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【ダイの大冒険】ダイ大のヒロインたち、その強さ

ダイの大冒険には魅力的な女性キャラクターが多くいます。

彼女たちはそれぞれが強さを持ち、ただ守られるだけではないヒロイン像を映し出してくれます。

 

一人ずつクローズアップして書いていきたいくらい色々考えてしまいますが、今回は一気に紹介します。

※アニメのダイ大を基に書いています。

 

レオナ

ダイの大冒険二話に登場し、ダイと運命的な出会いを果たすレオナ。ダイの一番の親友であり、多くの時間を共に過ごしてきた仲間はポップですが、出会い自体はレオナの方が早いです。

最初はダイに対して不躾な態度を取るレオナでしたが、彼の強さ、勇気に触れ、いつしか彼に対して誰よりも特別な思いを抱きます。それはダイも同じです。

お姫様と勇者、そんな特別な関係性ですが、彼女は決して守られるだけの存在ではありません。フレイザード戦ではたしかに、囚われの姫として何もすることはできませんでした。

しかしその後は、一国の姫として世界中の君主と渡り合い、ダイたちが戦っている裏で着々と世界の結束を高めていきました。これはアバンの使徒である面々の中でも、レオナにしかできないことでしょう。世界中の君主の中で誰よりも年若いはずなのに、その強烈なリーダーシップで魔王軍との戦いに備えていく。まさに名君です。

その手腕は最終決戦にも発揮されており、惑う仲間たちに対し力強く道を示したのもレオナです。彼女の一声でみんな迷いが振り切れます。そんな彼女の心の力は「正義」。基準も曖昧で、正解が何かもわからないのが「正義」。だからアバンの使徒とは言え迷います。それでも彼女は自身の信じた正義を突き進み、それを人々に示すことが出来ます。それは彼女が王族だからというのもあるでしょう。常に人の上に立ち、導かなければいけない彼女は、使徒の誰よりも自身の正義を信じねばなりません。それは生半可な強さではなし得ないことでしょう。

そんな凛々しい彼女ですが、誰よりもお転婆な面もあります。大魔王バーンにすら一矢報いるその姿。そのお転婆ゆえの強さが、いつもダイの道しるべになります。

 

マァム

旅の前半のメインメンバーといえば、ダイ・ポップ・マァム。

マァムは僧侶戦士として、さらに魔弾銃も使い多彩な活躍します。彼女はポップの想い人でもあります。

誰かを傷つけることは好きではなく、話し合いで解決ができるのならそれが一番いいとどんな相手にでも対話を求めます。それは甘さにもなりますが、彼女のその優しさに救われた敵がいることも確かです。

その最たる例がヒュンケルでしょう。人間に憎悪を抱き戦い続けてきた彼を優しく包み込み、人間の素晴らしさを説いたマァム。敵であっても、何か事情がある。それを無視せず真っ向から受け止めようとするマァムの心の力は「慈愛」です。

ヒュンケルを受け止め、生命を冒涜までしたザムザの境遇を理解し、フレイザードにすら同情する。強い力を持ちながらも、相手をわかろうとする姿勢は誰にも真似できません。

そうして誰かに対する慈愛を持ち続けたマァムでしたが、ハドラーのために戦うアルビナス、その「愛」を知り、自身の「愛」について考えたとき、ようやくポップと向き合うことができました。長い長い旅の中で、マァムは常に「愛」を通じて成長して来たともいえます。

素晴らしい力と格闘センスを持ちながら、戦うことを否定し慈愛を持ち続けたマァム。ミストマァムのときみたいにリミッターが外れた状態の戦いをもっと見てみたかった、というのは余談です。戦闘面では実はそこまで活躍していませんが、実はめちゃくちゃ強い、それがマァムです。

 

 

メルル

ヒロインといえば彼女もまた重要でしょう。

アバンの使徒ではありませんし、一緒に戦うわけでもありません。しかし彼女の持つ力は旅の重要な面で役に立ってきました。

占い師である彼女には邪悪な何かを感知する力があります。それにより危機を回避してきました。

彼女はポップと出会ってから、急速に彼に惹かれていきます。メルルには戦う力がありませんし、性格もおとなしいです。そんな彼女が、自分なりに強くなろうと必死に走り続けるポップに惹かれるのは当然でしょう。ポップのためなら危険なところに行くことも厭わない。そうしてポップのことを見つめ続ける彼女が、彼の視線が自分ではなく別の人に向いていることに気づくのに時間はかかりませんでした。

それでも彼女は諦めません。彼女にとっては、ポップと添い遂げることが目的ではなく、彼が成し遂げたいことの力になることが目的だからです。

誰よりもポップを想い、誰よりもポップを信じた彼女。だからこそ、その命を懸けてポップに本当の勇気を教えます。ただ好きだからとか、一緒にいたいからでできる行動ではありません。見返りを求めないその愛に生きたメルル。強さは力だけではないことがわかります。人を想うその力があれば、いくらでも強くなれるのです。

彼女が報われる日は果たしてくるのか、どうなのか……。

 

エイミ

パプニカの三賢者の中でも圧倒的に出番が多いエイミ。

彼女はヒュンケルに惹かれます。

仲間がいるのにどこか寂し気で、自身のことなどどうでもいいと言わんばかりに無茶な戦いばかりするヒュンケルを、エイミはいつも心配しています。

どうしてそこまでして戦うのか、もう戦わなくてはいいのではないか、そう思わずにはいられません。

戦わなければいけない理由がある、それは命を懸けるほどのものだ、というのが彼女にはなかなか理解できません。それは結局は彼女は戦場の人ではないからです。

ヒュンケルの魔槍を隠してまで彼の命を守りたかったエイミ。でもそれが彼のためにはならないことがわかると、せめて自分も戦おうと戦場に出てきます。そこで彼女は身をもって理解したのでしょう。何においても戦わなければいけないときがあると。

ヒュンケルを止めるような彼女の行動は、あまり褒められたものではありません。が、むしろ彼女の行動は至極自然なものです。それだけダイたちの戦う意志が強すぎるということです。

彼女はある意味、普通の人だったらこうだよという指標になっている気がします。それでもやっぱり、帰りを待つだけではなく自分も何か行動する、という点では強いですよね。でもルーラは使えた方が良かったね。

 

 

フローラ

最後にフローラです。

アバン先生とは旧知の中であり、お互いに特別な思いを抱えながらも特に進展もありませんでした。

世界を救い、その後勇者の家庭教師となり、一つ所に収まらない先生。フローラは女王として国を離れられません。

そんな曖昧な関係性のまま、ハドラーは復活し世界に再び脅威が訪れます。

当然勇者アバンは黙ってはいないでしょう。それはフローラが誰よりもわかっています。

そして、誰よりもわかっているからこそ、彼が現れないことの意味をしっかりと悟ります。

ポップたちにあっさりと、「彼は死んだのでしょう?」と言えるフローラ。もしかしたら一人泣いたのかもしれません。それでもあのとき、あそこまであっさりと言えたのは、むしろ先生のことを信じているから、愛しているから。そして先生もまた自分のことを想ってくれていると信じているから。それで現れないのだから、死んだのだろうとあっさり言えたのです。まだまだ若く青い使徒たちにはない、熟練した強さでした。

でも実際先生は生きていたので(先生には先生の事情があったわけだけど)、多分あの再会のあとそこそこ怒ったんじゃないですかね。むしろ怒っていて欲しい。生きているからこそ、怒れるのですから。

ちなみに『勇者アバンと獄炎の魔王』はまだ読めていません。読みます。

 

 

ダイ大のヒロインたちは、皆守られるだけではなく、自分で行動し戦います。

守ったり守られたり、そんな対等な関係を築ける。彼女たちのその強さは尊敬します。

今回は一気に紹介しましたが、レオナやマァムなどは個別に書いていきたいと思います。いつになるかはわかりませんが、お楽しみに。

 

(文・やなぎアキ)

 

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