたちがいれば百人力さ!モガマルのこのオーラは隠そうと思っても隠し切れないからな!
へぇ~。けっこう調べがついているんだな。
で、本当に他にいないのか?バンダナの男。「こいつを飲むと~」とかいう男。
ほら、その強き闘士たちを捕まえるには協力者が必要だと思うんだけど。いない?
ハンフリーとかっていう名前だとものすごくちょうどいいと思うんだけど。いないならいいんだけどさ、なんか物足りないなぁ。
なんだぁ?姫とはいえ口のききかたに気をつけろ!モガマルはたくさんの死線を潜り抜けてきたんだ!ちんけな人さらいの魔物に、覚悟なんてむしろ必要ないね!
そうだそうだ!わざわざ言われなくたって平気さ!
なんなら、マルティナもロウも、カミュたちの力もいらないね!
さっさとそのアラクトロってやつのところ行くぞ!
うわぁ、もろにクモだな。
そして本当に、バンダナの細目の男はいないんだな……。残念。
次回予告
人さらいの魔物アラクトロと戦うモガマルたち。
そして、ロウと勇者の関係は?
なぜ彼は旅をしているのか?
次回、「ロウは勇者のおじいちゃんだぞ!」!
モガいてばかりじゃ、真の勇者にはなれないぜ!
(文・やなぎアキ)
関連記事