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【ダイの大冒険】ダイ大第七十八話感想!ハドラー親衛騎団は終わらねぇ!

シン・ウルトラマンを先日見てきました。

ウルトラマンは超有名な敵の名前や、初代のOP、スペシウム光線という技があるくらいしか知らなかったのですが、非常に面白かったです。かっこいいですね、ウルトラマン。

 

各話感想

アニメ『ダイの大冒険』各話感想 1話~50話 - DQフリ ドラクエファンサイト

 

さて、先週の予告で驚きの登場を果たしたあの人物が一体どのような活躍を見せるのか。「地獄からの生還者」いってみましょう。

 

ザボエラの最期

気になる彼の話の前に、先週倒されてしまったザボエラの方をまず。

超魔ゾンビはロン・ベルクに倒されてしまいましたが、さすが自分に負担をかけないという姑息な手段を用いて作った最終兵器なだけあってザボエラはなんとか生き残っていました。前回のロン・ベルクさんの、「あの世でせいぜい自慢しろ。俺がくれてやった、その十字の餞別をな」発言が意味なくなっちゃうじゃないですか。このやろう。

しかしさすがに無傷というわけにはいかなかったようです。必死の思いでその場から逃げ出そうとするザボエラ。

 

その行く手を阻んだのはクロコダインでした。かつては同じ魔王軍の六団長として人間たちと戦った同志です。だからこそ、ザボエラはまだ生きているはずだと探し出せたのでしょう。

ザボエラは虚勢を張りますが、すでに魔法力もなにもかも尽きているだろうとクロコダインは看破します。知能の面でクロコダインのことを見下していたザボエラにとって、現状を見透かされてしまったこの状況は屈辱以外の何物でもありません。それでも何とかこの場を切り抜けられはしないかと考えます。

そしてしおらしく語りだします。

 

他の軍団長に比べて非力な自分は、策を弄すること以外に生き抜く手段はなかったのだ、と。人にすがらなければ生きていけない自分を、見逃してくれないか。魔王軍にも見捨てられ、人間たちの元へ行くこともできない自分は、もうクロコダインしか頼れるものはいないのだ、と。

必死に頭を下げるザボエラ。当然これは今を切り抜けるためのセリフでしかありません。しかしあながち嘘でもないはずです。魔王軍の六軍団長にのぼりつめたザボエラ、なぜそこまで行けたのかといえば、その知能を持って人を陥れてこれたからです。そのやり方を不快に思う人もいたでしょうが、それが全く間違いであるかと言われればそうではないはず。その策が尽きてしまった今、頼れるものがもう何もないのはザボエラ自身がよくわかっているでしょう。

 

このような話を聞かされてしまえば、情に厚いクロコダインはとどめの一撃を躊躇してしまうかもしれません。そんな彼の性格を分かったうえでザボエラは同情を誘うようふるまっているわけです。

思惑通り武器を下すクロコダイン。

ザボエラはその間、体内にある毒を使用しクロコダインを操ろうと準備をしていました。ダイバダッタか……?ダイバダッタか?と思った後、トリコのココか?とも思いました。

そういうわけでクロコダインが斧を完全に置き手を差し伸べたそのとき、ザボエラは襲いかかります。

 

が!!振り上げた腕の上に斧を落とされたザボエラ!

そう、クロコダインは騙されたふりをしていたのです。策略という点では右に出るものはいないかと思われたザボエラでしたが、最も軽視していたクロコダインにその上を行かれたのです。斧が置かれたのも、右かと思ったら上だったわけですし。

そして獣王会心撃(?)の構えを取るクロコダイン。

ザボエラの今際の言葉も聞かずにとどめをさしたクロコダイン。かつては仲間だったというのに、一切の情も見せなかったというのは、彼にしてはめずらしいですね……。ダイと戦った時、ザボエラにそそのかされて汚い手を取ってしまった彼なりの、贖罪でしょうか……。

 

ザボエラにとどめをさしたタイミングでバダックさんが駆け寄ってきます。

神妙な面持ちでザボエラの亡骸を見つめるクロコダイン。ザボエラもまた、尊敬できる男だったのだ、と語りだします。しかし出世欲にくらんだ彼は、他人ばかり利用していつの間にか自分が強くなろうという気持ちをなくしてしまったのです。ダイたちのように自らが強くなるため、そして敵と正々堂々戦って勝つために生きる志を、ザボエラも持ってくれればこのような最期を迎えることはなかったでしょう。クロコダインはボロボロに朽ち果てるザボエラだったものを見ながら、もしかしたら自分もこうなっていたかもしれないと恐怖を覚えていたのでした。

それを聞き、バダックさんは言います。自分の誇るべき友人である獣王クロコダインは、敵のままであったとしても己を高めるために命を懸ける尊敬すべき敵だっただろう、と。私もそう思います。クロコダインは誰よりも武人としての生き方を貫いてきた人です。たとえ敵だったとしても、獣王として誇りを持って戦い抜いたはず。ザボエラと同じように出世に目がくらんだハドラーだって、最終的には正々堂々ダイたちと戦いました。

そんな彼らの傍らで、ザボエラは変われなかったのです。多分、ザボエラも自らの力でダイたちと直接戦っていたら、何か変わったのかもしれませんね。誰かを戦わせるばかりで戦場に出てこなかったから、自分の価値観の中でしか生きられなかったのでしょう……。

 

よみがえる戦士

場面変わってバーンパレス。ヒュンケルは襲い来る魔物たちをたった一人で倒し続けていました。敵もかなり数が少なくなり、総攻撃を仕掛けるしかないと相談する魔物たち。

すると背後からそれを制止する声が。しかも聞き覚えのある声です……。

 

現れたのは…………

 

ヒムぅぅぅぅぅぅぅぅううううううう!!!!!

 

予告で分かっていたけど、ヒムだぁああああああああああああ!!

 

うわー、いかにもヒュンケルのライバルみたいな立ち位置だったはずなのに、あっけなく死ぬもんなんだなー!と思ったんですよ!アルビナスとシグマの戦いはしっかり描くのに、親衛騎団の中でも一番出番の多かったヒムの最期これなの!?って。ヒュンケルが楽勝で勝ちすぎていてびっくりしましたもんね、当時。

完全に死んだ姿は見せていなかったので、もしかして生きているんじゃない?とも思っていたんですけど、ハドラーが死んだことでそれももうなさそうだなと思いました。だって、彼ら親衛騎団はハドラーが禁呪法で生み出した存在。術者であるハドラーが死ねば彼らも必ず死んでしまうのですから。なので、あの退場の仕方は怪しいながらも、そうかヒムはあれで死んだのかぁと思っていました。私が、ヒムあっけなくやられすぎ~って言っている間、ダイ大既知の皆さんは「ふっふっふ、違うのだよ」とか思っていたわけですか?これだから初見感想はやめられないですね。

私と同じ理由で、目の前にいるヒムの存在が信じられないヒュンケル。

 

ヒムはなぜ生きていたのか!

ヒュンケルに敗れた彼は、死んでいく意識の中で親衛騎団のみんな、そしてハドラーの最期の戦いの雄たけびを感じました。暗闇の中、自分たちが全滅したことを知ったヒム。このまま死んでいくかと思いましたが、彼はそうではありませんでした。

死にたくない、このまま生きて主君ハドラーと仲間たちの意地を見せなければいけないと強く念じたのです。涙を流し、雄たけびをあげたヒムは、死の淵からよみがえりました。もう彼は、ハドラーの魔力を必要としない一個の生命体となっていました。

親衛騎団の中で最もダイたちに負けたくないという気持ちが強かった彼でしたが、そこにさらに「死にたくない」「生きたい」というまさに生き物だけが持つ感情が生まれたことにより、奇跡が起きたのでしょう。生への執着を誰よりも持った彼だからこそ、死にゆく親衛騎団のみんな、そしてハドラーが力を貸したのかもしれません。

 

突然現れたヒムに対し嫌悪感を露わにする魔物たち。ヒュンケルを倒す前にヒムを倒そうと、あろうことかハドラーを負け犬呼ばわりしながら殴りかかります。

それを真正面から涼しい顔で受け止めるヒム。

しかしその内には、主君を負け犬などと愚弄する雑魚への怒りが熱く燃え上がっていました。

ヒム……!!!私、あなたがもうハドラーとか仲間とか関係なくただ一人の人格としてヒュンケルたちを倒そうとする、そんな存在になっちゃったかと心配していた!でも違った!ヒムは、ハドラー亡き今も、彼を主君と仰ぎ尊敬し、彼の無念を晴らすために生きているのね!ヒムは、やっぱり、ヒムなんだ!泣いちゃいました!

怒りを露わにしたヒムの頭部からは、長い銀髪が生えていました。

 

その姿は、まさしくハドラーそのもの。

 

覚醒したジョルノの姿がDIOの姿とダブった時と同じだ……!

そしてバッタバッタと魔物たちを倒していくヒム。その圧倒的なパワーは、以前のヒムではない!でも、このシーンのヒムに食らいつくライオネックかっこよかったです。

あっという間にすべての魔物を一掃しました。

 

自分に生えた銀髪を視認し、生前のハドラーの言葉を思い出すヒム。

ヒム、お前は一番、今の俺に似ているな。

まるで親から授かった大事なもののように、その言葉と、銀髪から自信をもらうヒム。

 

ヒムの強さを目の当たりにし、彼が使っているのが闘気であることに気づいた名解説者ヒュンケル。これで完全に彼がチェスの駒ではなく一個の生命体になったことが明確に判明しました。

ヒュンケルは焦ります。自分の技では倒せない、相手の技はダイの技に匹敵する、どうするヒュンケル!!

すでに魔物の大群と戦った後で体力を消耗しているヒュンケルですが、ヒムは待ってはくれません。くそ~、悟空だったら仙豆食わせてくれるのになぁ~。

 

ヒュンケルを倒すために蘇ったと言っても過言ではないヒム。ハドラーと、親衛騎団の想いを乗せて、新生ヒムの戦いが始まる!!

 

 

立ち上がる戦士

と、いいところでまたしても場面転換。ザボエラのとの戦いを終えて、なんとか魔法円を守り切ることに成功した地上の戦士たち。

魔法円があれば、空を飛べるものの力を借りて地上から増援を送ることが出来ますし、さらにはダイたちを帰還させることも可能です。

しかし皆が傷つき疲れています。一体誰がバーンパレスに乗り込むか?

 

そこに名乗りを上げたのは、やはりチウ!元気なのが取り柄というのは、こういうとき助かりますね。チウ率いる遊撃隊には空を飛べる魔物が3匹いるため、3人がバーンパレスに向かうことになりました。

一人は当然チウ、一人はクロコダイン。

やったー!クロコダインの活躍が地上だけだったらどうしようとずっと思っていたんですよ。アバンの使徒ではないとはいえ、冒険の序盤からずっとダイたちと戦い続けてきた彼が、最後の戦いでは蚊帳の外なんてすごく嫌だったので!めっちゃよくできたストーリーですね。人間対魔族の戦いに、人間ではないクロコダインやチウが人間側で参戦をする。これってすごく大事なことですからね。なんていったって、ダイは幼少期から魔物たちと仲良くしてきた子なんですから、今後の戦いでも魔物の力を借りるべきなんですよ。

 

さてあと一人はというと、エイミさんがものすごい勢いで自分が選ばれろと念じます。が、選ばれたのはビーストくんことブロキーナ老師でした。エイミさんではないだろうとは思っていましたが、老師なのも意外ですね。実力としては申し分ないのですが、アバン先生と老師で、師匠ポジションがかぶってはいないかな?どんな活躍を見せてくれるのか楽しみです。

 

その後回復アイテムを集めるチウ。このシーン、回復系のアイテムが色々登場していて面白いですね。瓶に入っている薬はファイト一発でしょうか。他にもまんげつ草などがありましたね。

そしてバーンパレスへと向かう3人。この3名が一体この戦いにどのような化学反応を起こすのか、楽しみでなりません。

 

さて、場面は再びヒムとヒュンケルの戦いに戻ります。いきなりヒムからの拳をもろに受けてしまうヒュンケル!土曜の朝っぱらから血反吐を吐くヒュンケル!トラウマになってしまう……。

その一撃により勝ち目がないと感じてしまうヒュンケル!

薄れゆく意識の中で、ダイ、ポップ、そしてマァムの名を呼ぶヒュンケル。仕方ないとはいえ、レオナぁ……。

 

暗い意識の中、ヒュンケルの名を呼ぶ声。

起き上がると、草原の中にいて、アバン先生と仲間たちが目の前にいました。よかった、レオナもいる。

って、え?死ぬの……?

と一瞬焦りましたが、どうやらそうではなく、彼の意識の中でアバン先生が語り掛けてくれているのです。

 

負けるときは、力のすべてを出し尽くして、思い切り負けなさい。

最後の最後まで、己の力を出し尽くして戦い抜く、それが真の戦士です。

 

そう言う先生の姿は現在のものではなく、幼きヒュンケルが教えを受けていたころの姿でした。ヒュンケル自身も子供の姿になっており、まるで当時の、先生と弟子だった頃に戻ったかのようです。

しかしあの頃のヒュンケルは、教えを受けながらも先生を殺したいほど憎んでいました。それほどまでに憎かったころに、意識の中とはいえ戻っている。これはつまり、闇に囚われていた頃の教えを、ヒュンケルが今一度考え直さなければいけないということでしょう。光の道を進むようになったヒュンケルが、今再びあの頃の先生の教えを受けることで、次の一歩に進むためです。子どもの頃踏み出せなかった一歩に。

 

必死に立ち上がるヒュンケル。

こうやって立ち上がらせてくれるのはいつだって、殺したいほど憎んだ、師の言葉なのです。

たとえ実力で師を超えていたとしても、戦士としての矜持はいまだに師を超えていない。

だから今立ち上がって、力の限り戦う。師を超えるために。

 

 

30分が濃密すぎる……!!!!!

語彙が死ぬ……!!!!

 

あと、私、気づいちゃったんですけど、この間から新しくなったエンディングでシルエットが大集合しているシーンあるじゃないですか。あそこに、懐かしい影があったんですよねぇ……。

それはどういうことなのか……。

とりあえず今はこれくらいしか言わないでおきます。

きっとまだまだ、驚きを見せてくれるのでしょう。

 

(文・やなぎアキ)

 

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