ダイ大のOPとEDが変わってからだいぶ経ちましたね。
仲間と共に戦うダイと、圧倒的強さを示すバーン陣営。
いよいよ戦いも始まり、物語の盛り上がりに一役買っています。
そんなOP、そしてEDですが、私はいつも
「ぐっ、最高です……」
と思う部分があります。
OPでサビに入り、仲間たちやこれまでの協力者たちが敵と戦うシーン。
そこ!そこの!最初!
まずクロコダインが真空のオノを振り回しさまようよろいに攻撃するのですが、そこからすかさず登場するバダックさんとチウ!!
これ!ここ!ここです!
その後はノヴァやブロキーナ師匠などが続くのですが、この最初のクロコダインとバダックさんとチウの組み合わせよ!
私はこれを最初に見たときに、「私はダイ大が好きなんだよぉ!」と思いました。
クロコダインとバダックさんといえば、魔物と人間との垣根を超えた友情をはぐくんだおっさんコンビ!絶対このコンビを嫌いなやつはいないというほどの名物コンビ!
そしてクロコダインとチウといえば、アバンの使徒の中に紛れるモンスターだけど、世界を平和にしたいという志を同じくしたまぎれもない仲間!
この3人の組み合わせ!神!神様!
やはりアバンの使徒は扱いが別格なのか、ポップ・マァム・ヒュンケルはハドラー親衛騎団の皆さんと個別に戦うシーンという特別待遇です。クロコダインはどうしてもその輪に入れない!でも、大丈夫、クロコダインは一人じゃないから!これまで培ってきた友情が、クロコダインにはあるから!
自身の立場も、種族の垣根も、体のサイズだって乗り越えた、そんな熱い思いを共有した友情を育んだことはむしろクロコダインの特権です。
ぶっちゃけ、バダックさんなんて強さ的に何の戦力にもならんと思うんですよ。それこそさまようよろいみたいな雑魚敵が精一杯。それでもこの決戦のOPに登場したのはクロコダインと一緒がいいからなんですよね。チウと協力して敵を倒したときの、お茶目な二人、めちゃくちゃ好き、泣いちゃいます。
そしてEDですが、これもまた最高!
EDはしっとり系の音楽で、仲間たちが月夜に思い耽るシーンが主に流れます。「名前」という曲名からも、バランとダイの関係を表しているのかなぁと思います。
ここでもまた、クロコダインはバダックさんとチウと一緒にいます。月の下で晩酌をしているっぽいです。
レオナ・マァム・ヒュンケルは一人で月を眺めますが、クロコダインは一人ではないんですね。ちなみにダイは竜の紋章を月にかざし、その後何やら落ち込んでいる様子。それをポップが後ろから心配そうに見ています。
みんな色々思うことはあるし、悩みもあるよねって感じなんですが、最後には「でも仲間がいるよ!」って感じで全員合流します。
これ!これが!みんな一人一人悩んでいたり何か考えているようなのに、クロコダインだけ一人ではないのがすごくいい!
人間側の仲間たちは、仲間はいるけど、心に抱えているものは一人ぼっちで受け止めなきゃいけないのかなという寂しさを感じます。
それに対してクロコダインは、メインで戦っているメンバーの中では唯一の魔物で、孤独感を感じることもあるかもしれない。でもそれを越えて、一緒にいてくれる友人ができたから一人ではないんだ、と逆のことを思わせてくれます。
よく見ると、月を見上げているのはクロコダインだけでチウとバダックさんは前を向いているようなんですね。なので、あそこでレオナたちと同じように物思いに耽っているのはやっぱりクロコダインだけなんですよ。それでも、クロコダインには一緒にいてくれるチウとバダックさんがいる。それがすごく大きな意味を持っているように思えます。
どうしても一人なんだと思う人間側と、一人ではないんだと思う魔物側。魔物の方が孤独になりそうだけど、偏見なんかなしに一緒にいてくれる誰かがいてくれたから、クロコダインは一人ぼっちじゃないんですね。
これはOPも同じような構図ですよね。アバンの使徒の3人はそれぞれ一人で戦っていますが、クロコダインは誰かと戦っていますから。単純に、アバンの使徒だから特別に見せ場を作った、そういう理由だけではないと思います。
チウはともかく、バダックさんが仲間たちと同等にEDに出張ってくるのはすごいことだと思います。それだけクロコダインにとって大事な存在ということでしょう。
EDを見るたびに、「ああクロコダインは一人じゃないんだ」って思えて感動します。
そして、そういうの全部ひっくるめて、みんな一緒だよ!と言わんばかりに最後に全員集合するのがいいですね。
彼らには何の壁もないです。みんなが仲間です。
(文・やなぎアキ)
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