ドラクエ3に登場する村、テドン。
この村はネクロコンドに近い、つまりはバラモスのおひざ元である。
そのためか、この村は勇者たちが訪れた時点ですでに滅ぼされている。
すでに滅ぼされているが、夜になると住民たちの浮かばれない魂を目にすることが出来る。
そこで流れる時間は村がまだ平和だったころを思い出させるが、無残にも崩れた建物たちが不気味さを演出する。
テドンに向けて多くの勇者が出発するであろうポルトガ。このポルトガからテドンに向けて船を走らせれば、ちょうどぴったり夜になるように設定されている。なので多くの勇者は、始めての航海に疲れ、そんな中発見したテドンに安心感を覚える。やや違和感のある村を散策し、回復のために宿屋に泊まると一転、滅ぼされた村が眼前に広がり驚きを覚えるのだ。船を手に入れて世界が広がった矢先の出来事。明らかに冒険のステージが一個上がったことを思わせる。
テドンはそういう村だ。
ドラクエ3の上の世界の地名には、基本的に現実の世界地図とリンクさせた由来がある。
ジパングは日本、サマンオサはアマゾン、シャンパーニはシャンパーニュ。すべて地名が由来というわけではないが、そうでなくともその土地に関するものが由来である。
例外は勇者の出身であるアリアハンの大陸とネクロコンド、そしてこのテドン。
テドンには由来となった地名がないとされている。
由来があるということは、そこに実際に住む人々がいるということ。テドンは滅ぼされた村であり、人々は全員死んでしまっている。そういった特徴があるため、実際の地名を使うことは良くないとされたのかもしれない。
ではテドンは何となくの語感で決められたのだろうか。
ここで目からうろこな考え方を発見。
「テドンはエンドからきているのではないか」
ははぁ~~~~ん
なるほど
TEDON
からの
ENDO
というわけだ。
Tが余ってしまうが、かなりしっくりくる。
なんならTをTheと解釈すれば、The ENDになる。
テドンは別に旅の終着点ではない。しかし、あの荒廃しきった村の様子はエンドと呼ぶにふさわしいかもしれない。
バラモスによって滅ぼされ、最期を迎えてしまった村。勇者たちに絶望を植え付けるにはぴったりの名前ではないか。バラモスを野放しにしていれば、第二第三のテドンが増えていってしまう。終わってしまった村・町が増えていってしまう。
しかし、バラモスが滅ぼすことが出来たのはテドンだけである。そういった意味でエンドになったのは不幸中の幸いだ。
実際テドンの由来がエンドなのかは定かではない。
しかし、上の世界の地名からはこだわりが感じられるため、ただ語感だけではない*1と思う。
他にも何かテドンについて考え付く人がいればぜひ教えてほしい。
(文・やなぎアキ)
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*1:ネクロコンドは語感らしいが、ネクロは死を意味する。