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【ドラクエ2】一人旅じゃないドラクエはすごかっただろう

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今でこそRPGというのは複数のキャラクターがそれぞれ役割を担って戦うものである。

しかしRPGというジャンルを一般家庭に広めたドラゴンクエストは、パーティーメンバーは勇者ただ一人だった。

 

これのおかげで、RPGを全く知らなかった人たちも勇者が戦うのか回復するのか逃げるのかという単純なコマンド選択のみで充実した戦闘を楽しみことができたことだろう。

 

そして次の年に発売されたドラゴンクエスト2。

 

これはなんと、前作とは違い3人パーティーだった。

 

しかも3人それぞれ得意とする戦い方が違い、ここでようやくプレイヤーは本当のRPGを知ることになる。

それぞれのキャラクターの行動をうまく選択することにより、1のときよりもさらに戦闘を有利に進める。

 

さらにドラクエ2は、敵であるモンスターも1の時と違い複数体でエンカウントしてくる。複数で襲いかかってくるのは当たり前のことのように思えるが、これもまた当時のドラクエプレイヤーにとっては驚きだったのではないだろうか。

オープニングを終え、一人旅立つローレシアの王子。そこに現れる複数のスライムたち。こちらは一人なのに、多くのモンスターを相手にしなければいけない。他にも仲間がいればもっと戦闘が楽になるのに……。あえて旅立ちはドラクエ1のときと同様に一人フィールドに放りだすことで、1のときよりもさらに過酷になった旅を明確に表現している。

そしてリリザの町でサマルトリアの王子を仲間にしてプレイヤーは安堵する。これで複数の敵が出てきても大丈夫だ、と。

 

しかし、二人でもやはり戦闘はきつい。敵は多いが単体攻撃しかできないことに歯がゆさを覚えてくる。

そこにムーンブルクの王女も仲間になり、初めての範囲攻撃を体感する。バギだ。

単体攻撃として優秀なローレシアの王子、範囲攻撃を得意とするムーンブルクの王女、回復も攻撃もこなせるサマルトリアの王子。

彼らの特性を活かし戦うことが重要であることを、わかりやすいロールプレイにて教えてくれるお手本のような作品である。最初は前作と同じ一人旅で肩慣らし、そこにローレシアの王子よりは劣るが物理攻撃ができるサマルトリアの王子、そして魔法主体のムーンブルクの王女。教科書である、もはや。このわかりやすさは、今のドラクエに通じるものがある。

 

今でこそ敵の強さ、ダンジョンの複雑さ、ヒントの少なさが目立つが、当時まだRPGが一般家庭にようやく普及しだしたということを考えると、なかなか先進的な作品だっただろう。

ドラクエ2があったからこその、今のドラクエだ。

 

ちなみに、ドラクエと同じように語られるファイナルファンタジーは、1の時点で4人パーティーを実現していた。が、発売は1987年12月。ドラクエ2は1987年1月発売のため、ドラクエ2の方が早い発売だった。あちらはあちらで、ジョブや魔法などかなり自由度が高く、ドラクエとは別で驚くべき存在であることは間違いない。

 

(文・やなぎアキ)

 

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